修行2
その後、メーテルにしごかれながらトレーニングメニューをこなしていく。
夕方からはガイアに剣の修行を見てもらう。一通り見てもらうと夕食に出かけた。近くのラーメン屋に入るとメーテルとセレンがいた。
「チッ、嫌な奴がきたぜ。」
「そんなこと言わない、ガイア、ファウルスこっちで食べましょ。」
席に着き、おススメの塩ラーメンを注文した。
「ガイアが面倒みてやるなんて珍しいね。」
「んー、まぁ、なかなか筋がいいからね。素直だし。」
「そうね。ついてこれてるみたいだし、明日も楽しみね。」
そこに注文していた料理が運ばれてくる。透明感のあるスープに中細のちぢれ麺。刻まれたネギは白く輝いていて、チャーシューは薄切りの物が2枚乗っていた。
一口スープを味わう。透明感のあるスープからは想像できない程味がしっかりしていて濃厚である。しかし、後味はすっきりしていて、しつこくない。麺を持ち上げるとキラキラと光るスープが絡みつき、黄金色に見える。一口すすれば、スープの味とネギのシャキシャキとした食感がアクセントを与え、すごく美味しい。
食事を終えると広場に向かい、素振りを始めた。全身筋肉痛で体がきしむ。
「はぁ、俺、本当に、強くなってるのか?」
「……ちょっとオーバーワーク気味だから、今日は休んだら?」
メーテルが声をかける。
「すぐには実感わかないかもしれないけど、基本は大事よ。今日見てて思ったんだけど、いつもこんな体動かしてるの?」
「いや、そうでもないよ。どうしてだ?」
「ふつうあれだけ動いたらもう動けないわよ。セレンもあの後すぐ寝てたぐらいだから。でも、君はずっとガイアに稽古つけてもらってたのよね?異常な体力だなと思って。」
「体は痛いし、正直体力なんて残ってないよ。まぁ、昔から体は丈夫な方だけど。」
「そう、なら今日はもう休みなさい。動きも鈍ってるわよ。明日は午後からにするから。じゃあ、おやすみなさい。」
「あぁ、おやすみ。」
気の済んだところまで終えるとその日は寝てしまった。
それから、2週間ばかり経ったころエディナがヨシュア街にたどり着いた。