32話 空を見る事 思う事
「フィリアについての説明会? です」
「あはははっ! いっそげ~フィリア!! もう少しで到着だぞ~!!」
ヒヒーン! とフィリアは嘶いて返事をする。現在時刻は夜、になりかけの時間帯。所謂黄昏ってタイミングだね。今回は綺麗になったフィリアと交流して親睦を深めよう! という事で絶景が見れそうな場所でお話することになった。んで、夜が近いなら星空を眺めたい!! という私の願望を押し通し、絶景スポットへ向かっている。勿論私もフィリアもそんな場所知らないのでまたまたレネの眷属ことラプラスちゃんズ(命名・私)に場所を聞いて目的地を決めたのだ。
そんなこんなで目標地点の高台が見えてきた。断崖からちょっとだけはみ出した地震が来たら一発アウトっぽい所です。……一応魔法でこっそり補強しておこう。私はフラグは全力で叩き潰す派だ。尚、フィリアにとっては崖とか断崖絶壁とか一切関係ないらしくスイスイ上っていった。マジですか。
「おお、ナイスタイミングじゃない?」
私たちが来た時は丁度夕日が沈む時だった。前世では見ることが出来なかった景色。大自然の雄大さを感じる光景だね…。………この自然を創ったの私なんだけどね。
「そろそろ星も見れるしここで休憩しよっか。」
私がそのまま座るとフィリアも隣に座った。あれ、馬ってそんなに座らない生き物じゃなかったかな? …こっちとの違いなのか? …まあ、フィリアは魔物なんだけど。
それから少し経って星が見え始めた。……意外と夜も明るいもんだな~。こうやってただ眺めているのも私にとっては初めてで面白い。
「あれ、フィリアはどう思う?」
問い掛けへの答えは心を読んでいるから正確に分かる。読むのは基本的に表層だけなんだけど、会話するには十分だ。
―――キラキラしている。…沢山あって一つ欲しい。―――
「あ~、ちゃんと綺麗だって認識しているのね…。」
―――あれが綺麗なもの? ―――
「フィリアはそう思っているみたいだよ?」
――― …………。――――
「ん~。考え事?」
――― …どうして貴女は強い? ―――
「おおう、唐突だな……。…ん~、まあ私の場合どうしても見たいものがあったからかな?」
『×××、いつかね、%%%%%%が―――』
思い出すのはいつの日かの約束。思えばあの日からだったのかな。私が人の社会にいたくないと思い始めたのは。
―――見たいものがある? ―――
「そーそー。…でもまだこの世界じゃ見られないかなぁ。……それに一人じゃ意味無いし。」
―――………それと強さと、どう関係が? ―――
「意志じゃない? 戦いたいから戦うのと、その先へ行きたいから戦うのは違うでしょ? 私は強くありたいとは思うけれども、探しているものがあるから強く居られるんだし?」
―――強く居られる? ―――
「…あー。うーん。説明が難しいな。………私は目的があってそれをゴールに考えてモチベーションを上げてるの。フィリアの場合、生きるために戦うって手段と目的が同じものになってるんだよね。」
――― ………。―――
「伝わっているかなー。………強く、生きるために戦うだけじゃ満足できなかったみたいだね。フィリアは知能が高いから。だからもっと他に意味を求めていた。それを、生きる意味みたいなものを探すべきだったんだろうけど、君は探すことすら知ることが出来なかった。だから心のどこかで迷っていた…んだと思う!!」
――― …。………。―――
「何さー。その呆れたみたいな感じはー。」
すごく、すごくフィリアのジト目が私に精神ダメージを与えてきます!! やめて! こっちを見ないで!!
「…それは置いといて、フィリアはもっと学べるんだから色々見てみなよ。話はそこからねー。自分の気持ちに気付けたらもっと強くなれるってことは教えとくけども。」
そういうとフィリアは考え込み始めた。単純か。……でも、フィリアは自分の感情くらい認識しないといけない。なんで羨ましいって思うかくらいは認識しないとねー。
「よぉ~~~し!!! いろんなものを見に行こうぜ!!!!! 生き物とか絶景とか!! 絶景は取っておきたいから色々見つけなくちゃな!!!」
心意気新たに叫べばフィリアは不思議そうに私のことを見るのだった……。
『――――――誰も見たことのないものを見せてあげるから。』
「面白かったら高評価お願いします!」
「今回はリナちゃんの過去にも少しだけ触れました」
「先に言っておきますけどこの話はシリアスにはなりえませんので!!」




