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 レンは翌朝、ルーンハウスで目を覚ました。まだ薄暗い外を見ながら、5日後の買い物に備えてお金を稼ぐ計画を立てる必要があることを思い出した。返済分の金貨3枚と、護衛依頼用の装備やアイテム代を稼ぐために、あと4日間、集中して働かねばならない。


 レンは素早く朝食を済ませ、冒険者ギルドへと向かった。ギルドに到着すると、掲示板に貼られたクエスト依頼をじっくりと見て、効率よくお金を稼げるクエストを探し始めた。


「これがいいかもしれないな…」


 レンは以前に受けたことがある薬草採取の依頼を見つけた。依頼内容は単純だが、出来高制であるため、努力次第で報酬が増えることが期待できる。


 クエスト名:薬草採取

 報酬:出来高制(薬草1束につき銀貨1枚、品質により報酬アップ)

 内容:薬草を採取し、ギルドに届ける。


「今日も薬草採取を行うか」


 レンは森に到着すると、薬草の生えている場所を探し始めた。以前の経験を生かしながら、日当たりや土壌の状態が良い場所を選んで進んだ。彼は良質な薬草を見つけるために、鑑定スキルを使うことに集中していた。


 森の奥に進むと、鮮やかな緑色の葉を持つ薬草が目に入った。レンはその薬草に近づき、心の中で「鑑定」と呟いた。視界が一瞬ぼやけ、頭の中に情報が流れ込んできた。


[薬草 - 品質: 高。薬効成分が豊富]


「これは…」


 レンはその結果に驚いた。以前の鑑定結果には品質の情報が含まれていなかったが、今では詳細な品質が表示されるようになっていた。


「どうして急にこんなに詳細に…」


 疑問を感じながらも、薬草を丁寧に摘み取った。この品質表示が追加されたことが、自分の鑑定スキルの成長によるものではないかと考え始めた。


「もしかして、自分の鑑定結果がレベル3に上がったか?」


 レンはふと立ち止まり、自分自身を鑑定してみることにした。心の中で「鑑定」と呟き、自分に意識を集中させた。すると、頭の中に情報が浮かび上がってきた。


[名前: 蓮(レベル8)]


[所持スキル: 鑑定(レベル3)、初級槍術(レベル2)]


[状態: 健康]


「レベル8になってる…しかもやっぱり鑑定のレベルも上がってる」


 レンは驚きと共に納得した。スライムやホブレットを倒してきたことで、スキルが向上し、鑑定の精度も上がったのだと理解した。


「牧場でスライムをたくさん倒したしな」


 レンは心なしか最近体が軽く、疲れにくくなっていることを実感していた。前よりもスムーズに動けることに気づき、自分の成長を納得した。


「これで、より効率的に薬草を集められる」


 再び薬草の採取に戻り、次々と薬草を鑑定していった。品質が表示されることで、高品質な薬草を見分けるのが簡単になり、効率よく採取を進めることができた。


「品質中以上の薬草を集めるんだ」と自分に言い聞かせながら、レンは足元に目をやった。そこには見慣れた薬草が生えていた。心の中で「鑑定」と呟き、その薬草に意識を集中させた。


[薬草 - 品質: 中。薬効成分が通常よりも少し多い]


「よし、これは使える」


 レンはその薬草を丁寧に摘み取り、袋に入れた。再び周囲を見渡し、次のターゲットを探し始めた。


 森を歩き続けるうちに、レンの目に鮮やかな緑色の薬草が映った。心の中で再び「鑑定」と呟き、情報を確認した。


[薬草 - 品質: 高。薬効成分が豊富]


「これは大当たりだな」


 レンは満足そうに微笑み、慎重にその薬草を摘み取った。高品質の薬草を見つけることができた喜びが彼の胸に広がった。


 次々と薬草を探し、鑑定していく中で、レンは自分のスキルが着実に向上していることを実感した。品質の低い薬草は見逃し、品質中以上のものだけを選んで摘み取ることで、効率よく採取を進めていった。


 しばらく歩いていると、またもや薬草を見つけた。心の中で「鑑定」と呟き、その薬草を確認した。


[薬草 - 品質: 中。薬効成分が通常よりも少し多い]


「これも採取しておこう」


 レンはその薬草を摘み取り、再び袋に入れた。品質中以上の薬草を集めることで、報酬が増えることを確信し、さらに探し続けた。


 やがて、日が高く昇り始めたころ、レンは満足のいく量の薬草を集めることができた。袋の中には品質中以上の薬草がぎっしりと詰まっていた。


「これで十分だな」



 レンは冒険者ギルドに戻り、受付嬢に採取した薬草を見せた。彼女は薬草の品質を確認しながら、驚きの表情を浮かべた。


「レンさん、今回の薬草はとても品質が良いですね。これは素晴らしいです。報酬として、金貨2枚と銀貨2枚をお渡しします。」


 レンは満足げに報酬を受け取りながら、受付嬢が続けて質問してきた。


「こんなに品質の良い薬草を採取する秘訣でもあるんですか?なかなか見つけられないものなので。」


 レンは少し考え込み、鑑定スキルを持っていることを話すかどうか迷った。しかし、スキルの存在を隠しておくことが大事だと思い、少し曖昧に答えた。


「うーん、特に秘訣というわけではないですが、少し山で生活していたことがあるので、そのせいかもしれませんね。自然の中で過ごすうちに、目が慣れてきたというか…」


 受付嬢は納得したように頷きながら、続けて言った。


「そうですか、それなら納得です。自然に親しんでいると、質の良い薬草を見分ける力がつくのでしょうね。」


 レンは微笑みながら、話題を変えることにした。


「ところで、この辺りの動物や回復アイテムについて詳しく調べられる場所を知っていますか?」


「ギルドの資料室にもいくつかの情報がありますが、種類は限られています。もしもっと詳細な情報が必要なら、街の図書館をお勧めします。図書館には多くの資料がありますが、入館料として金貨1枚が必要です。ただし、退館時に銀貨5枚を返してもらえるので、実質的には銀貨5枚の料金となります。」


 レンはその説明を聞いて少し考えた。図書館の方が資料が豊富で、より詳細な情報が手に入るかもしれない。それなら、少しの投資をしても価値があるだろうと判断した。


「ありがとうございます。図書館に行ってみます。」


 受付嬢に礼を言い、レンは図書館へと向かった。図書館はギルドから少し離れた場所にあり、街の中央広場の端に位置していた。


 図書館に到着すると、入口で受付を済ませる必要があった。レンは金貨1枚を支払い、館内に出るときに銀貨5枚を受け取ることを確認した。


「ようこそ、図書館へ。ご利用ください。」


 受付の女性が丁寧に迎えてくれた。レンは軽く頭を下げ、館内に入った。

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