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機械化少年の異世界史  作者: 噛ませ犬
第1章 序
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序:第七話 変身登場

うーん

 ほどなくしてヨシヒロと他のメンバが合流を果たした.

 「なるほど,手の空いてる村人総出で捜索されていたのか.」

 「で,今艇を数人が交代で見張っていると.」

 「村人の会話からおそらく村の上部組織からの軍なり警察なりがくるのでしょう.」

 「あの村のおかれている状況がわからないな.」

 「しかたないですよここは完全に別世界といって差し支えないんですから.」

 「とりあえず不完全であるが会話はできそうだね.もう接触してみよう.」

 「そうですね.このままではらちがあきませんし.」

 「どうやって接触します?いきなり村に現れたらあちらに警戒されませんかね?」

 「じゃあ,海岸で見張りをしてる人に接触して無抵抗をアピールしつつ接触しましょうか.」

 「そうしよう.」

 「で,誰が話しかけるんです?」

 「相手に警戒心を抱かれず,好印象を持たれるような人がいいですね.」

 「では私が行こう.女性に行かせるのはしのびない.」

 「リチャードさんですか.大人の男が交渉に行くと警戒されませんか?」

 「そこは御心配なく.」

リチャードが自信ありげにうなずくとリチャードの体が奇妙な動きを見せ,体が変化していく.

そして最終的にリチャードがいた場所には少し背が高いくらいの少女が立っていた.

 「体組織操作型ナノマシン!初めて見た.」

 「・・・なんかかなり気持ち悪い変身でしたけど,これなら警戒されないかもしれませんね.」

 「気持ち悪いとは失礼ね.これは変身に苦痛を伴うのよ.」

 「声が高い.口調まで違う.もはや別人!」

 「これでも身体機能は元のままだから女の子がそのまま出るよりはいいでしょう?」

 「お願いします.」

こうして村人と接触を果たすため一行は海岸へと向かった.


 〜監視〜

 「なんだ?奇妙な服を着た一団が歩いてくる.」

 「おい!村に行って知らせてこい.」

 「わかった.」

 森を伝令が足音をたてず駆け抜けていく.

 「しかし,今まで寒気がする程巧妙に隠れていた奴らがなぜすんなり顔を見せたんだ?」

 「さてな?」


 〜漂流者一行〜

 「何人?」

 「二人残った.一人は村の方へ.」

 「二人かぁ.いきなり話しかけたら逃げられちゃうね.向こうの人数が増えてからにする?」

 「そうしましょうか.向こうはかなり警戒してるみたいです.こちらが急に無防備に現れたのを不信がっています.」

 「じゃあ,宇宙艇に忘れ物をしていたという設定で.」


 〜監視〜

 「なんだ,奇妙な船に乗り込み始めたぞ.」

 「逃げる気じゃないかな?」

 「逃げてくれるなら万々歳だけどな.」

 「やつらの陸に残っている奴らを俺らでのしちまうか?」

 「ばか.船に乗ってる奴らがおりてきたらあっちの方が多いんだよ.」

 「陸に残ってる奴らは女だけじゃねえか.簡単にのしちまえるって.それにいざとなりゃ人質にして・・」

 「それ以上口に出すな.誇り高き森の民がそんなことできるか!」

 「兄貴は固いなぁ.」

 「お前が柔らかすぎるんだ.誇りはないのか?」

 「誇りより自分の命と村が大事.あれが共和国の奴らで逃げられたことでうちに侵攻することになったらどうするの?」

 「しかし・・・.」

 「早くしないと全員乗り込まれたら逃げられちまう.」

 「・・・仕方ない.」


 「監視してた人たちが出てきた!」

 「早い!」

 リチャードとトモエに村人の二人が急速に接近した.

 「オライオン!お前は黒髪の方をやれ.俺は金髪の方をやる.」

 「分かったよ,アレス兄貴!」

 アレスがリチャードの方に腰に横向きに釣っていた鉈を手に取り襲いかかった.

 「すまないが.人質になってもらう.」

 「きゃー!助けてー,誰かー!(おいおい,こんなの予定にないよ!格闘は専門外だ!)」

 リチャードは一目散に逃げに入った.

 

 「君には恨みはないんだけどね.ここに入ってきた目的を聞き出すまでは逃がす訳にはいかないんだ.悪いけど人質になってもらうよ.」

 オライオンは油断なく弓を構えている.弓はアーチェリ−タイプのもので体の半分くらいあり,それなりに威力がありそうだった.

 「私たちは話し合いでの解決を希望しています.いきなり弓を構えて脅すような人に人質にされる訳にはいきません.」

 トモエの目が色を失うと,急に走り出し海岸に落ちていた枝を拾い,オライオンに向かって振るい海岸の砂をかけた.

 「なっ!」

 オライオンは油断はしていなかったが,虚をつかれた形になり一瞬トモエの姿を見失った.

 「どこだ!?」 

 「オライオン後ろだ!」

 「はっ!」

 トモエが後ろから横なぎに首元を狙った一撃を放つ.

 オライオンはその一撃を間髪でさけると距離をとるためバックステップし弓をしぼる.

 しかしまたトモエはオライオンの視界から消えた.

 「あの女は精霊術でも使ってんのか?」

 「終わりです.」

 オライオンの死角から気配を消して近づいたトモエの一撃でオライオンは意識を刈られた.


 「オライオン!」

 「キャー!トモエちゃんすごーい!(ふー,助かった.やるなぁ.しかしあんなに強かったとは.)」

 アレスはなかなかとらえられないリチャードを無視して弟の救出に向かった.

 「おのれ!よくもオライオンを!」

 「先に仕掛けてきたのはそちらでしょう?しかも人質に取ろうとした.」

 淡々としかしはっきりトモエが言うと

 「ぐっ!」

 もともと後ろめたかったこともあり言い返せずにいると

 「なさけないわね!アレス!オライオン!」

 そこに現れたのは赤い髪の勝ち気そうなつり目の少女だった.

 「シンシア!」

 

 








強さが

トモエ>イレーヌ>>リチャード>ヤン>ヨシヒロ

になりそう.

男が弱い.

・・・そういう時代なのかな?



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