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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

裏切られ続けて幸せを掴む

作者: スウツー

前の携帯から見つかりました。

どうやら、中学の時に書いたらしいです。

誤字、脱字、駄文です。

ある日

俺が通ってる高校の隣のクラスに転校生が来た。


その転校生は、顔は整っており、運動神経が抜群で、次の日にもう女子から告白を受けていた。


それから毎日、転校生の周りに女子がいつも群がっていた。


そんな時、幼馴染みと妹、先輩が転校生の周りに混ざっているのを見たのは……。


それで気付いた時には、幼馴染みと先輩、妹が転校生の周りに居た。


最初は妹だった。

毎日、お弁当を三つ作ってる姿が見るようになった。


次に幼馴染みだった。

登下校の時は一緒だったのが、転校生と一緒に帰って行く。


最後に先輩だった。

部活の時はベタベタしてくるのが、部活を休み転校生とベタベタしていた。


授業短縮で早く帰る事になった時に、目の前に彼女達と転校生が笑いながら歩いてるのを見ていたら、転校生がこちらに気付き彼女達を先に行かせて、こっちに歩いてある言葉を言って、彼女達を追いかけた。


「彼女達の処女は貰うね」


その言葉を聞いて数秒固まったが、直ぐに転校生の元に走って行き、殴った。


それがいけなかった、殴った時に転校生は一瞬ニヤリと頬を上げた、まんまと俺は転校生の罠に嵌った。


殴った後、彼女達の前に居るのが怖くなり走って帰った。


家に帰り直ぐ部屋に籠り、布団を被っていた。

ふとお腹が鳴り台所に行くと、妹が誕生日プレゼントのペンダントをゴミ袋に捨てていた、それを見て妹に見付からない様に一度部屋に戻りもう一度台所に行き、ペンダントをゴミ袋から泣きながら出して、部屋に戻った。


いつの間にか寝たのか、直ぐに学校に行く準備をしていると、幼馴染みが家に来て、転校生を殴った事を親に伝えた。

そしたら親は「お前みたいな奴は家に要らん、お前だけ引っ越せ」と言ってから、ダンボールの準備をしていた。


それに続いて幼馴染みが「あんたと縁を切るわ」と言って学校に行ってしまった。


その時は「は?」と一人突っ立ていた。


親から無理矢理に家を出され、学校に行った。


昼になり一人で、購買で売っているパンを食べてると、先輩が目の前に来て「私は部活辞める、理由はクズが居るから」と理由にならないものを言って帰っていった。その後ろ姿を見送ってるとどんどん色が失われて、モノクロになった。


「色が…」がと一人、椅子に座りながら呟く。


放課後。

バックに教科書等を詰めていると、彼女達がボクシング部の奴等と来て、体育館裏に連れてかれリンチされた。

俺はボクシング部の奴等に、殴られたが痛みが無く、ただ殴る蹴るの暴行を受けた。

その時は血だらけで、さすがにヤバイと思ったのか、彼女達は救急車を呼んだ。


怪我は腕を骨折、あばら骨が折れて、右の鼓膜が破れていた。


直ぐに入院して、数日で全部治ったのを看護師は化物を見る目でこちらを見た。

医者(女)からは「君の身体を研究したい!」と言われたが、やんわりとお断りした。


退院して、直ぐにアパートに引っ越した、その時に彼女達が何か言おうとしていたが、無視してアパートに向かった。

アパートに着いて、部屋の中を確認したら荷物は全部届けられていた。



一人で荷物を片付けていると携帯が鳴った。携帯を取り電話に出る。


両親だったが、用件を言うと直ぐに切った。

用件は学校とアパートの金は払う、食費などはお前が払え、と言う物だった。

それを聞いて通帳の中を見る、バイトを見つけるまでは節約だな〜、と一人涙を流しながら呟いた。



それからは、高校に行ってもクラス全員に無視され、お弁当をゴミ箱や床にぶちまけられたり――掃除はもちろん俺――されて食費が馬鹿にならなかった。


そんな時にバイトを見つけた、アパートの近くで、時給がいいバイトを。

そこでバイトをして1ヶ月たった時に、何処でバイトの情報を手に入れたのか、分からないが、彼女達がクラスメイトを連れて営業妨害をして来た。それが一週間続いたある日、店長に「流石にきつい」とクビになった。


そこで諦めたら餓死してしまうので、さっさと次のバイトを決めた。


次は警備員のバイトを始めた。

夜の見回りをするのだが……また何処で情報を手に入れたのか、見回りをしている時に奇襲を掛けられてリンチされた。


またも痛みが感じられなく、数日で全部治った。

だが、バイトをしてる時に限ってリンチされるので、自分からバイトを辞めた。


またバイトを探しながら、節約する生活に戻ってしまった。

節約弁当を食べてると、転校生が絡んできた。


「やぁ、負け犬くん」


「……」


「君は不味そうな物を食べてるね」


「……」


「僕は、彼女らのお弁当を食べてくるよ」


「……」


「あっ、あと彼女らはガードが固いね」


と言ってたはず、何故かその後彼女達がアパートに来て、なんか言っていたが、何を言っていたか分からなかった。


それから新しいバイトを見つけた、何故が時給がかなり高かったので、そのバイトを始めた。


そのバイトのお陰で、色々出来るようになったり、仲間が増えたりで良かった。


始めたバイトの内容は……


〜〜〜〜〜〜〜〜


Pipipipipipipipi!


「う…ん」


目覚まし時計の耳障りな音で、意識が浮上していく。


タタタタ!


「お……て!」


声が聞こえて、もっと意識が浮上していく。


「起き…て起きて!」


「分…かっ…た」


「起きた?」


「起き…たか…ら」


そう言いながら目を擦る。目の前に猫の絵が、プリントされたパジャマ着てる女の子が立っていた。その女の子の顔を見れば大人や子供でも振り返る程だ――俺に向けられる殺気の籠った目が凄いけど――。


(はす)ちゃんは、朝から元気だね」


和平(がすひら)さんが朝に弱いだけです」


因幡(いなば) (はす)ちゃんはお金持ちのお嬢さんだ……分かってる、言いたい事は。

お金持ちのお嬢さんがどうして俺のアパートにいるか、だろ?


まぁ、懐かれたの一言で終わるんだが。親がお嬢さんに甘々でな、お願い事はなんでも叶える主義らしくて。お嬢さんが俺の家に住みたいと言ったら、血


の涙――俺の方を睨みながら――を流しながら、お願いを叶えた。


それが今の状況だ。


「和平さん?」


「なんだい?」


「いや、遠くを見つめていたので」


「ちょっと君のことを考えていてね」


「も、もう!和平さん!」


顔を赤らめてる…うん可愛い!


初めて会った時は、不機嫌な顔だったのに、今は笑顔になって良かった。

さて、ある事を言わなければ。


「蓮ちゃん」


「なんですか?」


首を傾げながら、こちらを見てくる蓮ちゃん…やっぱり可愛い!!


「今日から、君は俺の居る高校に転校して来る」


「はい」


「今日から、高校では俺に話しかけては駄目だよ」


「なんでで…すか?」


「前に話したと思うけど、俺は学校の皆に嫌われてるんだ。だから俺に話し掛けたら、君まで嫌われてしまう」


それを聞いた蓮ちゃんは、顔を俯けるが、直ぐに真剣な顔になってこちらを見る。


「和平さん」


「なんだい?」


「嫌です」


「言うと思ったよ」


「……」


上目遣いで顔を見てくる。


「分かったよ、誰もいない場所で喋るから」


「和平さん!!」


言い終わったら、満面の笑みで抱きついて、顔を寝巻きに埋めてくる。


「(良い匂い、頭がボーとする)ハァハァ」


「どうした、息が荒いぞ?」


「い、いやなんでもありません」


絶対に…とは言えないが、蓮ちゃんは俺のことを好きなんだと思う。


「さ、着替えて学校に行くぞ」


「は、はい!」


着替えようとするのだが、何故か蓮ちゃんがこちらをガン見していた。


「蓮ちゃん?」


「は、はひゃ!」


「着替えようか」


「ひ、ひゃい着替えますね」


そう言いながら、パジャマのボタンに手を伸ばした。


「ちょ、ストップ!」


俺は無理矢理、ボタンに伸びる手を掴み、蓮ちゃんの部屋に連れて行き、直ぐに自分の部屋に戻った。


「ハァ…ハァ」


蓮ちゃんを、部屋に連れて行く途中、蓮ちゃんがぼそりと呟いた言葉が、頭の中でリピートされる。



『また失敗です』


〜〜〜〜〜〜〜〜


学校に二人で行き――校門のちょっと前で別れた。


別れて教室に行く途中で、周りがどんどんモノクロになって来る。


それから飛んで昼休み。

弁当箱を持って、食べる場所を考える。


「食べるのはあそこでいいか」


「…………」


席を立ち、教室を出ようとしたら、後ろから視線を感じて振り向くと、幼馴染みがこちらを向いていたが、無視をして歩き出す。


歩いていると、周りがモノクロの中に、色鮮やか女子生徒が居た。俺はその女子生徒の名前を呼ぶ。


「蓮ちゃん」


「あ、和平さん」


「今から食べるのかい?」


そう言って、俺は弁当箱を持ち上げる。


「はい、一緒に食べていいですか?」


「良いよ」


「やった、何処で食べます?」


蓮ちゃんが微笑みながら、聞いてくる。


「付いて来て」


「分かりました」


あの場所に、誰かを連れて行くのは久しぶりだな、と思いながら蓮ちゃんと歩く。

二分足らずで、あの場所に着く。


「ここだよ、俺の部活の部室」


「へぇー、なになに『議論』部?」


「面白い部活だよ、マネージャー募集中」


「ほへぇー」


「まぁ、ちょっと待ってね」


ポケットから鍵を取り出して、鍵穴に入れて右に回す。


ガチャ


ガララ


「入ってくれ」


「お邪魔しまーす」


ガララ

ピシャリ

ガチャン


部室の壁には、ロッカーが二つある。片方は俺ので、もう片方は空いている。

部室の真ん中に、机が置いてあり椅子が二つあった。


「そっちに座って」


蓮ちゃんが座る、向かい側に座り弁当箱を開ける。


「美味しそうですね」


「嬉しいこと、言ってくれるね」


雑談しながら、弁当を食べ終わり、学校の感想を聞いた。


「ここでやって行けそうか?」


「はい、お勉強の方は楽すぎでした」


「ほほう」


「お友達がいっぱい出来ましたね」


「良かったじゃないか」


「あと」


トントン


『誰か居る〜?』


この声は先輩だな。


「ちょっと静かにしていて」


と小さく言うと、蓮ちゃんは頷いた。


トントン


『おーい』


「なんですか?」


『なんだ居るじゃないか〜』


「で、要件は?」


『そんなのないよ、鍵を開けてくれ〜』


「すいません、誰か分からないので無理です」


『おいおい〜、ボクらの中だろ〜』


「えぇ、元部長と現部長で、部外者と関係者ですね」


そう言い放つと、向こうからヘラヘラ声が無くなり、静かになる。


『……』


「……」


この空気に耐えられ無くなったのか、蓮ちゃんが声を出す。


「和平さnダンダン!


『誰か居るのかい!?ボクの居場所に!君の隣にボク以外が!?』


ダンダン!


「ひぃ」


蓮ちゃんが怖がって、机の下に潜ってしまった。


あっ、涙目の蓮ちゃん可愛い。


「居ますよ、新入部員が」


ダンダン!

ピタ


『しん…にゅうぶ…いん?』


『それは…女の子?』


「……」


『挨拶したいから、ここを開けて〜』


急にヘラヘラ声になるが、直ぐに怒鳴り声に変わる。


『黙ってちゃ!分からいよ!!』


ダン!


「……」


『アハ、自業自得かな…アハハ』


笑い声が遠ざかっていく。溜め息を着き、蓮ちゃんを机の下から出す。


「……」


「和平さん?」


「なんだい?」


「良かったのですか?」


「あのまま入れたら、君に危害が及んだかもしれないからね、あと部員じゃないし」


「いや……分かりました(そんな悲しい顔しながら、言わないでくださいよ)」


「…もう…行こうか」


「…はい…」


弁当箱を片付けて、部室の扉の鍵に手を掛けた瞬間。


ガタガタ!


『おいおい、負け犬〜』


この声は転校生か、面倒なのが来たな。


「蓮ちゃん下がっていて」


「は、はい」


「何のようだ?」


『開けろよ』


「…なんでだ…?」


『良いから、開けろよ』


「無理」


『はぁー仕方ない』


チャリチャリ


そう言いながら、向こうから鍵を出す音が聞こえる。


ガチャ


「おっ開いた〜」


鍵を何処で入手したのか、分からないが、今はそれどころじゃない。


ガララ


「……」


「……」


「あ、君が噂の転校生だね。僕は臼井(うすい) 賢介(けんすけ)


「……」


「和平さん」


転校生の顔を見たら、どんどんモノクロになっていく。


袖をギュッとする蓮ちゃん可愛い。


「そんな負け犬よりさー、僕と遊ばない?」


「嫌です」


転校生はいやらしい目で、蓮ちゃんを見ながら、遊び――下半身の――に誘うが即答で断られる。


「……」


「……」


「……」


数秒の沈黙が、その場を支配するが、その支配を破ったのが…転校生もとい賢介だった。


「はぁ?!イケメンより、そっちを選ぶのか?!」


「はい、私は和平さんを選びます」


また即答。


「嬉しいねぇ」


「ふざけんな!このアマ!」


賢介は蓮ちゃんを殴ろうと、腕を振り落とす。


「っとストップ」


その腕を掴み、逆に殴り返し、後ろに倒れる。


「何すんだよ!?」


「女の子に暴力は駄目だよ、あと仕事だから」


「仕事ぉ?」


「この子のボディーガード兼世話係」


「はぁ!?」


「蓮ちゃん行こうか」


そう言って、蓮ちゃんの手を握り、唖然とする賢介の横を通り抜ける。


手を握りながら、蓮ちゃんを教室まで送る。周りからの視線が凄いけど無視をして教室まで行く。


蓮ちゃんの教室前に着いて、握ってた手を離す。


「あっ……」


残念そうな声が聞こえたが、聞こえなかった様に振る舞う。


「帰りはここに、迎えに来るから待ってて」


「はい!」


「また放課後に」


手を振ると、振り返してくれる蓮ちゃん可愛いー!


教室に戻ると、こちらを一斉に見てくる奴等を無視して、席に座り、次の教科の用意をしていると幼馴染みがこちらに、向かって歩いて来て、目の前で止まる。


「ねぇ」


「……」


「無視すんな」


「……」


「あんたと私の仲だろ」


デジャブを感じるが、まぁいいか。


「いえ、貴女とは知り合いでも無いです」


「私はあんたと幼馴染みだよ?」


「いえ、幼馴染みの縁を前に切った覚えが有るので、知りません」


「あんなの取り消しよ」


「貴女から言っておいて、それはないでしょう」


「それより、あんたと転校生が手を繋いで走ってる所を見たって話が来てr「席につけー!」

チッ」


先生が教室に入って来て、幼馴染みの話は中断された。


〜〜〜〜〜〜〜


キーンコーンカーンコーン!


「今日はここまでだ」


「ふぅ終わった、迎えに行くか」


「和平」


幼馴染みがいつの間にか、横に立っていて、俺に話し掛けてくる。


「……」


「今から帰り?」


「すいません、用事が有るので」


「私も一緒に行く」


「すいません、無理ですので」


「何言ってんの、照れちゃって」


「では」


教科書等を鞄に入れ終わり、席を立つ。


「待ってよ」


「……」


幼馴染みが、俺の手に抱きついてくる。


「すいません、元幼馴染みさん離してください」


「元は余計だし、あと名前で呼んでよ」


「では、夏希さん離してください」


「さんも余計かな」


元幼馴染み…もとい夏希は俺の腕に胸を押し付けてくる、だが俺は蓮ちゃんが一番なので、ピクリとも来ない。


「……」


そろそろ鬱陶しいので、無理矢理離す。


「あっ」


「では」


「なんで…こんな…事に…」


教室から出て行く時に、後ろから何か聞こえたが、無視して蓮ちゃんのクラスに行く。


〜〜〜〜〜〜


「〜〜〜」


「〜〜〜〜!?」


蓮ちゃんのクラスに近付くにつれ、蓮ちゃんの声と知ってる声が、言い争ってるのが聞こえた、


「〜〜お兄〜〜!?」


「〜〜和平〜〜〜」


なんか蓮ちゃんに危害が及びそうだ、入るか。


ガララ


「なんでお前とお兄ちゃんが一緒に居た!?」


「貴女に関係あるかしら?」


「蓮ちゃん」


「!!?」


言い争ってる、蓮ちゃんに声を掛ける。蓮ちゃんは、ハッと俺を見てから時計を見る。妹は俺の方を見てビックリしている。


「あっ、もうそんな時間ですか?」


「あぁ」


「用意するので、待っていて下さい」


「ういー」


「お兄ちゃん」


俺を呼ぶ妹…もとい古野香乃(ふるの この)は俺の目の前に来る。


「……」


「無視しないでよ、お兄ちゃん」


「…何か…?」


「なんで、あの子と昼に手を繋いでたの?」


「…お前に関係ない」


「関係なくないよ?私達兄妹だもん」


「別々に住んでるのにか?」


「…それは…」


「和平さん行きましょう」


「あぁ」


「お、お兄ちゃん!明日お弁当作ってくるから!」


「……」


「和平さん?」


「行くよ」


直ぐに蓮ちゃんの後を追った。


〜〜〜〜〜〜


帰り道


二人並んで歩いてるが、両方とも喋らない。


「和平さん」


「なんだい?」


急に名前を呼ばれ、蓮ちゃんの方を見る。


「彼女達をもう許して良いんでは?」


「それは…むり…かも」


「……」


「今日のような事は前にも一回だけあったんだ」


「……」


「その時は、許して彼女達と一緒に帰ったよ。その帰り道に賢介が現れた瞬間、彼女達は直ぐに彼の方へ行き俺を罵り始めた」


その時を思い出すと、蓮ちゃんの周り以外モノクロになって行く。


「…!」


「その瞬間ね、やっぱり…誰も信じちゃ駄目と思ってね…あぁ蓮ちゃんは信じてるよ」


「エヘヘ」


やっぱり蓮ちゃんが、笑顔だと周りが一気に色鮮やかになる。


「話を変えるが、晩ご飯は何が良い?」


「えーと…決まらないので、晩ご飯は二人で決めましょ」


「そうするか」


歩きながら晩ご飯のアイデア出し合う、楽しそうな二人の背中を見る三つの影。


「…なんで…あの時…」


「…和平と…帰りたい…」


「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん…」ブツブツ


〜〜〜〜〜


この四ヶ月後、蓮ちゃんは賢介の元に行ってしまった。


最初の一ヶ月は賢介を敵視していた。


次の一ヶ月は挨拶を返していた。


次の一ヶ月は俺から離れ、賢介の隣に居た。


そして先月、俺はボディーガード兼世話係をクビにされた。その時の蓮ちゃんは笑って、賢介の家に引っ越して行った。


蓮ちゃんの姿までが、モノクロに染まってしまった。


「蓮ちゃんも裏切るのか……」


辛い学校が終わり、一人で誰も居ない公園のブランコに座っていた。


「はぁ…分かってた…」


蓮ちゃん…いや、因幡は俺より賢介を選んだ、慣れた筈なのにやっぱり痛いなぁ。


「……」


もうこわレヨウようカな……「大丈夫ですか?」…?


一人の筈なのに声を掛けられる。顔を上げるとそこには、服装や顔は地味だけど、目が綺麗な女性が居た。


「……」


「君、顔色悪いよ?」


女性は俺を心配そうに覗き込む、俺は心配を掛けないために声を出す。


「だい…じょうぶ…ス」


「大丈夫そうに見えない…心配だな…」


「ほん…とだいじょ…ぶス」


「一人にすると怖いから、お姉さんが送ってたげる」


女性は笑顔でそう言って、俺の肩を持った。俺にはその笑顔を見た瞬間…女性が色鮮やかになった。


「家は何処?」


「あっち…です…」


俺はアパートの道を指した。


「軽いね君」


「自分は…ふるの…かずひら…です」


「かずひら君ね…私は臼井秋(うすい あき)よ」


臼井…さすがに違うだろ…


「すいません…弟は居ますか?」


「賢介の事?それがどうしたの?」


やっぱりか……


「……触るな」


「なに言ってるの?」


「俺に触るな!!」


無理矢理払い除けると同時に、意識が遠のく。


「だ……!?」


「……!?」


あぁ、もうコワレタイ…………


〜〜〜〜〜〜〜


私の肩を払い除けると同時に倒れた少年を、近くのベンチで膝枕しながら頭を撫でる。


「この子が…」


彼の身体は、私が頑張って運べるほど、高校生にしては軽かった。


「賢介は…人を壊して楽しいのかしら…」


賢介…とても愚かな弟。弟は自慢げに彼…和平君に好意を向けていた女の子達を奪ったと、親の前で言っていた。親は弟を殴りもせず、逆に褒めていた。

そこで私はこの家族が狂ってる事に、初めて気付いた。


私は仕事場近くのマンションの一室を借りて、そこに私だけ引っ越をした。その次の日にある女の子が家に引っ越して来た。


そんなある日、私は仕事の帰りに何回か見る和平君ーーこの時は件の男の子だとは知らなかったーーがブランコに座り俯いているのを見つけた。


今日は、いつもと雰囲気が違ったので、声を掛けてみた。

声に反応して顔を上げた和平君は顔色が悪かった。

ほっとくと危ないと思い家に送ろうとして、肩を持ち家の場所を聞いたら、指を指したのでその方向に歩くながら自己紹介をしていたら、弟は居るか?とも聞かれたから、居ると答えたら、今の現状になった。


和平君の頭を撫でる手は、止めなければ…いや、止めたくない。


ナデナデナデナデナデナデ…


ハッとした時には、和平君が目を覚ましこちらを見ていた。


「あっ、ごめんね」


私は直ぐに手を止めると、彼はあっ、と名残惜しそうな声を出す。


「具合はどう?」


「悪くないです」


「良かった急に、倒れちゃうから」


「さっきは、すいません乱暴にして」


「いや、弟がした事に比べれば」


「……」


あっ地雷踏んだ。


「…もう誰も信じたくない…」


「ごめん、ごめんね」


「……」


和平君は、私の顔をジーと見てくる。


「何か付いてる?」


「俺と付き合って下さい」


「……へ?」


こうして私達は恋人同士になった。


〜〜〜〜〜〜


俺こと和平は、秋さんに告白して恋人同士になってからは、辛い学校が、あまり気にならなくなった。

秋さんとデート中を見た彼女達は、学校で口々に「騙されてる」「私の方が可愛い」「家に戻って来て」「もう一度雇います」「好きなの付き合って」等言っていたり、手のひら返しをしてきたが無視をする。


俺は秋さん一人いれば、それで良い、それに結婚を前提に同棲を始めた。

就職先も見つけて、後は高校を卒業するだけ。

卒業式の後に指輪を渡そうと思うと、卒業式が早く来ないかと待ちどうしい。



〜〜〜〜〜〜〜


卒業式当日。


周りが卒業生でいっぱいの中、彼女達は必死の形相で誰かを探していたが……無視して俺はポケットから指輪が入った箱を出す。


「秋さん」


卒業式に来ていた恋人がこちらを向く。彼女達がこちらを見つけて走って来る。


「何?」


「結婚してください!」


そう大声で言うと、周りが静かになる。

彼女の後ろには、幼馴染み達が青ざめた顔でこちらを止まって見ていた。


指輪を見ながら彼女は言う。


「…私…でいいの?」


「貴女しか居ません」


俺は彼女の薬指に指輪を通すと、悲鳴が四つ聞こえたが、彼女は泣きながら返事を返した。


「「「「イヤァアァア!!」」」」


「 」






ある新聞


『卒業シーズンの今月


ある卒業式を迎えた、ある高校で起きた二つの出来事です。


当日、卒業生の男子生徒が社会人の女性にプロポーズをしたそうで、女性は涙声になりながら『はい』と答えた。


もう一方、ある四人の女子生徒達が精神病院に入院する事になった。

少女達は同じ事を言っていたそうだ、それは『彼と結婚するのは私』と……。

彼女達とこの男子生徒に関わりはあるのか……。


他の新聞


ある高校の卒業生の男子生徒がプロポーズ!


なんとこの男子生徒はいじめを受けていた!

それも全校生徒から!

原因は一人の男子生徒(U君)

どうでした?

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― 新着の感想 ―
駄文狂ゥというより、エロエロ手抜きの酷い奴かと。(•▽•;)(間猿君Hi!とか、ビッチーズが嘆キッスするだけで終わったことにしてるとか、現実頭皮が余りにも酷すぎて禿動画著しいとか。)
[一言] いや妹は結婚出来んやろ
[気になる点] 蓮は単純に体を迫われたから落ちたんですか? だとしたら他の女性陣もそんな感じで次々と 落とされたからあえてそんな場面を書かなかった? あと転校生姉は実家と縁を切りましたか? もし結婚式…
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