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願えば初恋  作者: y-r
嘘つきはどっち?

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今までの人生で、こんなに疲れた事があっただろうか。


なんて、これまた言い過ぎなのだが、日曜日でもないのに四六時中動いていた今日、そう感じてしまうくらい心も身体もズタボロだ。


「ちょっとは鍛えた方がいいかな…。」


若さでどうにかしていた20代。


それも最後の歳が終わろうとしている中、最近、階段の上り下りでさえ若干足に疲れを感じる。


「タクシーに乗ろうかな。……いや、やっぱ歩くか。」


このままいくと、30代は誤魔化しがきかないかもしれないと、そんな事を考えながら、とぼとぼと自分の住むアパートを目指して歩く。


そして家に着いてリビングに入るなり、着ていた服とズボンをポイポイッと脱ぎ捨て部屋着へさっと袖を通す。


「はぁ〜楽だぁ〜!さ、お風呂に行こうかな。……いや、今日は先にご飯にしよ。」


21時閉店の私のお店、アパートに帰り着く頃には22時をゆうに過ぎている。


さすがにこの時間から夜ご飯を作るのは面倒だから、ラストまでの時は帰り道にあるコンビニに寄り、これも一人暮らしの特権だと夜ご飯を買って帰るという生活を送っていた。


だから、食費の為にも健康の為にも、なるべく家にいる時は自炊して、お昼ご飯は面倒くさくても手作り弁当。


「今日は何を飲もうかな~♪」


だけど、そこの健康はお構い無し。


「やっぱビールかな!」


何の迷いもなく冷蔵庫にレッツゴー!


「あ、そうだ!この前始まったドラマ見よっと。全自動録画のレコーダーって便利だよね〜。」


冷蔵庫に食材を切らした事はあっても、大好きなお酒は切らした事はない!


しつこいようだが、私にとってお酒は常備品だ。


「プハー!!この瞬間の為に生きてるって感じだなっ!」


いくらジジくさくても私は一人。


「うわぁぁ、チュウした!はぁ~、私なんてだいぶご無沙汰だよ。っ、やば。初っ端から濃厚じゃん。」


テレビに釘付けになりながらも、虚しく響く独り言。


一気に飲み干してしまった缶ビール片手にテレビ画面を見れば、イチャイチャなシーンがテレビ画面いっぱいに繰り広げられていて、疲れた身体には何とも刺激が強く。


リモコンを手に取り、ピッとテレビを消す。



「……お風呂掃除も面倒だし、今日はシャワーですまそっかな。明日は朝番だし。」


彼氏がいない生活にはとっくに慣れた。


けれども、やっぱり、一人が寂しい夜だってある。


現実味のない甘々な恋愛もののドラマなんか見ちゃった日には特に。


「はぁ~。」


この先、新しい出会いなんてあるのかな。


大丈夫だよね、まだ若いんだし。


でももし、このまま一人ぼっちだったら…。


そんな不安をシャワーで一気に洗い流す。


そして、シャワーで全てリセットしお終えた私は、長い髪をタオルドライ中に顔と身体のお手入れを行い、その後に今度は髪のお手入れをして。


面倒くさがりだけど、自分磨きには手を抜かない。


一応だけど大型店舗の理美容担当者としての見栄もあるし。



「やっと終わった。」


もう寝るだけだとベットになだれ込む。


「あ。」


そう言えば、勇里から電話が来る筈だったと思い出し携帯電話を手に取ると、その画面には数十件ものLINEの通知が溜まっている。



「……うわぁ……。」


お店の女性従業員だけで作成されたグループLINEには、【砂東フロア長の歓迎会はどうしますか?】と10分前に遠藤ちゃんからのメッセージが来ていて。


【絶対やろうよ!】

【じゃあ、今週の日曜日あたりがいいんじゃない?】

【急すぎない?みんな都合大丈夫かな?】

【善は急げって言うでしょ!砂東フロア長の予定さえ空いてれば大丈夫よ!】

【砂東フロア長ってお酒飲むのかな?】

【私、砂東フロア長の隣に座る!】

【ずるいー!私もー!】


ポポポポポポポポポと、すごいスピードで増えていくメッセージ。



「はぁ~、面倒くさいな…。ん~~。とりあえず……ほっとこ。」


まだまだ盛り上がりをみせるLINEをそっと閉じて、私は一瞬で眠りについた。

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