登場人物紹介(ネタバレありver)
こちらの登場人物紹介は、本小説を全て読破した方向けです。物語の中心に関わる話が全てネタバレされているので、本小説をまだ読んでいない方はこの前の話にある「登場人物紹介(ネタバレなしver)」を御覧下さい。
碧柳黒乃
年齢:17歳
誕生日:3月28日
身長:152cm
体重:41kg
《異能力眼》:《終末眼》(対象物の未来を予測する)/《奪命眼》(相手の寿命を自らの延命に還元する)
《眼》の位置と色:《終末眼》→左、碧色、《奪命眼》→右、漆黒
《眼》の由縁:2年前の交通事故
MEI会員の高3。A班。碧と黒のロングヘアーが特徴。普段の服装は高校の制服で、本部でも着替えずに行動していることが多い。《終末眼》には西洋風のアナログ時計の文字盤が精密に描かれており、その針は未来視している時刻を指し示す。素直で従順な性格だが、それ故にMEIのメンバーからはよく弄られている。
渋谷区内の小さなアパートに住む。両親や兄弟がおらず、父親の知人を名乗る人から一時的に部屋を借りている。
高校の剣道部で都大会準優勝の経験があるが、試合中に《終末眼》を隠し持っている事を和樹に気付かれ、そのままMEIに加入する。自らの《眼》を無くすのが夢。剣道部主将だが、その強さは《眼》による不正によるもの。
その正体は、36年前に死んだはずの少女。実際の生まれは1996年で、2011年に家が火災に遭って家族全員が死亡したが、黒乃にのみ《奪命眼》が宿り、父親の寿命を奪って延命していた。彼女の過去を見た和樹が指摘するまで黒乃自身が《眼》の存在に気付かなかったのは、制御の効かない右側に宿った上に、それぞれの《異能力眼》が特有に持つ瞳孔の色が黒乃の元々の瞳孔と同じ「黒」であったから。身長が他の人に比べて低かったのは、9年前の延命は死亡後の蘇生に近く、実際はそこで体の成長が止まっていたから。9年前の時点で実は同級生であった紺堂は《改竄眼》で火事の記憶をリセットし、更に3年ごとに記憶が自動消去されるよう仕組んだため、黒乃は高校生活を11回繰り返している。しかし12回目の高1、2044年4月、中学からの同級生であった榛葉紫が交通事故死し《終末眼》が身に付いたことによってそれが最後の高校生活になった。
本人曰く、《眼》の名称を《未来眼》としなかったのは、最初に見た未来が榛葉紫の忌日で、死期を悟る異能力だと勘違いしたから。
赤原和樹
年齢:17歳
誕生日:10月6日
身長:169cm
体重:50kg
《異能力眼》:《遡刻眼》(対象物の過去が見える)
《眼》の位置と色:右、赤色
《眼》の由縁:銀行強盗事件
MEI会員の高3。A班班長。薄赤色の短髪で、服装は日によって様々だが、冬でも軽装でいることが多い。高校の制服を礼儀正しく着ている彼はかなり稀。黒乃とは別の高校で、帰宅部、バイク通学。赤い《遡刻眼》には《終末眼》と同じくアナログ時計の模様が刻まれており、戻った時刻を示す。区内の一軒家で両親と共に住んでいる。
《遡刻眼》は黒い眼帯で隠しているが、火傷の後は隠しきれていない。高校の同級生には「事件の傷跡を見られたくない」と言っており、それを《眼》を見せない口実にしているが、殆どの人にその存在は露見しているらしい。
小6の時、銀行強盗に遭遇した際に右目を拳銃で撃たれてしまったのが《異能力眼》憑依の理由。また、その特性の為、和樹はMEIのメンバーの過去を全て把握している。
実は、黒乃が一度死んだ存在であることを最初から知っていた。紺堂に話をしたところ、彼が過去に記憶を弄った人間であることが発覚し、自分がこの《眼》を手に入れたのは彼女を救う為だと考え、彼女の一生を見守ることを決断する。
水樹雪音
年齢:17歳
誕生日:6月1日
身長:165cm
体重:43kg
《異能力眼》:《凍結眼》(視界内の水分子を凝固させる)
《眼》の位置と色:右、水色
《眼》の由縁:中3時の虐待
MEI会員の高3。A班。帰宅部。水色のショートヘアで、ダメージジーンズや十字架のアクセサリーなど強烈な服装をしていることが多い。パジャマは可愛いらしい。両親と12歳の弟と共に区内の高級マンションに住む。
《凍結眼》は雪の結晶が描かれた黒い眼帯で隠しているが、実は《眼》自体にも同じ模様が刻まれている。視界に入った人間は基本的に凍死してしまうので、これを確認するには鏡越しに彼女の瞳孔を見るしかない。
5年前、中学2年生から中二病アイドル歌手として活動。橙本夏希と同時期にデビューを果たしている。その人気は幕張のSummer Music Festivalに参戦するほど。
だが中3の2043年12月25日、夏希の目の前で《凍結眼》が憑依してしまい、彼女にそれを世間に公開すると脅され、経済的支援を強要されていた。和樹にMEIへと誘われたのは2044年のSMF時で、自分と同じ境遇に陥った人が他にもいることを知り、組織への加入を決意した。
緑道理
年齢:13歳
誕生日:10月31日
身長:151cm
体重:42kg
《異能力眼》:《刷憶眼》(視界に映る全ての事象を記憶する)
《眼》の位置と色:右、緑
《眼》の由縁:生まれつき
MEI会員の中1。A班。パソコン部だが不登校なので幽霊部員化している。本来MEIに中学生以下の枠は設立してないが、特例としてA班に所属している。緑色をした肩までの短髪で、水色のYシャツに青いジーンズと、簡素な服装をしていることが多い。両親がいるが、殆ど話さないらしい。渋谷区内在住。
《刷憶眼》には円に接した正八角形の模様が刻まれている。普段、外に出ることが滅多にないので《眼》を隠すことはしない。
親には発現しなかった《刷憶眼》を身につけたが、その頭脳はあまりに人間離れしたもので、親から差別対象にされる。渋谷駅で自殺を図ったが、黒乃の《終末眼》によってバレて無理矢理止められた。
普段の戦闘ではその頭脳を活かして奇策を戦闘班に提供している。
白神聡
年齢:20歳
誕生日:11月10日
身長:170cm
体重:50kg
《異能力眼》:《透視眼》(明度と形状に限り、透視が可能)
《眼》の位置と色:右、白
《眼》の由縁:エレベーター事故
MEI会員でB班班長。千葉県内某国立大学3年、工学部映像技術科。白髪のボサボサな髪型が特徴。陽気な性格で、メンバーの秘密を和樹の次に最もよく周知していると思われる。ファッションセンスは組織内で最悪とのこと。
ニット帽を被って《透視眼》を隠蔽しているが、大学の同級生の何人かにはバレているらしい。色相は判別できないので《眼》を解放した時は透視が可能になる代わりに視界がモノクロになる。他の《眼》と同じように何かしらの模様が刻まれていると思われるが、瞳孔の色自体が白になっているので判読は不可能。
《眼》の発現は6年前、家族とデパートに出掛けていた時。自らがエレベーターに孤立し、その外にジャックされた親や他の客がおり、助けたいと思った願いが《眼》に現れたが、結果は親の死ぬ姿を見れるようになっただけであった。
和樹と紺堂が黒乃が入る前に彼女の過去について話しているのを偶々聞いてしまい、責めて彼女の残りの人生を豊かなものにしようと明るい性格を振る舞っていた。最期は優那へ思いを伝え、客船と共に溺死する。
瑠璃波優那
年齢:20歳
誕生日:10月10日
身長:166cm
体重:48kg
《異能力眼》:《探情眼》(相手の心を読み取れる)
《眼》の位置と色:右、瑠璃色
《眼》の由縁:中学時代の虐待
MEI会員でB班。都内某私立大学3年、文学部心理学科。瑠璃色の綺麗な長髪で、白いYシャツに青いカーディガン、下はクリーム色のスカートでいることが多い。組織のお姉さん的存在だが、意外と本人が一番組織内で心が脆かったりする。
《探情眼》は白い眼帯で隠蔽。間近で見るとハートの模様が確認できる。自らの《眼》を嫌ってはいないようで、むしろ人の心を理解してあげられる優しい《眼》だと捉えている。将来の夢はカウンセラー。
中学時代は藤原という男子生徒を虐めていたが《眼》の存在がバレたことで立場が逆転、残酷な身体的虐待を受ける。聡にMEIへと誘われたのはその頃で、一緒に活動していくうちに彼に恋心を抱いたらしい。
黄緑谷零字
年齢:22歳
誕生日:5月14日
身長:169cm
体重:50kg
《異能力眼》:《摂氏眼》(サーモグラフィーの役割を持つ)
《眼》の位置と色:右、黄緑色
《眼》の由縁:生まれつき
MEI会員でB班。都内某私立大学4年生、理工学部先端メディアサイエンス学科。ラフな格好が多く、能力発動時以外は黒縁眼鏡を掛けている。黄緑色の髪をしているが、就職に向けて黒髪に染めるつもりらしい。
大学の同級生には《眼》をオッドアイだと言い張っており、外見の派手さからそれで通っているらしい。眼鏡のレンズによっても効果は遮られるので、能力を使いたい時は眼鏡を外すだけで済む。瞳孔部分には炎の模様がある。
MEI内では数少ない、生まれつきで《眼》を持つ人物。その分、他の《異能力者》を無神経に傷付けることが多い。
翠琴梨
年齢:22歳
誕生日:5月4日
身長:165cm
体重:46kg
《異能力眼》:《千里眼》(千里先まで見える)
《眼》の位置と色:右、翡翠色
《眼》の由縁:空港でのテロ事件
MEI会員でB班。千葉県内某国立大学4年工学部ナノサイエンス学科。夏は迷彩柄のノースリーブに黒のタンクトップ、冬は土色のコートを羽織る。
《千里眼》は視力が良くなるだけだと言って、本人は大学でも眼帯をせずに暮らしているので、《眼》の存在は同級生の殆どが認知している。狙撃銃のポインターのような模様がある。
4年前に家族旅行の帰り、空港でテロに遭い人質となったが、近くの撃たれた警備員の拳銃を奪い、その場で組織全員を射殺した。小学生であるにも関わらず、超遠距離射撃を裸眼で一発も外さず撃ったことは、周囲の関心の前に恐怖を煽り、両親から本当の娘として見てもらえなくなってしまった。数ヵ月後、家出をして渋谷を放浪していた際にMEIに出逢ったらしい。
紺堂篤史
年齢:55歳
誕生日:2月14日
身長:176cm
体重:58kg
《異能力眼》:《改竄眼》(相手の記憶を自由に改竄できる)
《眼》の位置と色:左、紺色
《眼》の由縁:生まれつき
MEI総合リーダー。《眼》の能力は老化に伴って失われており、現在は過去に掛けた記憶操作の解除しかできない。まだ紺色に色付いていた頃は円状の矢印2本が瞳孔部分に現れていたらしい。警視庁に勤めていた時期があり、その中でも狙撃手としての腕前は庁内で5本の指に入るほどだったという。
生まれは1992年。区内で碧柳黒乃と《紺碧》と呼ばれる程の実力者であったが、2011年、黒乃の両親が火事で死亡して黒乃が《奪命眼》を宿らせた時、彼の父親からの頼みで「彼女の記憶と成長を3年ごとにリセットするよう」と言われたため、自動改竄を彼女にかけた。その時、篤史自身の存在は彼女の記憶から抹消される(実際は封印に近い方法で行われた)。
2046年、和樹が謎の過去を抱えた彼女を発見したことにより、責めて自分の人生が終わるまで黒乃を守ろうとMEIへの勧誘を決意する。
茶岳漆
年齢:42歳
誕生日:9月10日
身長:181cm
体重:59kg
《異能力眼》:《末刻眼》(物体の時間を自由に操れる)
《眼》の位置と色:左(《奪命眼》憑依後は左で相互切換可能)、茶色
《眼》の由縁:愛犬の銃殺
《インビジブル》リーダー。組織の創設者でもある。《末刻眼》にもアナログ時計の模様が刻まれているが、《終末眼》や《遡刻眼》のように能力発動で時計の針が進んだり戻ったりすることはない。因みに止まっている時間は、愛犬が猟師によって殺された5時32分。
表の世界では国内でも有名な哲学者。人類がが淘汰された環境下での地球を考察する《人類疎外論》を提唱していたが、世間的には否定派の方が多かった。
《心》を持つ人類を酷く嫌っており、人類を滅ぼすことで世界の終焉を見ることが願望だったが、MEIによって阻止された。
橙本夏希
年齢:18歳
誕生日:8月16日
身長:160cm
体重:42kg
《異能力眼》:《促燃眼》(炎の燃焼を促進する)
《眼》の位置と色:左、オレンジ
《眼》の由縁:故郷の全焼
《インビジブル》メンバー。雪音や黒乃とは別の高校に通う3年生。雪音と同時期に歌手デビュー。性格が雪音と対極的にあることから、ファンからは雪音と対立する存在と思われている。MSF出場経験あり。《眼》の模様は炎。 BWHは81-60-86。
元の生まれは岐阜県のとある村。2039年8月、11歳の頃、友人と薩摩芋の焚き火の後始末を怠ったために夜中に村が燃え、友人の家も焼かれた。友人が死んだと悟った彼女は号泣、それに共鳴するように炎は全体に延焼、村は壊滅状態へと陥った。《眼》の憑依はこの時である。
《インビジブル》の構成員であったが、実際は漆に《眼》が見つかった際に組織に入るよう脅され、不本意で活動していた。
雪音の言葉により最終的には《インビジブル》を離脱し、普通のアイドル歌手として共に成功している。
黄村昴
年齢:20歳
誕生日:5月28日
身長:170cm
体重:69kg
《異能力眼》:《光索眼》(暗闇でも見えるようになる)
《眼》の位置と色:左、黄色
《眼》の由縁:不明
《インビジブル》メンバー。二重丸の模様が《眼》にある。
左腕が鋼鉄の義手になっているが、過去については不明。周囲を暗くして、相手を一方的に攻撃する手段をとる。
和樹のよってアザータワーの地下電気室で倒された。
榛葉紫乙葉
年齢:15歳(精神年齢18歳)
誕生日:5月7日
身長:148cm
体重:40kg
《異能力眼》:《着色眼》(相手の《眼》をコピーする)
《眼》の位置と色:左、紫
《眼》の由縁:不明
《インビジブル》メンバーで、中一から黒乃との同級生。現在は高校には通っていない。《眼》の模様はなく、コピーした際にはその《眼》の模様が瞳孔部分に浮かび上がる。
高一の4月、黒乃と喧嘩後、トラックに轢かれかかった黒乃を助け死亡する。だが気絶する直前、無意識の内に《着色眼》を使って黒乃の《奪命眼》をコピーし、葬式が執り行われた時に両親や葬儀家、その他の人々の寿命を吸収してしまった。この際、生前の記憶は失っている。
《奪命眼》の事は自覚がなかったため、漆にもその旨は話していなかった。決戦の際は、乙葉の《奪命眼》のコピーは既に上書きされて寿命が増えただけだったので、殺害が可能になっていた。
白銀凛
年齢:14歳
誕生日:12月24日
身長:148cm
体重:39kg
《異能力眼》:《相殺眼》(相手の《眼》の力を封印する)
《眼》の位置と色:左、銀色
《眼》の由縁:家庭環境への不満と責任感
《インビジブル》メンバー。長い銀髪のゴスロリ少女。テディベアの人形がお気に入り。《相殺眼》の瞳孔部分には、円の中にバツ印が描かれた模様が入っている。
とある財閥の令嬢として育てられてきたが、その立場の責任感と父親こ《睨圧眼》による圧政的支配に苦しめられ、裁縫師の夢を否定された時にその遺伝子が突然変異を起こした。
最期は漆の《奪命眼》によって早すぎる終焉を迎えた。
褐間陸道
年齢:40歳
誕生日:1月20日
身長:171cm
体重:73kg
《異能力眼》:《隷属眼》(相手の外観身体器官を操作できる)
《眼》の位置と色:左、褐色
《眼》の由縁:不明
《インビジブル》メンバー。黒乃の高校に2046年度から勤務する剣道部顧問。高校時代は剣道部で、関東大会で優勝経験がある。《眼》の模様は髑髏。
《隷属眼》で操作できるのは相手一人のみで、胃や心臓などの内部器官は操作できない。よって内臓破裂や大量失血による殺害は不可能。
黒乃を誘拐した際、雪音が2年ぶりに開眼した《凍結眼》によって凍死した。




