猿の気持ち
猿は考えた
「キキィー(なんで?なんで、あいつらは身体の上から何か布をつけてるの?暑くないの?)」
猿は考えた
「キキィー(なんで?なんで、あいつらは毛がないの?気持ちが悪い)」
他の猿は答えた
キーー(きっとあいつら、退化したんだ。体毛がなくて、自分の身体だけじゃどうすることもできなくて、あんな布みたいなものをつけてるんだ。可哀想だな)
猿は考えた
「キキィー(なんで?なんであいつらは色々な音を口から出すの?)」
猿は考えた
「キキィー(なんで?なんであいつらは変な箱の中で寝るの?)」
他の猿は答えた
「キーー(きっとあいつら、退化したんだ。俺らみたいに少しの音の幅だけで何かを伝えることができないんだ。俺らみたいに体毛もないから、体温の調節も自分だけでできないから箱の中にくらすしかないのさ)」