35話 森の管理者、爆誕
「滑り込みセーフ!!」
「だー、もうやだー。何でああいう系統のヤツが巨大化するかなあ? ほんとやだー。」
例の森から全力で逃亡し、ある程度離れたところで休憩を取ることにした。と言ってもフィリアは基本座ったりしないし、私も気味が悪い巨大寄生生物を見たばっかでフィリアの背中に乗ったままなんだけど。…ああー、アニマルセラピーって結構効くわ~。
首に思いっきり抱き着いて離れない私を気にしてフィリアはちょっと戸惑っているけどすまん。もう少しの間くっつかせて―。
「では上様、排除を行いますか?」
「レネ!? ものすっごく自然に出てきたね!?」
「すでに世界各地の情報は入手しております。」
「やだ何この子有能過ぎない?」
「それでは早速排除を………。」
「あー、駄目だよ。あれだって一応本体が生み出した命だし。排除は禁止でー。」
「…かしこまりました。」
あっぶな。一つの種を滅ぼすところだったわ。ちょっと反省しよ。
…そして物凄く残念そうな子を見るようにフィリアが私を見始めた。…違うから!? 私はちょっとドジっ子なんだって!!…………………。
「……上様?」
「………何でもない―。」
うん。…いいもん別に。残念な子ってRにさんざん言われたもん。
休憩後レネと別れて、まともな生き物を探しに出発した。…したのだが…。
「…森ばっかり~。どうしよっか?」
同じような景色が連続しており早々に飽きてきた。ただでさえ荒野とか草原とか森しかないのに、森が連続すると飽きてしまうな……。ていうか原因は私なんだけど。
この世界は地球に近い環境に整えているのだが、太陽とか地軸とかの関係で温帯地域が広くなってしまい、同じような環境が大陸内で6割も占めている。その結果似たような習性を持つ魔物や生物がいるのだ。…つまり観察のし甲斐が無い。もっと奇抜な生き物が見たいんだけどなー。
……ん? もしかして奇抜な生き物が生まれるように環境を整えたらいいのでは? 環境に適応しやすい生物と環境が変わりやすくなる要因を作成してしまえばあとは勝手に生まれてくれるだろう。
善は急げ。手始めにこの森から魔改造してしまいましょう!!
「フィリア、ちょっと離れてて―。」
フィリアから降りて離れるように指示を出す。念のため安全な距離を取って貰い、私は命を作り出す。
「…ドライアドが私の中の管理者のイメージなんだよなぁ。」
発動、《生命創造・樹妖精》。森を管理し、支配する知恵を持つ命を創り出す。と同時に適応能力の高い生物、スライムを創る。……トラウマがあって創りたくはなかったけど、コイツは本当にいろんな環境で生息できるからしょうがない。
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名 無し
種族 ドライアド
Lv.200
体力 400
武力 183
耐久 342
魔力 473
敏捷 321
特殊スキル 植物支配 生命の息吹 精霊共鳴
称号 森の管理人
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私が生みだしたのは16歳程度の外見をした少女。緑の髪に翡翠のような瞳。身体は蔦が覆っている。…それと本能で森の管理をしたくなるようにしておいた。ここは弄ろうか迷ったけど、念のため。本当は弄らないでおきたいけど私がして欲しいことの為だからね。
彼女を含めて20体想像し、初めの個体が目を開けたところで私は声を掛ける。
「…じゃ、よろしく。」
そう言って私は転移して森から離れた。……さて、このままドライアドの観察を続けますか!
フィリアはここまでやるなら自分でやればいいのに、とか、今何もない所から生まれてこなかった? とか疑問をたくさん抱いたが、敢えて全てスルーすることにした。
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