27話 生態観察 対象・妖精
「リナのグダグダ生活がスタートします!」
てくてく道なりに進む。道なんて無いけど。そういう心境なのである。折角自由に色々見て回る初の機会だからね。ウキウキが止まらないのですよ!! ピクニックに来たみたい! 人間だった時にピクニックなんてお洒落なことはした記憶がございませんけどね!!
まぁ、自宅から離れてもこの身体に異常が出ないかのテストも兼ねてるから、近くにいる生き物から観察していくことになるかな。……そうなるとやっぱり気になるのが…。
チュンチュン
「あれかなぁー。」
例の謎妖精である。起きた時にも居たし。
妖精達の暮らしは基本的に世界樹周辺に限られているみたいだし、家から離れ過ぎず、見たことないものを観察しようというコンセプトの、今回の観察にはうってつけと言っていいだろう。と言っても世界樹は成長するときに他の植物を生み出すため、この辺は樹海と化しているけどね!! 木、多すぎー。観察する時の邪魔でしかないよー。
隠密行動を心掛け、樹海の中をコソコソ移動。対象・謎妖精は移動無しです!! ……何やってんだろ私……。魔法で自分の姿を見えなくすりゃあいいのにね…。でも、何かそれは負けた気がするのでやらん。自分でも思う。何そのプライド。
「ていうかあれもう完全に鳥の巣じゃん。」
鳥っぽい謎妖精発見。巣みたいなところでくつろいでいる。でも…巣が完全に鳥の巣。カラスとかのヤツ。巣箱ではない皆が鳥の巣って言われたらイメージするであろう奴。…鳥っぽい妖精はガチで鳥だった…。
…でもさ、よく考えたら鳥類まだ居ないんだよね。つまり空にはライバルがいないわけ。同じところで生活する奴がいなけりゃ動きやすいよね。つまり今後生まれる鳥類は二番煎じという訳か…。あ、でも元々飛ぶ虫は居たか。…てか妖精って何食ってんのかな? 魔力?
う~ん、よし、調べますか。まずは探知魔法展開。それと遠視。観察には一切妥協せんよ。おっ、何か狙ってそうな動きしとる奴がおるわ。視線が何かを確認しているみたいに動く動く。そのまま見ていると…鳥妖精は垂直に飛び立った。…は?
詳しく確認。鳥妖精は木の枝に止まっていた。んで、何かを見つけて狙いを定めたかのように一点を見て、羽ばたいて垂直に飛翔した。……ああ、これ魔法の一種だわ。流石妖精。本能で魔法を使うとは。侮れませんな~。
ありゃ? 上空で何してんだ? 飛んだ後にぐるぐる旋回してる? あの獲物ほとんど動いてないよ? 鳥妖精の視線の先にいたのは虫。何かの幼虫。《世界龍の瞳》によれば「幻蝶」っていう蝶々らしい。……完全に鳥だね…。もう鳥でいいんじゃないかな。「バードフェアリー」とかでいいと思う。…あ、それで種族名登録されたわ。
何回か旋回した後、バードフェアリーは普通に下りてきて幻蝶(幼虫)をキャッチ。そのまま捕食した。…信じられるか? あれ、妖精なんだぜ? そりゃあ見るからに目立つ色ですよ? すんごい綺麗な青だもの。でも生態はほぼ完全に鳥。しかも大きさはスズメくらいなのよ? なんか…ねぇ?
………もっと面白い生き物探そう…。次は魔物とか見よ。
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名称 バードフェアリー
ランク S
特徴 幻想的な青色をした鳥型の妖精。美しく可愛らしい見た目をしているが、漏れ出る魔力に触れると幻覚を見始め、最終的には五感の全てを失う。ただ、バードフェアリーが懐いた相手には効果が無いらしい。狩りの際は効率的に魔力をばら撒くため、獲物の上空で旋回する。命が惜しければ見ても近寄らないこと。
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