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解放
ジョンが出張った部屋で俺は、忙しなく手を動かしていた。
さっきの銃声、間違いない。酒場で聞いたショットガンを同じものだ。
「あとちょっと‥‥‥あとちょっとなんだ」
ラハが来てくれたのは嬉しいけど、ただ助けられる俺じゃない。このぐらいに拘束、自分でなんとかしてやる。
俺は両手首を上下に擦り合わせる。よし、縛っていたロープが緩んだ。ここからは、根性勝負だ。
俺は一気に手首を引き抜いた。
「痛ってぇぇ‥‥‥!」
筆舌に尽くしがたいってもんじゃない。熱い鉄板を手首に押し当てたみたいだ。
ダメだ。一回休憩。
痛みが限界に達したら少し休み、また手首を引き抜く。限界が来たらまた休む。しばらくそれを繰り返すうちに。
「よし! 右手は自由だ」
ここまで来たらこっちのもんだ。空いた右手で、ロープを解いた。
これで晴れて自由の身だけど、何も持っていない。丸腰だ。
とりあえず何か武器を探さないと。
「どうか誰にも会いませんように」
丸腰で銃を持った奴と相対したら、一貫の終わりだ。俺は息を潜めて、部屋を出た。




