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ドラゴンさんの暇つぶし  作者: R's
第2章    天の意思と人類誕生 
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  第9話  迷宮を攻略しましょう

「土曜日が終わって日曜日も終わりかけている…だと…?」

 一回目の授業から何週間か経ち、全員が魔力の扱いに慣れてきたようなので私の創ったアスレチックで身体能力の向上を図ることにしました。別にこの『迷宮型アスレチック』を使わなくて、腕立てとかスクワットとかで頑張ってもらうのもアリなんだけれども、半年間で別世界で活躍できるようにするには出来るだけ時間を節約したい。よって、罠の位置、見通しの悪い所での戦闘、連携の取り方などを実体験で来て、身体を動かせるような授業がいいかなという事でアスレチックでの授業を選択したのだ。

 一応簡単に座学でこういうことは危ないとか、どういう危険があるかとかは説明していたんだけれど、そう上手くは行かないのが人生の常である。


『ぎゃああぁぁぁぁ!!!! 何じゃっこりゃあぁぁぁ!!!』


『えっ、ちょ、まっ、いやあああぁぁぁぁ!!!!!????』


『馬鹿っ!? 何やって……!? おっまっ!!』


『うわっ! 拙い!! 逃げろ!?』


「………うわお、散々だね……。」


 《千里眼の水晶》で迷宮(アスレチック)内の様子を窺っていたら皆が皆で大混乱していた。罠に嵌ったり、隠し扉のギミックに引っ掛かったり、うっかり脆い壁を壊して崩れた瓦礫に潰されそうになったり、ダメダメな状態だとしか言いようが無くなっている。取り敢えず、問題点を伝えるためにマイクとスピーカーを使ってみようか。勿論これも自作なので試運転も兼ねていたりする。


「テステス。あー、あー…。聞こえているかな?」


『うおっ!? 先生の声か!?』


『あー、せんせーい!! これ難易度高くないですかー!?』


『ゲームバランスがおかしいっすよこれ!?』


 あ、ハウドルちゃんでも難しく感じているんだ。それは良かった。難易度は高めに設定してあるから私の見解は合っていたってことか。しかし、ワン君は楽しそうにしているが。アンマリ進んでいないエミリー、シズルは眼を回しているけれど。


「えーと、これは基本攻略させないつもりなので難易度調整は成功してるかなー。それとリドル君、ハウドルちゃんはもうちょい足元に気を付けなー。チャン君はもう、ワン見捨てていいよー。」


『なんか呼び捨てになってるー!!』


『分かりました! 諦めます!!』


『ちょ!? 待って待って!!』


「ユウキ君、迷宮内で剣を使うときは、もっとコンパクトに振らないと隙が出来るかも? トムくんはまぁ、もう少し用心深くねー。」


『……あー、でも腕伸ばした方が振りやすいんだよなぁ。短剣とか欲しいのか?』


『えぇ―!? それはちょっと無理難題ッス―!!』


『みんな自由だなぁー。』


「あ、マサト君はもう少し積極的に動かないと終わらないよ。」


『うっ、………了解でーす。』


 いやぁ、これは攻略出来るようになるまでに1か月以上かかりそうかな。迷宮全体の広さは大体東京都一個分を目安に作っちゃてるしねぇ。うーん、今回は半日で魔力操作の練習、残りの半分で実践練習だったんだけれど、次回からは別な形式の方が効率がいいのだろうか? ……面倒だからこのままでいいか。


 ふと誰かが転移してくる気配を察知したので、転移の終着点と思われる教室の隅に目を向ける。するとそこに狐耳を生やした和服の女性が現れる。ただしその表情は狐のお面で隠れているが。


「あれ、何の用ですか? 狐花(こんか)さん?」


「主様の指示で候補者達の学習の進捗について調べに来ました。…突然ですがどの程度進んでいますでしょうか?」


 ええええぇぇ? R何でいっつも突然指示を出すのかなぁ? そして意図がいつものように読めないし。思わず眉を顰めちゃったよ。えっと、確か見やすいように資料をまとめながら授業していたから………。


「んー、魔力回路は正常についてますね。んで、魔力の操作には慣れて来たみたいです。あとは個人の身体能力に差があるので体術とか基本的な知識とかが足りてないかな? ってことで目標の60%位の達成率ですかねー。」


 まぁこんなもんでしょう。つかまだ一か月くらいしか経っていないのに、ここまで育成した私って頑張ってない? もっと褒めてもいいのだよ?


「それは……また何とも速い速度ですね……。」


「私がやられたやつの100分の一くらいが適正かなーって思ったんでそんくらいでやったんですよねー。」


「え゛」


 はっはっは~。そんなもんでしょー。………やっぱR殴ろうかな。狐花さんの反応的に私の教育おかしかったんじゃないか?


 それはいったん置いといて気になっていた事でも聞こうかな?


「狐花さん、あの子たちって元・人柱ですか? 能力的に絶対異常なんですけど。」


「ストレートに聞きますね………。答えられる範囲でしか説明は出来ませんよ。」


「うぃっす。それでも良いんでお願いします。」


 狐花さんは小さく溜息をついて疑問に答えてくれた。そしてそれは私の予測と同じ解答だった。


「はい。あの子たちは元々《世界の人柱(エラバレシモノタチ)》でした。」





 《世界の人柱》。彼ら彼女らの役割は、仕官。即ち神に仕える役割(ロール)である。よく言う『神の子』、『巫女』、『御子』、『神官』、『司祭』……etc.これらの役割を持つ代わりに何かしら超能力を持つことが多い。そして彼らは必ずその世界の歴史を大きく変える人物である。歴史を神々の望む方向へ導き、人類により発展を与える存在が《世界の人柱》達なのだ。勿論『バンク』にもそれ以外の世界にも彼らは存在する。

 そしてそんな彼らがいない世界は()()()()。例外は神自らが実在している世界。例えば私の世界とかだね。神が常に降臨する世界なんてごくわずかしかないらしいんだけれどね。つまり、《世界の人柱》は超貴重な存在でかけがえのない人材という事だ。しかし――――


「10人もいるんだけれど。」


「ええ、10人いますね。」


「確か神様候補生もいるんでしょ?」


「ええ、何名かいますね。」


「……何個の世界が滅ぶの?」


「………何個かは数えたくないですね……。」


「まじかー。」


 大抵一つに世界の何世代分かに一人しかいないはずなんだけど。二桁はいるの。つまり二桁のどっかの世界が滅亡している訳で。


「Rマジで何やってんの……。」


「主様は確実に『黒』を追い詰めたいと思っていらっしゃるようですので……。」


「知りたくなかったその事実……。」


 うわぁ、マジですかー。すっげー複雑ぅー。世界一つ管理するのがどれだけ大変か知ってるからそんなに簡単に壊されると複雑ぅー。………。…うん。


「聞かなかったことにするわ。」


「何故でしょうか? 主様に似ている回答ですね。」


「何で!?」


 酷い!? あんなのと一緒にしないで!?


「しかし、たった一人の誰かのために動くという点では同じなのでは?」


「うぐっ!? 反論できない!?」


 私は断じてRに似ているだなんて認めないぞ!!


「面白かったら高評価お願いします!」

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