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×3 波乱の日常  作者: 有栖川優悟
1/7

*拾漆

岸波きしなみ おうぎ

この作品の主人公。平凡な無能力者ブランカーの少女だったが、異形のクラスメイト達を見返すためにアヴァロンへ入り、“破壊の狂戦士”ベルセルクとして異形を抹殺する行動に出始める。

笹部ささべ 穂香ほのか

無能力者とクタニドのクォーターで、嶋村の従姉妹でもある。ちなみに目が金色なのは遺伝である。また、怒ると怖い。

吉野よしの 陽菜はるな

サバサバした性格のクトゥグアの少女。炎を操ることができる。いちごミルクをこよなく愛する。

間宮まみや しのぶ

穂香と扇の間の席の少女。イモータルであるためか、異常なまでの自殺願望を持っている。紅茶に飴玉と練乳を入れて飲むくらいには甘党である。

時坂ときさか 神楽かぐら

このクラスには数える程しかいない無能力者。不幸体質で、スクールバッグにいつもお守りをつけている。


駿河するが 東香とうか

三年B組の、ハスターの少女。生徒会長を務めている。基本的に何でもできるので、扇に劣等感を持たれている。

日笠ひかさ しきみ

三年B組の、雪女の少女。コードネームは「エンジェル」。

能前のうまえ 菊里くくり

三年C組の、妖狐ようこの少女。コードネームは「エクスカリバー」。

すめらぎ 昏羽くらは

アヴァロン本部長(長官)を務める、死神の女性。

「五月二十九日に始末した異形は、無能力者ブランカーであることが明らかになった」

 岸波きしなみおうぎは、アヴァロン本部にてすめらぎ昏羽くらはの証言を聴いていた。

「人工的に異形になろうとでもした結果だろう」

「無能力者が、人工的に異形に…?」

「こちらが調査の結果です」

 ニアによってモニターに映し出されたのは、何らかの液体が含まれているであろう、茶色のボトルだった。

「中国語読みで雷管レイグァン、か」

 雷管。

 黄色のビニールパッケージに赤字で書いてあるそれは、“起爆装置”を指す中国語である。

「おそらく朝葉原の裏路地で何者かが配っているのだろう。…だから私の仕事の多さが安定しないのか」

 皇昏羽の仕事は、願いを叶える代わりに魂を加工して強さを付与すること。もう一つは願いを叶えた者を、異形の始末に赴かせることだ。

「これを何者かが配った直後は私の仕事が減り、服用者が暴走すると仕事が増える。…こういう仕組みになっていたんだな」

「無能力者には能力を付加し、異形の能力は底上げするという効能が書いてあります」

「なるほど…」

「扇は知らなかったのか?」

「いえ、全然。無能力者が異形になる――もしそんな方法があったら、私は苦労してませんよ」

 扇は無能力者である。

 それ故、異形から疎外されたり、同情されたりという苦労を幾度となく味わってきた。

「扇は、異形になりたかったのか?」

「違います。私がしたいことは異形になることではなく、異形に認めさせることです。自分が異形になってしまったら元も子もないですから」

「そうか。…まあ、いずれ暴走したやつが出てきたら指令を下す。このまま銀庭ぎんてい学園への潜入を続けるように」

「はい!」

 扉を閉めると、扇はすぐに駆け出した。



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