15.クマ肉実食
ファイティングベアーは1人では苦戦したかもしれないがグラムとスノウがいたおかげで苦戦することなく倒すことができた。
ファイティングベアーが消えるとそこには魔石と熊の毛皮、そして熊の肉が落ちていた。とりあえずアイテムボックスの中にいれておく。
ファイティングベアーの毛皮
ファイティングベアーからドロップした毛皮。防御力に優れる。
ファイティングベアーの肉
ファイティングベアーからドロップした肉。少し臭みがあるが美味しい。
熊肉なんて食べたことないけど何か熊鍋とな聞いたことあるから食べられるんだろうけど勇気がいるな。まぁ、それは置いといて、ドロップしたものと一緒に目の前には宝箱が出現していた。宝箱の中にはスキルの書が2つ入っていた。1つ目は、体術で、2つ目は回復魔法であった。体術も良いが回復魔法が手に入った事の方が大きい。回復魔法があればポーションがなくてもMPさえあれば傷を回復できる。とりあえずこの中で必要なのは俺だろうな。
「なぁ、2人とも今回は俺が使ってもいいか?」
『いいの!』
『いいぞ!』
「ありがとう。じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ。」
俺は、スキルの書を使う。すると、スノウの体が光始める。
『おっ、何だぞ?』
「多分、大丈夫だ。進化するんだろう。」
『そういえば前にもあったぞ。』
それから数分すると光が消え、普通の虎位の大きさになっていた。
種族 ホワイトタイガー
名前 スノウ
レベル 1
HP 2000
MP 2000
スキル 噛みつき8 爪撃7 俊敏7 風魔法5 身体強化1
称号
神月サイガの従魔
俺とグラムのステータスの確認をしようと思う。
名前 神月 サイガ
レベル 38
HP 2390
MP 2280
スキル 鑑定 アイテムボックス 木聖術3 テイム7 気配遮断7 火魔法3 雷魔法7 魔力操作8 罠感知5 隠蔽6 気配察知6 魔法耐性5 縮地5 睡眠学習4 体術1 回復魔法1
称号
世界初ダンジョン入り
世界初ダンジョンモンスター討伐
世界初フロアボス討伐
種族 ビックスライム
名前 グラム
レベル 12
HP 2200
MP 2125
スキル 物理耐性7 酸弾8 水魔法7 分裂7 魔法耐性6 巨大化6
称号
神月サイガの従魔
体術
体を効率的に使うことが出来るようになる。
回復魔法
HPや傷を回復することが出来る。
これで、次の階層に行くことが出来る。っが、その前に昼飯を食べることにする。安全のためテントを取り出し中にはいる。
「何か食べたいものあるか?」
『肉がいいの。』
『さっきの肉がいいぞ。』
「さっきのって熊肉のことか?」
『そうだぞ。』
『グラムも食べたいの。』
「じゃあ、ちょっと焼いてみるか!」
俺は今までの人生で熊肉を食べたことは一度もない。知識としては美味いが獣臭いと聞いたことがあるだけだ。とりあえず、味見として一口サイズにして塩コショウをふってフライパンで焼いていく。ちょうどいい加減に焼けたので3人で試食をしてみる。口に含むと肉汁が溢れ美味いがやはり獣臭かった。
「美味いけど獣臭いな。」
『なの~。』
『臭いぞ。』
「これは、今日はやめとこうな。臭み抜きをしてから食べた方が美味いだろうな。」
『じゃあ、違うのがいいの。』
『俺もだぞ。』
「じゃあ、昨日倒したラフピッグを食べようか?」
『それがいいの!』
『豚か。いいぞ!』
俺は、アイテムボックスからラフピッグの肉を取り出し、ステーキの様に切り、塩コショウをふりフライパンにオリーブオイルをひき肉を焼いていく。焼き上がると皿に移す。そして、同じ行程でもう1枚ずつ肉を焼き肉が焼けたらケチャップを入れポークチャップを作る。ポークチャップも皿に移し野菜と一緒に盛り付けインスタントの味噌汁に湯を入れ、ご飯を茶碗に入れ準備完了である。
グラムとスノウはその辺でくつろいでいる。
「おーい。ご飯ができたぞ!」
『はーいなの!』
『わかったぞ!』
2人は返事をすると食事が用意されているところにやってくる。
『わぁーおいしそうなの!』
「さて、食べようか。」
『はいなの。』
『食べるぞ!』
「じゃあ、いただきます。」
『『いただきます(なの)(だぞ)』』
やっぱりダンジョンの豚は美味いなと思う。あっという間に食べ終わってしまった。それは、俺だけじゃなくグラムとスノウも同じだったみたいだ。食べ終え後片付けをする。
後片付けが終わったので次の階層を目指そうと思う。
「さて、腹も満たしたし次の階層に向けて出発しようか?」
『行くの~!』
『よしっ、行くぞ!』
俺たちはテントを出てテントを片付け次の階層に向かう。
次の階層も変わらず草原と森が広がっていた。草原にいるのは6階層と変わらずホーンカウとラフピッグがいた。もちろんレベルは7階層の方が上である。とりあえず、見つけ次第倒し、ドロップ品を回収していく。もちろん欲しいのは肉である。
そうして、ホーンカウとラフピッグを倒していると時刻は夕方になっていたので俺は家に戻ることにした。
指輪を使い転移を行い入り口まで戻る。そして、自分の部屋に戻ると両親に帰ったことの報告を行う。父親はリビングでテレビを見ており母親は仕事で家にはいなかった。なので、俺は父親に
「親父、今帰った。」
「お帰り。怪我はなかったか?」
「大丈夫。」
「そうか。」
会話は少ないが父親が俺を心配してくれているのはよくわかる。俺の帰宅後、1時間すると母親も帰ってきた。
「ただいま。」
「母さん、お帰り。」
「あら、あなた、帰ってたの?」
「1時間前に帰ってきたよ。」
「怪我はなかった?」
「大丈夫。」
「そう、それならよかったわ。今から夕飯の準備をするからちょっと待っててね。」
「母さん。今日は俺が作るよ。」
「任せてもいいの。」
「ちょっとした食材があるからね。」
「じゃあ、お願いね。」
「わかった。」
母親は服を着替えに自室に向かった。俺は、夕食の準備に取りかかる。今回、俺が夕食を作ろうと思ったのは両親にもダンジョンで取れた肉を味わってもらいたかったからである。さて、何を作ろうか悩むがここはシンプルに行こうと思う。具材としては昼にホーンカウを食べているので2食続けては避けたかったのでホーンカウの肉を焼くことにする。味付けはシンプルに塩コショウで焼く。もちろんグラムとスノウの分も準備する。全員の前に食事が置かれる。
「じゃあ、食べようか!」
「お前、こんな立派な肉どうしたんだ?」
「どうしたんだって、ダンジョンの魔物を倒したらドロップした。牛みたいな魔物だったから牛肉と変わらず美味しいよ。俺たち、もう一回食べてるし。」
「そうなのか。食べても大丈夫なんだよな?」
「大丈夫だよ。ほら、あれ見てよ。」
俺はグラムとスノウの方を指差すと二人は美味しそうに肉を食べていた。
「じゃあ、食べてみるか。」
「そうね。いただきましょう。」
両親はナイフで肉を切り口に運ぶ。
「うっ、美味い!!」
「ホント、美味しいわね。」
どうやら両親の口にあったようで「美味しい」と言った後は黙々と食べている。俺もそれを見て食べ始める。
食事が終わると両親はとても満足そうにしていた。両親には肉はまだあるのかとか、また獲ってこれるのかなど聞かれたが在庫はたくさんあり獲ってくるのも問題ないと伝えるととても嬉しそうな顔をしていた。
そして、自室に戻り就寝する。