21.無弓と金鞭
蜂蜜を仕舞い終えたので次は宝箱である。とりあえず宝箱を調べると宝箱を開けると弓矢が飛び出してくる罠が仕掛けられていた。なので、その罠を解除し宝箱を開ける。宝箱の中にはスキルの書が1つとよくわからない出っ張った物があった。その出っ張った物を引き上げるとその正体は何と弓であった。ただ、この弓は弦がない。とりあえず鑑定をしてみると
名前 無弓
スキル 無弓 魔纏
無弓
弓矢を必要とせず弓を構えると光の矢が出てくる。矢の数は任意の数出現する。
何か凄い武器を手にいれて気がする。まぁ、俺は弓を使えないのでアイテムボックスに入れておく。次に、スキルの書を鑑定してみる。
スキルの書
氷魔法
おおっ、氷魔法なんて有るんだな。これはやっぱりスノウかな。何てったってスノウの名前を考えたときのイメージが雪だったので氷魔法は合っていると思う。
「スノウ、氷魔法が出たんだけど覚えてみないか?」
『何で俺なんだぞ?』
「スノウの名前を考えたときのイメージが雪だったからスノウに合うと思うんだけどどうかな?」
『氷魔法かぁ~。』
「結構便利だしカッコいいと思うぞ。」
『ならやってみるぞ!』
俺の薦めによりスノウは氷魔法を覚える気になってくれた。まぁ、半ば無理矢理感があったが………でも、全てが嘘ではない。
その後、スノウが氷魔法を覚えてくれた。スノウは覚えた氷魔法を試しうちしている。
『これは中々いいぞ。』
と独り言を言っている。スノウが氷魔法を使い終わると探索の続きを行う。
俺達は森を歩いていると強い気配を感じたのでそっちに向かう。するとそこには下への階段があったがこの階層のボスモンスターがいない。だが、気配はするので気配のする方を見るがよくわからない。なので、俺は雷魔法を放ってみると手応えはあった。よく目を凝らしてみるとモンスターは景色と同化していた。
種 族 ウィップカメレオン
レベル 15
HP 2500
MP 2000
スキル 体色変化6 鞭術6
体色変化
辺りの風景に体色を同じに出来る。
鞭術
鞭を使う技術が向上する。
モンスターはカメレオンであった。カメレオンなら体の色を変えていたので見えなかったのである。しかも、カメレオンの体の大きさは5メートルくらいあった。でも、鞭って何だろう?と考えていると何かが来る気配がしたが速すぎて避けきれず当たってしまう。俺はそのまま吹き飛ばされて近くにあった木にぶつかってしまう。
『ご主人、大丈夫なの?』
そこまでダメージは喰らっていないので直ぐに立ち上がることが出来た。
「グラム、大丈夫だ。それよりも気を付けろよ。」
何が起こったのかよく理解出来なかったが相手をよく見ていると舌が鞭のようにしなり攻撃をしてくる。今度は後方に飛び退き攻撃をかわすことができた。要は舌を鞭のように使いスキルの鞭術を使っているということみたいだ。よくそんな使い方が出来るなと感心する。だが、感心ばかりもしていられない。それは、カメレオンの方が攻撃範囲が広く尚且つ舌を鞭のようにする攻撃が以外と速くて近づき難いからである。だが、スノウだけはしたの攻撃を上手くかわしている。スノウには俊足のスキルがあるから素早く動けるみたいだ。なので、接近戦はスノウに任せることにして俺とグラムは遠距離攻撃で戦おうと思う。勿論、ウルは攻撃の届かないところで避難させている。
「スノウ、接近戦行けるか?」
『おう、大丈夫だぞ!ちょうど試したいこともあったから行くぞ!』
「頼むな。グラムは俺と魔法で遠距離攻撃で行くぞ!」
『わかったの!』
「ウルはそのまま隠れてろよ。」
『わかったのです。』
おればそれぞれに指示を出す。すると、スノウがカメレオン目掛けて駆けていく。舌の攻撃に当たることなく見事に回避をしている。カメレオンに近づくとスノウは飛び上がり爪撃を繰り出そうとしているしかも爪の部分を氷魔法を使っている。やっぱりスノウのやつ器用なことするよな。
「グラム、水でカメレオンを濡らしてくれ!」
『…わかったの?』
「スノウ、少し下がれ。」
『わかったぞ!』
グラムが大きな水球をカメレオンに向け放ちカメレオンは水を全身に浴びたのを見て俺は雷魔法を使い雷をカメレオンに落とす。カメレオンは麻痺しているようでまだピクピクしていたのでここが勝負の決め所と思うので
「ここで、決めるぞ!」
『行くの!』
『行くぞ!』
まず、グラムがアクアカッターでカメレオンを攻撃し、俺は木刀を構え走り出す。スノウは今度は風魔法と爪撃を合わせてカメレオンの右側を攻撃をする。俺は、木刀で左側を全力で斬りかかる。すると、カメレオンは力無く倒れていった。俺達は警戒しているとカメレオンは消えてなくなっていった。俺達はホッとため息をつく。今回の敵は俺よりも遥かに間合いが広く尚且つ攻撃速度が速くて縦横無尽に攻撃が飛んでくるので意外とやっかいであった。まぁ何とか倒せてよかったと思うよ。そんなことを考えてると魔石とウィップカメレオンの上皮がドロップした。その後は、お楽しみの宝箱が出現する。宝箱の中を確認する。中身は鎧と鞭が出てきた。
名前 カメレオンの鎧
効果 防御力が上昇する
名前 金鞭
スキル 打ち払う者 進化 攻撃速度上昇8 伸縮10 鞭術8
打ち払う者
攻撃の時に味方以外全てを打ち払う。攻撃時に攻撃力が大幅に上昇する。
攻撃速度上昇
攻撃の速度が上昇する。
伸縮
伸びたり縮んだりできる。
なんかまた、ヤバい武器を手に入れた気がする。取りあえずはアイテムボックスの中に仕舞っておこうと思う。カメレオンの鎧も今の俺には必要が無いのでアイテムボックスに仕舞っておくが、効果とスキルってのがあるんだ。恐らくだけど、効果よりもスキルの方がレアな武器なんだと思う。まぁ、ダンジョンの探索者免許を取ってから探索者になったときにカメレオンの鎧は売ればいいかな。武器の方は少しヤバいから売らないけど………
『ご主人、そろそろお腹減ったの!』
『おっそー言えば減ってきたなだぞ!』
『蜂蜜なのです!!』
「確かに腹が減ってきたな。」
時間を見ると12時半を回っていたのでここで昼食をとることにしようと思う。まずは、アイテムボックスからテントを取り出し中に入る。3人は広間で寛いでいる。俺は、昼飯を何にするか考えるが、さっきウルが蜂蜜がいいって言ってたな。そう言えば、ウルに昼飯は蜂蜜を使うって約束してたな。と思い出す。俺が蜂蜜を使うで思い出すのはホットケーキである。なのでアイテムボックスからホットケーキミックスを取り出し、卵と牛乳を入れてかき混ぜる。俺は生の状態の生地が好きなので味見をしてみる。うん、いつもと同じで美味い。っと、そんなことをしていたら3人に怒られそうなのでフライパンに火をかけ温まったらバターをフライパンにしき生地を入れて弱火で焼いていく。生地にポツポツと穴が出来てきたらフライ返しでひっくり返し片面も焼いていく。中によく火が通ったら皿に移していく。これを1人2枚ずつ焼いていく。完成したらバターを乗せハニービーの蜂蜜をかけていく。すると、いち早くウルが反応し俺の元にやってくる。
『出来たのです?』
「ああ、出来たよ。持っていくからグラムとスノウに声かけて来てくれないか?」
『わかったのです!』
ウルはグラムとスノウの元に行きホットケーキが出来たことを伝えている。俺はその間にホットケーキとジュースを運んでいる間に3人とも、食べる準備をしている。
「さて、食べようか?」
『なの!』
『だぞ!』
『なのです!』
「じゃあ、いただきます!!」
『いただきます(なの)(だぞ)(なのです)。』
真っ先にガッツいたのはやはりウルであった。
『おいしい~なのです!!!』
そんなウルを見て俺もホットケーキをナイフで切りフォークで刺して口に運ぶ。ホットケーキは普通に美味いがハニービーの蜂蜜をかけることにより更に美味くなっている。俺が、そんなホットケーキに舌鼓をうっているといち早く食べ終えたウルは皿を舐めていた。
「ウル、お行儀が悪いことしない!」
『なのです。』
だが、ウルの気持ちもわかる。それほどこのホットケーキは美味かった。ウルは皿を悲しそうな目で見つめた後に俺の方をキラキラした目で見つめる。あれはおかわりを要求している目だと分かる。取りあえず俺の皿にあるホットケーキを食べてしまう。
「さて、俺はもう満足だが、まだ、食べたい奴いるか?」
『いるのです!!1枚でいいけど蜂蜜をいっぱいかけて欲しいのです。』
1番に声をあげたのがウルであった。
『俺も欲しいぞ!俺は2枚欲しいぞ!』
2番目はスノウであった。まぁ、スノウは体が大きくなったから量が足らないんだろうな。
『グラムはもういいの!』
最後はグラムであり、もういいそうだ。なので俺は追加でホットケーキを3枚焼く。ウルには蜂蜜をたっぷりかけてやる。ウルは嬉しそうにホットケーキを食べている。スノウも美味そうに食べている。俺はそんな2人を炭酸飲料水を飲みながら眺めていると
『ご主人、グラムもそれ欲しいの!』
「それって、俺が飲んでるやつか?」
『そうなの!』
俺が飲んでいるのと同じ飲み物をコップに移してやり一緒に飲んでくつろぐ。