第五話 私たちの部活動
放課後
私は朝、琳と約束した場所‐多目的室‐にやってきた。
私と琳はダンス部に入ってて、普段はここが活動場所なんだ。
コンコンッガラ
「こんにちわー!」
「お、来たか。待ってたよ、山宮さん。」
あれ?
「今川君じゃん!」
そこにいたのは同級生の今川瑠郲斗。同じダンス部の部員で、ものすごい才能をもってるんだ!イケメンで、成績優秀で、運動抜群で、そんな今川君と同じ部活に入ってるなんてラッキー!・・・
なんておもってないからね?大丈夫だよ?それに、今川君は訳ありだしね…。
「琴塚さんから山宮さんが何か悩んでるって聞いて、それならみんなで解決した方がいいと思って。」
「別に悩みってわけじゃないけど…。でも、ありがとう!そういえば琳は?部長もいないし・・」
そう、今川君と話しててきづかなかったけど、琳も、部長の鈴瀬先輩もいない。
あ、鈴瀬雄基先輩は私たちの一年上の先輩で、ダンス部の部長なんだ。
これまたそこらへんのアイドルよりアイドルみたいな人で!顔はもちろん、成績もいつも一位!
まあ、これだけなら今川君とあんま変わんないけど、さっきも言ったように今川君はちょっと訳ありなんだよねー。鈴瀬先輩がまともかって聞かれたらそれも返答に困るけどね…。
「琴塚さんなら先生に呼び出されたよ。なんでも他校の生徒とまたトラブルがあったみたいで…。」
「あちゃー、なにやらかしたのあの子…。あれ、鈴瀬先輩は?」
「知らない。」
・・・・絶対知ってる。だって即答だよ?先輩またなんかやって今川君を怒らせたんだ…。
まったくあの二人は…。
そう、鈴瀬先輩がまともじゃない理由、それはショタコンだから!
今川君の一番のコンプレックスは背が小さいこと。その上かわいい系イケメンだからそのことをとても気にしてるんだ。それなのに鈴瀬先輩はかわいい!とか小っちゃい!とかいろいろ言って子ども扱いするから今川君に嫌われたんだよ。
男同士でかわいいとか気持ち悪いから!って、今川君がいってもやめる気配なし。
どうせ今回も似たようなもんだろうし、二人が帰ってくるまでウオーミングアップでもしよっと!