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つづき
「(しゃべった?)」
何が起こったのか分からない。
これは夢なのだろうか?
目の前の物体は、確かに流暢な日本語で話したよな?
ええ、ええと。
なんと言ったんだっけ?
確か、『地球で人生の終わりを迎えたい』?
どういうことだ?
赤ちゃんなのに、人生の終わりを迎える?
いや、そもそも地球で、って何だ?
いやまて、その前に……。
僕の頭はそこでショートしてしまった。
次のことを考えようと思っても、何も考えられない。
目の前の物体から、目を逸らそうと思っても逸らすことができない。
ただただ、立ち尽くすことしか出来なかった。
そんな僕の様子を見て、目の前の赤ちゃんらしき物体はにこりと笑っている。
『驚くのも無理はないわよね、ごめんなさいね』
やっぱり赤ちゃんなのに喋っている。
『私の力じゃ、赤ちゃんの姿になるので精一杯でね。苦労かけるわ』
…苦労?何の話だろうか?
『私、病気でね、もうすぐ寿命を迎えるのよ。