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ドラゴンさんの暇つぶし  作者: R's
第1章 世界の始祖となりましょう
34/160

 30話 災害の【午(うま)】 其の二

「30話に到達!!」

「あは、馬くん私と遊びましょう?」


 私のその声に反応し、馬くんは姿を変えた。周りの地面から金属が精製され、鎧となる。普通に格好いいんですけど!? ナニソレずるい!!

 そのまま鎧を着ているとは思えない速度で突撃を開始。私はわざとギリッギリで回避する。イメージは闘牛かな。………あ、蟻蟷螂が粉砕されてる。…え、マジ? 思わず二度見した。想像以上に火力が出ていらっしゃるようですねー。


「……ちょっとこれはどうしようかなぁ。」


 Uターンして突っ込んでくる馬くん。もう一度回避するけど多分対策とかされそう。レベル的にもこれはラスダン付近のボスくらいじゃない? ただ突っ込んでくるならまだしもなぁ。…今回の突進は転移魔法で回避する。


「ああ、やっぱりそういうのあったか。」


 馬くんの装甲からは刃が飛び出していた。ギリギリで避けていたらあの刃で切られていただろう。…それでこの身体が切れるかどうかは置いておく。多分切れないけど。……うんまぁいいや。反撃開始しようか。

私の作戦は簡単。馬くんの突進がヤバけりゃ私の方が速く動けばいいじゃない作戦。ネーミングセンスなっ! ……違うし! 名付け過ぎて良いのが出なくなったんだし!!


「よっと。」


『BRURUUAAAAaaa!!??』


「…お?」


 アホな事を考えつつも、すぐさま高速で動き、剣を一閃する。咄嗟に回避した馬くんの胴体から血が噴き出す。と思いきや血が急に止まる。スキル…いや、魔法か何かで止血した?…あれ、傷周りの筋肉を膨張させて止血してない? ……そういうシーンは漫画の中だけだと思ってたよ…。できるんだ……。


 ちょっと驚いて動きが止まったタイミングで私の足元から槍が飛び出す。短距離転移で躱したけど転移魔法しっかり見られちゃったな―。転移じゃ動揺を誘えなくなったかな。…仕方ない、ここらでお披露目と行きますか。


「さあて! 開始早々クライマックスと行きますか!!」


 跳躍。さらに空中に結界を張ってさらに連続跳躍。十分な距離と高度を取って…と、準備完了!! 危険を察知した馬くんは回避ではなく、土魔法で壁を創る。それ正解!! けれど…そんなんじゃこの魔法は防げないよ?


「起動しろ!! 《竜の咆哮(ビックバン)》!!」


 これはMさんに褒められた作成者・私の極大魔法!! 食らいなさいなリナちゃん印の超破壊魔法《竜の咆哮(ビックバン)》!!


 巨大な魔法陣から放たれた極光が一瞬で草原を飲み込み、浸食する。そして――――全てを吹き飛ばした。









「………………………あっれー??」


 い、威力高過ぎ―。おかしい。千分の一以下に抑えたはずなのに……。草原どころか森の端っこまで吹き飛んだんですけど? 大草原が巨大なクレーターになったんですけど?


「……よし、見なかったことにしよう。」


『駄目です。直しておいてください。』


「あ、はい。」


 即座に届くラミからの念話。いやーメンゴメンゴ。うっかりやり過ぎたわー。


『…そういった魔法は隔離空間でぶっ放してから現実世界で打ってください。』


『マジですまん。』


 自分が悪いと思ったら素直に謝る。これめっちゃ大事。じゃないと人間関係が悪くなりやすいからね。


 さて、馬くんどうなったかなー。ぶっ飛んで行ったと思うけどなー。








 草原を修復しつつ、馬くん捜索開始から10分。馬くん? を森の近くで発見しました。馬型の魔物はこの子しか見てないから多分馬くん。でもな…身体の半分が焼け爛れ、足は二本だけになり、内臓が出てきていた。元の姿とかけ離れ過ぎて分からん。てかうわlaチィイootgグロい。………すまん馬くん。マジですまん。


「…はぁ、《完全再生(リジェクション)》。」


 うん、《竜の咆哮(ビックバン)》はお蔵入りしよう。これが必要になる未来が見えないわ。過剰戦力過ぎて使いにくい。……つうか馬くんよく生きていたな。


 そう、生きてました、彼。完全に瀕死だったけど、私が近づいたら動こうとしてたもん。動かなくて諦めたみたいだったけど。すっげぇ生命力。……この子なー、もしかしたら…。


「………怪我は治ったよ。」


 私は馬くんにそう言う。()は身体を起こし、私を不思議そうに見つめる。不思議なのだろうね実際。殺しかけて治したんだから。でもね?


「よし、これで仕切り直し出来るかな? 私は魔法使わないからもっと君の力を私に見せて?」


 今度こそ、と。口には出さない。私がもう一度戦おうという意思を見せると彼は起き上がり、鎧を纏った。その眼には純粋な闘志だけがある。生きようと、生き残ろうという闘志。生命の、意志。それはとても綺麗で、私が見たいと思っていたモノ。今度こそしっかり見よう。そして――――。


「二回目の戦いを始めよっか。」


 私は笑い、彼は嘶いた。


「面白かったら高評価お願いします!」


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