表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/41

天使

ここはどこだ?

俺は、まだ生きているのか。

かろうじて意識はある。なんだか口と鼻の中がジャリジャリしているけど。

目も開けれそうだ。俺は重い瞼を開いた。

まず目に入ってきたのは、燦々と照り輝く太陽だった。

刺すような日光が降り注いでいる。

朝、か? さっきまで夜だったはずだが。

俺はなんとか体を起こ、辺りを見回した。

荒野だった。カウボーイが縄を振り回し、荒くれ者を捕まえているような、あの荒野である。

どういうことだ? なんで俺はこんなところに。

ああそうだ、思い出した。俺は確か、あの悪魔みたいな奴に殺されたんだっけ。

全然作り物じゃねぇじゃんか。本物じゃんか。てか本物の悪魔って何だよ。現代日本だぞ? ありえない。

‥‥‥マジでここどこだよ。

疑問とかツッコミは掃いて捨てるほどあるけど。結局はそこだ。

ここはどこ? 私はだあれ‥‥‥はないか。

とりあえず、現在地を知るために、俺は歩き出した。

立っていても始まらない。ていうか何もしなかったら餓死する。

水。贅沢を言うなら食べ物を見つけなければ。死ぬ前までに持っていた食糧もなぜか消えているし。

「っても、マジで何もないな」

本当に何もない。たまにサボテンが生えているだけで、後は丸く干からびた干し草が風に乗って転がっているだけだ

「オアシスか、あれ?」

しばらく歩くと、遠目にオアシスらしきものを見つけた。

これ幸い。俺はオアシスに向かって走り出した。もう喉がカラカラだ。


オアシスの水は結構きれいで、俺みたいな軟弱ニートが飲んでも平気そうだ。病気や変な菌諸々怖いけど、背に腹は変えられない。

俺は手に水を掬い、水を飲んだ。

冷たい水が喉元を通る。ああ、生き返る。やっぱ水大事。

早く水源を見つけられて良かった。これからはここを拠点に、探索していこう。

水で顔を洗いながらそう思っていると。

「痛てぇ!」

突如、右太腿に激痛が走った。

今度はなんだ。

俺が周囲に目を走らせると。

キューピッド‥‥‥なのか?

赤ちゃんみたいな風体に天使の羽を生やした生き物が、宙を舞いながらこっちに弓矢を構えていた。

やっば!

考えるより先に体が動いた。キューピッドが放った矢は、俺が座っていた場所を見事に突き刺す。

「何だよあれ!」

悪魔の次はキューピッド。俺の周りだけRPGの世界になっちまったのか!?

とにかく逃げよう。

せっかく見つけたオアシスを手放すのは惜しいけど、命の方が大事だ。

俺は地面を蹴って遁走するが。

「早えぇ!」

あっちは空中浮遊して追ってくる。昨日まで引きこもりニートをしていた奴が、走力で勝てるわけなく。

「あ、死んだわ」

謎のキューピッドは俺の真後ろまで迫っていた。弓矢を弾き絞り、俺に狙いを定める。

俺は諦め、足を止めようとした瞬間。

ダン! ダン!

乾いた破裂音が響いた。

一体なんだ?

つい足が止まる俺。

振り返ると、さっきまで俺を殺そうとしたキューピッドが、頭から血を流して、俺の前にふらふらと倒れていった。

いきなり死にやがった。

そういう生き物なのか? それとも俺が何かしたのか?

ていうか本当に死んでいるのか?

‥‥‥とにかく、調べてみるか。こんな生き物、見たことないし。上手く日本に持ち変えれば、一躍有名人になれるかも。

俺は恐る恐る、血を流すキューピッドに触れようとすると。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ