山紫水明から満目荒涼へ至らぬ為に
春は新芽を開かせて
夏は緑葉を広げさせ
秋は山里を彩らせて
冬は氷雪を積もらす
花は地面で咲き誇り
鳥は大空を飛び回る
風は波雲を呼び寄せ
月は周期で満ち欠く
木は青々と茂り
火は赤々と燃え
土は黒々と佇み
水は白々と流る
さてさて
ここで問題がひとつ
人は何を為すべきか
或は為さざるべきか
風光明媚な景勝地で
来年も同じ景色を愉しめようかと
生れたままの姿で湯に浸かり
私は徒然に考を巡らした
答えが無い問題である
答えの出ない問題でもある