40話 暇つぶし 大瀑布にて
「盛大にフラグを立てていくぅ!!」
美味しいお魚のアラをたっぷり堪能し、フィリアにも美味しい野菜と果物を上げて休憩を満喫した後、私達はこの大河の下流に向かうことにした。何故かって? そんなの面白そうだからに決まっているでしょう!!
「それにしてもこの辺りって意外と魔物いるもんだねぇ。普通のヤツばっかだけど。」
「ヒーン。」
道中は暇なので襲ってくる魔物は撃退しながらフィリアとおしゃべりをする。襲ってくるのは水生タイプの魔物ばかりで面白みがない。バッシャン! とまたまた魚型の魔物が襲ってくるが拳で殴り飛ばす。チラッと確認したけれどブラックバスに凶悪な牙が生えたみたいな魔物だった。コイツ既に30回は見た顔なんですけど……。
「せめてもう少し強い個体か、工夫してくる個体なら楽しめるんだけれどもな~。」
「…バルル。」
フィリアは前足で地面を軽く叩き、近くの茂みで土魔法の《アースランス》を発動させる。発動地点でこちらに飛び掛かろうと待機していた蟹と虫が混ざったような魔物を《アースランス》が穿ち、絶命させる。このなんだかよく分からない甲殻類も既に20回は遭遇しているよなぁ。
「……てかさっきよりも遭遇頻度上がってない? もしかしたらこっちに何かあるかも?」
「ヒィン?」
走ってく? みたいに私の方を見てくるフィリア。
「どうしよっか~。……う~ん、何かあった方が面白いけど、今ののんびりもこれはこれでいいんだよな~。………う~ん。……よし! 走ってみてこよう!! 後のことは後で考えよう!」
面倒なことは一回横に置いておいて、やりたいことを優先しちゃおう!!
なお、フィリアはこの時、「行き当たりばったりってこういう事なんだな。」と学習していた。吹き込んだのはラミである。リナの暴走のストッパーを増やそうとこっそりフィリアに教育を開始しているのだが、果たして効果はあるのだろうか。神でもわからないことである。
「凄い……………。」
「………。」
大量の水が流れ落ちていく。私達がしばらく走って辿り着いたのは巨大な滝だった。幅は一体どれくらいだろうか! めっちゃ大きい!! 私の本体の全長よりも圧倒的に大きいよ!! えっと前世の知識で知っているものと比較してみる。…やっべ、あんまし覚えてないから意味ねーわ。
途中からいくつもの川が合流し、物凄い大きな大河が完成していたからある程度は予想していたけれど、ここまでとは思わなかった。全長は10㎞程かな。落差は……えっ、3㎞!? マジで!? えっ、もっかい測ってみよう。……ガチだ…………。うわお、信じらんないけどこりゃ凄いな。
「よし、降りよう!!」
転移魔法を応用して、この絶景が見渡せる場所まで跳んだ。幸いというか、この大瀑布は三日月形をしているので一望できるポイントがあった。
「………大自然を感じるねぇー。」
ゴロリとキャンプ用のソファー(創った。)に寝ころび、この絶景を楽しむ。フィリアも座ってこの光景を眺めている。バカみたいな量の水がただただ流れ落ちていく光景を私たちは楽しむ。
これこそが私の求めていたものの一つだよ!! 人知の及ばない、あり得ない、未知の光景。圧倒的な、あるがままの大自然が創り出した美。嗚呼! なんて素晴らしい!! 滝の周りでなんかよく分からん鳥っぽい生物が飛び回っているのもまた情緒があるね!!
「………。」
ザッ、と音を立ててフィリアが立ち上がる。まるで何かを警戒するように一点を見つめる。
「オウ? フィリア? どうしたの?」
そう聞いてもフィリアはやっぱり一点を見つめて私に答えてくれない。何か見つけたのかな? チラッと見て確認しよ。
「…………よし、何も見てない。知らん。……認識阻害結界起動。」
な~んか強そうな子がいるけど知らん。こっちを警戒してたけど見なかったことにしよう。いまはこの光景を楽しみたいんだ。結界張って隠れれば何とかなるでしょう。多分。
「フィリア、リンゴ食べる? ほら。」
適当にリンゴ出したらフィリアの気を逸らすことに成功した。よし、これで戦闘フラグは叩き折れた…かな。……私もなんか食べよ。
既製品のお菓子とかは創れるけどなんか嫌だったから、私も自分で創ったリンゴを食べた。……あ、意外と美味しい。
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地域名 竜の隠れ滝
特徴 全長は10㎞程。落差は3㎞の超巨大な大瀑布。その特殊な環境では、ここに適応した特殊な生命が住んでいる。観光するにはそこに住む生物たちに気付かれないようにするべし。特に危険な魔物はBランクのハーピィーであり、この瀑布の生態系の頂点にもなっている。
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名称 ハーピィー
ランク B
特徴 1~2m程の鳥型の魔物。変身系のスキルを持ち、群れで連携して狩りを行う。基本的な姿は背中側が青、腹側が白の鷹のような姿。オスの方が強いことが多いが、群れの頂点に立つのは決まってメスであり、群れの中で最も強いメスが頂点に立つ。頂点の個体は『クイーン』と呼ばれ、ランクは低くともAであり、歴史上ではSSSランクの個体がオタとも言われている。尚、クイーンにはどのオスも勝つことが出来ない。
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「フラグは折る物。いいね?」「イエッサー!!」
「さて!! 面白かったら高評価とかブクマとか宜しくお願い致します!!」




