43話 事件はいつも唐突に(後編)
「ドンマイッ!!」
私は全力で逃げだした! 見えている地雷を前に突っ込んでいく必要なんてないのさ!! サクッと回避して私は自分の世界での生活を楽しみたいの!
しかし、そう簡単に逃がしてくれるほどRは甘くない。
「逃がすかぁぁぁぁ!!!!」
リナは 回り込まれてしまった!! 鬼のような形相で私の先に回り込んでくるR。何でそんなに必死なのさぁ!! あんたいっつも飄々としてつかみどころがない神様だったじゃないか!
「唸れ、私の俊足!!!」
クッソ! 絶対に逃げ切ってやる。本当は転移魔法で距離を取った方が安全なんだけれど、Rが相手の場合はその転移先に干渉してRの近くに跳んじゃうから使えない。だからこそ頼りになるのは自分の子の足だけ!
「空間転移!!」
「ひ、卑怯じゃない!?」
目の前にRが現れる。私が感知することも出来なかった。って、いや転移魔法をお前が使うんかい! ずるいよ!?
「何てこと言っちゃうんだよおおぉぉぉぉ!!!!? 僕にも面子メンツとかあるのにさぁ!!」
「知るかぁ!! 面倒事でしょどうせぇ!!!」
大体あんたそんなに女々しい奴じゃないでしょうに! ていうか自分で頑張ればなんとかできるのに面倒臭いからしないとかそんなくっだらない理由だろうよ!!
「だから責任取りやがれ!!」
「解せぬぅ!?」
「いや、分かって?」
それは無理です。だって今まで散々な目に遭ってきましたので。大体今回も自業自得なことが起こったんだろうし。
「じゃ、この書類に目ぇ通しといて!!」
Rが無造作に何枚もの書類を渡してくる。私はついそれらを受け取ってしまう。
「ちょ、何勝手に決めてるんですか!!? 私も意外とやることあるんですよ!」
「どうせ暇じゃん! まだ人類もいないんだから!」
「それは言わない約束ですよ!?」
そりゃ確かにそうなんだけれども! そんなに早くに人類なんて生まれないでしょう!!
「ていうか君が居ると人類が生まれないかもしれないっていう事が分かったんだからこっち手伝いなよ!!」
「え、それ私初耳ですよ⁉!」
はぁ!?! ナニソレどういうこと!? 私はそんなこと聞いてないし、調査にも出てないよ!? つーかそんな変な状況おこるんだっけ!?
私が混乱しているうちにRが私の手を掴み、転移の準備をする。
「行っくよー!!!」
「覚えてろー!?」
ほんっとに身勝手なああああぁぁぁ!! 私だってこの世界でのんびり過ごしたいんだぞおぉぉ!!??
そんなこんなで走馬灯のように今までのことを思い出していた私は咄嗟に大切なことを思い出す。
眷属たちにこれから私が拉致られるってこと言ってきてないじゃん。あと、これから私が居ない間の世界の管理も頼んでないじゃん。
いやまぁ、私の分身が丁度別行動していたからそっち経由で伝言入れておけばいいのだけれども。でもちゃんと言っておきたい。しょうがないな、レネとラミに念話を入れておこう。
『おーい! レネ、ラミ、緊急事態発生! 私、Rのお手伝いを強要されたので暫く多分天界でお仕事して来るわー!!』
『上様!? それは本当ですか!? では……』
ラミから慌てたような思念が飛んでくる。あれ、レネの方が慌てると思ったんだけど。…あ、レネの眷属の眷属ちゃん、ラプラスが私の部屋にもいたのか。そして何が起こっていたのかも知っていたのかも。
『あ、一応私の分身ちゃんもいるからあの子が帰ってきたら結界の修復とか管理とかやってもらう予定だから補佐とかがメインになるかな?』
『……承知しました。』 『上様、ご武運を。』
いや本当にね。無事だと嬉しいよね。Rがお願いして来る時ってロクなことが起きないもんな―。
『それじゃあまたねー。』
念話を打ち切って転移が完了するのを待つ。はぁ、本当になんでこうなってんのか。
そうしてリナはまた天界へとやって来たのだった。
「次回! 新章突入!?」
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