41話 お家へ帰ろう!
「あー、いいもん見たぁー。」
よっこいせ、と私は立ち上がりながらこれからどうするかを考える。視線の先にいるのは約50体のハーピィー達。うん、ちょっとあれと戦うと生態系が絶対におかしくなるよね。でもこのまま認識阻害結界から出たら襲い掛かってくるだろうし、そうなったらフィリアが戦闘を開始しちゃうし。一見すると格好いい鷹なんだけど、身体の一部をコロコロ変身させていてキメラっぽいんだよねぇ。なんて残念な。
「………帰るかあ。」
そもそもだけどこの旅行は私が楽しむためだけじゃなく、この身体がどこまで本体から離れても活動できるか調べるためみたいなもんだったし。ついででフィリアに会えたのは良かったけれどね。………そのフィリアにも神の眷属としての力の使い方を教えないといけないしなぁ。やっぱり一回帰った方がいいかも。
ハーピィー達に見つからないように転移魔法を使って帰還しよう。そうと決まれば即実行。フィリアに転移することを伝え、一緒にお家へ帰る。フィリアは物凄く残念そうだった。いやそんなに戦いたかったのかよ。
「じゃ、またいつかお出かけしようか! フィリア!」
「バヒヒーン!!!!」
転移魔法で帰還する。指定した場所は私の本体の前。……うわっ、分身体の視界と本体の視界が混ざって面倒! ちょっ、邪魔!! 分身体どかそう!! 分身体の方を保管室(お布団の上)に転移させて分身体の後ろにいたフィリアに話しかける。
『ここが私のお家だよー!! 広いでしょう! あ、フィリアにも部屋用意するからどんなのがいいか考えようね!』
あ、本体は龍のままだったから念話になっちゃった。まぁいいか。よし部屋を創ったげよう。どんなんがいいかなー♪ あ、部屋創るなら人型のほうがいいじゃん。
人に変身していると後ろでフィリアが何故か警戒していた。あれ? どうしたの?
「上様、フィリアは上様の本来のお姿を知らなかったのではありませんか?」
「えー? そんなことないよー。私ちゃんと説明したもの―ってラミちゃん、いつの間にいたのさ!?」
「転移なさった直後辺りからですね。―では上様のお話を信じていなかったのではありませんか?」
なるほど。そうだったのか。確かにこんな美少女がこんなデカい龍だなんて思わないよね。これは私が失敗したか……。
フィリアを見ると何故かラミの後ろに隠れていた。Why?!?
「何で―!!」
「それは恐らく私が時々念話で会話したり、転移してお話ししていたからではないでしょうか?」
「いつの間にそんなことしてたの―!?」
「上様が全力で遊んでいたときでしょうか?」
「ええええええええええええぇぇぇ!!??!?」
マジでいつだよ!? そんなに交流していたなんて知らなかったよ!? ていうかまさかここに来てフィリアに私のことを説明するなんて思わなかったよ……。
「コホン、さてこんなところかな? 一通り説明も終わったし、フィリアのお部屋を創ろうか。」
フィリアは混乱していたけれど、話を聞いているうちに落ち着いてくれたみたいだ。ほんと良かった。
さて、やっと部屋を創れるね。フィリアに念話をリンクさせてどんな環境が過ごしやすいか聞いて部屋を創っていく。風通しが良くて~、外にすぐ出られて~、食事(草)が食べやすいテーブルというか区画? を創って~。………あれ、このままいくと馬小屋にならないか? 馬だからいいのか? そうなのか?……………結局デカい馬小屋を外に建てた方が速いという結論になり、フィリアは外の馬小屋で生活することになった。
それとフィリアの教育はラミが担当することになった。
「お任せください。」
って言ってたから大丈夫だとは思うんだけどなー。………さて、私は私でやることがあるから、ラミ達と別れて龍形態用の自室に戻る。………はぁー、面倒だなぁ。
『…確認。転写。閲覧。……うん、この部分は問題なし。次、システムロード。……確認、って、あー、ここは修正か。………』
やるのは世界に掛かっている極大魔法の《ステータスプログラム》が正しく作動しているかの確認だ。エラーがあったら見直しと修正をする必要があるから。……要はソシャゲのメンテナンス作業なんだけど、これは一人でやらないといけないからなー。……あー、しんど。
「面白かったら高評価お願いします!」




