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30.買い物

俺達は15階層に到着する。15階層は思った通り普通のダンジョンになり、真っ直ぐな一本道が続いていた。恐らく、ボスモンスターがいる。だが、今日はここ迄にする予定なので今日は帰るとする。


「さて、今日はもう帰るぞ!」


『『えー(なの)(だぞ)!』』


「今日は、1日探索したし、さっきも戦闘したから今日はもう帰るぞ。」


『わかったの。』


『仕方ないぞ。』


『帰るのです!』


何か1人だけテンションが違う奴が居るけどまぁ、いいか。とりあえず、帰宅するとしよう。


帰宅すると、やることはいつもと同じである。風呂から上がると3人はいつものごとくゲームに夢中になる。その後は、夕食を食べて部屋で過ごす。


本日、3月6日は、土曜日なので今日と明日はお休みである。グラムとスノウとウルは、飽きもせずにゲームに夢中になっている。俺も特に用事がないので土曜日はゴロゴロとして過ごしていた。


日曜日になる。今日は、ダンジョン探索者試験のための服を買いに出かけなければならない。なので、今日は少し遠出をする。色々なジャージを見たかったので、俺は、車で隣街にある大きめのスポーツ用品店に出かける。従魔の3人にどうするか聞いたが3人とも家で過ごすとのことなので家に置いてきた。スポーツ用品店の中は広く俺が求めていたジャージコーナーもとても広くどのジャージにしようか結構悩んだ。色は派手な色は嫌なので無難に黒にして上着は肩から腕、ズボンは側面に白色の線が入っているジャージにした。値段もそんなに高くはなく中の上といった感じだ。それと、ついでにジャージの下に着る服も買っておこうと思い、何かよくわからない英語がたくさん書いてあるティーシャツを納入した。

目的の物を購入したので俺は、スポーツ用品店を後にする。あとは、筆記用具の準備をしないといけない。だが、ただ文房具だけ買いに行くのは面白くないのでちょっと大きめのデパートに行ってみようと思う。


っで、デパートにやってきたはいいが、滅茶苦茶人が多い。それもそのはず、今日は日曜日であったからだ。辺りは親子連れやカップルなどで賑わっていた。何か、1人で歩いているのは俺だけ?って感覚である。とりあえず、文房具店に行き鉛筆と消しゴム、鉛筆削り、筆箱を購入する。その後は、地下に行く。地下には食料品売場があるが俺の目的はそっちではなくて、色々なブランドの和菓子や洋菓子を売っているコーナーである。とりあえず、ちょっと高級なプリンを10個と目についた美味しそうな物を色々と買っていく。あとは、パン屋があったので自分の好みのパンを色々と買い込むと、気か付けば両手一杯になっていた。いつもならアイテムボックスに仕舞うのだが、デパートの中でそんなことは出来ないので、頑張って駐車場まで距離があるが何とか辿り着き後部座席に買ってきた荷物を置き、車を発進させる。そして、人目のないところで俺は、買ってきたものをアイテムボックスに仕舞っていく。

折角、久しぶりに外出したので、このまま帰ったら勿体ないので俺は、映画を見に行くことにした。実は、ちょっとみたい映画があったのだ。時間もちょうどいいのがありチケットを買う。あとは、売店にてソフトドリンクとポップコーンを購入して指定された席に付く。やっぱり、映画と言えばポップコーンである。映画は2時間ありとても満足することが出来た。現在は、午後3時を回ったところである。なので、そろそろ家に帰ろうと思う。ここから家までは約1時間かかるので早く帰ろうと思う。


「ただいま。」


俺は、家に入ると、


「あら、サイガ。お帰り。何処かに行ってたの?」


今日は仕事が休みで家で家事をしていた母親がいた。


「ああっ、ちょっと服を買いにね。」


「珍しいわね。あなたが服を買いに出るなんて!」


そう、俺は、服をあまり買うことがない。母親が時々「いいのがあった。」と、買ってくる位であった。


「10日に試験で運動をしなくちゃいけないんだよ。それで、新しいのを買いにいったんだよ。」


「あらっ、もうそんな時期なのね!」


「そーいえば、少し大きめのバックないかな?」


「旅行に使うの?」


「そう!」


「じゃあ、明日までには出しとくわ。」


「そう、じゃあ、よろしく!」


「わかったわ!」


「あっ、そうだ。パン、いっぱい買ってきたから好きなの食べて良いよ。」


「ありがとね!」


母親はパンが好きである。何でも子供の頃にあまり食べさせてもらず、憧れの物だったらしく、その思いが今もあると何度も聞かされた。母親は、パンを受けとり、その後自分の用事を始めていた。

その後、俺は、自室に戻るとグラム達のゲームが白熱しており俺が、入ってきても気づかなかったので俺は、静かにベットに腰を掛ける。決着がつくと3人は俺の存在に気がつき、


『ご主人、お帰りなの!』


『ご主人、お帰りなのです!』


と、グラムとウルが俺に飛び付いてくる。


『主、お帰りだぞ!』


流石にスノウは飛び付いては来なかったが、俺に顔を寄せてくるので顎の下を撫でてやると「グルルルル」と嬉しそうな声を上げていた。その後は、グラム達と戯れていると夕食の時間になったので、夕食を食べる。そうそう、ここで、忘れていたことがある。高級なプリンである。1人1つづつ配る。これで、合計6個なくなったことになる。後の4個は探索の合間にグラム達と食べることにしようと思う。


『ご主人、これはなんなの?』


「これは、プリンっていって卵から出来てるものだよ。とりあえず、食べてみな。美味しいから!」


『『『いただきます(なの)(だぞ)(なのです)!』』』


3人ともスプーンを上手く使い食べている。スノウとウルがスプーンを使えたことがビックリするのたが………突然、


『うっーまーいなのです!!!』


ウルが突然叫び始めた。


「ビックリしたな。いきなり大きな声出すなよ!」


『ごめんなのです。でも、これ、スッゴク美味しいのです!!』


『確かに美味しいの!』


『旨いぞ!』


「喜んでくれて何よりだよ。」


『もっと食べたいのです!!』


「ダーメ!それ、結構高いんだぞ。また、今度な!」


『残念なのです。』


一応まだ、4個ストックがあるが「ある」と言えば絶対にせがんでくるので黙っておくことにする。夕食の後は風呂に入り何時ものように部屋でダラダラして過ごす。


今日は3月8日。いよいよ明日が広島に行く日になる。そういえばグラム達はどうするのか聞いてなかった。


「なあ、みんな、明日、ダンジョン探索者試験を受けに広島に行くんだがみんなはどうする?」


『ご主人はすぐに帰ってくるの?』


「いや、一泊して次の日が試験だから帰るのは明後日の夜になると思うぞ!」


『それなら行くの!』


『俺も行くぞ!』


『行くのです!』


「了解!だけど、殆ど指輪の中だけど大丈夫か?」


『『『いい(の)(ぞ)(のです)』』』


「わかった。じゃあ、夜は美味しいもの食べような!」


『美味しいものなのです?』


「ああっ、広島と言えばお好み焼きに尾道ラーメンとか大きい都市だから色々と旨いものがあると思うぞ!」


『楽しみなのです!』


「よしっ、じゃあ、今日は探索は中止して明日の夜に何を食べるのか計画しようか?」


『『『賛成 (なの)(だぞ)(なのです)!』』』


そう決まると、俺は、本屋に出かけ広島のグルメ情報が乗っている雑誌を購入して家に帰る。

家に帰ると4人で何が食べたいのか。どの店のものがいいのかを見て選ぶ。但し、条件付きとしてはテイクアウト出来るもの限定にした。それは、従魔達と一緒に堂々と店屋で食事をするわけにはいかないからである。個室ってことを考えても見たが、どう考えても監視カメラが付いているのは間違いないと思い諦める。だが、ホテルの部屋には監視カメラなんか存在しないはずだからグラム達を出しても大丈夫と判断した。なので、テイクアウトが出来るお店にした。話し合いの結果、お好み焼きに決定した。後は、ちょっとお高めのスイーツの購入もねだられたのでそれも購入することにする。そんなことに1日注ぎ込みいよいよ出発の日になる。


本日は、3月9日。そう、今日はいよいよ広島にダンジョン探索者試験を受験しに行く日である。天気はあいにくの曇天であるがまぁ、雨が降らないだけましだと思おう。因みに明日は降水確率0%の快晴である。とりあえず、今回は広島まで新幹線で行くため最寄り駅の新山口駅まで行かねばならない。俺の家から新山口駅まで車で1時間位かかるので自分で運転していった場合は、駐車場代がかかるので、暇を持て余している父親に頼むことにしたが、その事を父親に言うと了承してくれるが「暇は持て余してない」と怒られた。

まぁ、そんなことがあったが無事に新山口駅まで辿り着くことが出来た。


「親父、明日は帰る前に連絡いれるから迎え頼むな!」


「わかった。気を付けて行けよ。」


「ああっ、じゃあ、行ってくる!」


俺は、そう言うと車から降り駅の改札に向かう。俺は、切符とか買う機会が殆どないので駅員が対応してくれる切符売場に行き乗車券を購入する。元々新幹線はサクラで行こうと思っていたのでその乗車券を購入する。もちろん、指定席である。自由席でもいいと思ったが空いている席を探して回るのが面倒だったので指定席にした。新山口駅から広島駅までは30分ちょっとの短い間である。特にすることもないので携帯にイヤホンをつけて大音量で歌を聞きながら窓の外の風景をボーッと眺めていた。


広島駅までは直ぐだった。何せ30分なのだから。現在の時刻は、午後3時半を越えたところである。予約したホテルは午後3時からチェックインが可能なのでまずは、ホテルに向かうことにする。ホテルは、広島駅から徒歩で5分くらいの所にあった。俺は、土地勘がないから事前に携帯で地図を出して道順を覚えていたので迷うことはなく着くことが出来た。全く、便利な世の中になったと思う。無事にチェックイン出来、部屋に荷物を持って行く。ここで、驚いたのがエレベーターの使い方だった。俺は、エレベーターの上に行くボタンを押すとエレベーターが来る。ここまでは別に普段と変わらないが、俺がエレベーターに乗り込み自分の宿泊する部屋の階層を押すが一向に光らないし扉も閉まらない。俺は、少しプチパニックになるが、周りをよく見ると、側面の壁に「カードキーで触れてください」と、書いてあるのでカードキーで触れてから部屋の階層のボタンを押すとそこの数字が光り、扉の閉めるボタンを押すと扉が閉まりエレベーターが動き出した。ちょっと新鮮な体験だった。


部屋に到着すると一応部屋の中を見て回る。まぁ、そんなに広くはないが外の景色と風呂とトイレがどうなっているのか確認するだけだが、それが終わると夕食の買い出しに出かける。

予定通りにお好み焼きを買いに行き、4人前テイクアウトする。その後、スイーツも購入をする。後は、夜食のためにパンを購入する。駅に着いたときに偶然、駅構内に美味しそうなパン屋があったので俺好みのパンを買う。最後に、コンビニにより4人分の飲み物を購入してホテルに戻る。俺は、今の間に購入したの物は全て鞄に入れる振りをしてアイテムボックスの中に仕舞っていっていた。そして、部屋に戻るとグラム達を指輪から出してやる。


『うーーん!やっと出てきたの!!』


『何か久しぶりに出てきた感じだぞ!』


『すや、すや、なのです。』


何か反応が1人だけ違うのがいるな。


「おーい。ウル、ご飯の時間たぞ!」


『うーん!』


ウルは俺の声かけにゆっくりと起き、目を擦っている。


『あっ、ご主人。おはようなのです。』


「ウル、おはようじゃなくてもう夕方なんだけど…」


『そうなのです?』


『ウルは寝過ぎなの!』


『そうだぞ!』


「まぁ、それはいいとして、晩飯を食べるぞ!」


俺は、アイテムボックスから今日買ってきた物を取り出す。


「これが、広島風お好み焼きだぞ!」


『いい臭いなの!』


『旨そうだぞ!』


『美味しそうなのです!』


「じゃあ、食べるぞ!いただきます!」


『『『いただきます(なの)(だぞ)(なのです)!』』』


晩飯はとても旨かった。本場の広島風お好み焼きを初めて食べたが広島風もいいものだと思った。俺達は晩飯を食べ終えると特にすることもないので有料のテレビで邦画や洋画を見ようと思う。俺は、廊下に出て有料テレビのカードの自販機の所に行きカードを購入し、カードの番号を打ち込み有料テレビで映画を見て過ごす。2、3本皆で見てから今日は就寝する。

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[一言] 広島風お好み焼き 広島風って言うな❗ 何故「風」を付ける?。 広島風って広島のお好み焼きじゃないとか言うの?。 がっぺムカつく。
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