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フランツさんというのは、どういう方なんだろう。


ニーナさんとは旧知の仲だという話で、お茶会に行く寸前に合流され、あまり話す機会もなく 殿下とにいさまとともに別室にいってしまわれた。

まあ、殿下はそこで ここの家のお嬢様 アリシアと対面させられ、更に押し売りされてるんだろうな。


いい気味だ。


ニーナさんによるとフランツさんは ニーナさんの弟さんの親友で 昔からニーナさんのご実家に出入りをよくしていたということでお知り合いだそうで、ここ最近みていると人畜無害に育ったようなので私が警戒するようなことはないとニーナさんはいっていた。

殿下の私的な空間のお世話をすることを仕事にしていてニーナさんとお仕事が一緒なのだといっていた。

私が城に入ったとしても おそらく接触の機会はないため、気にしなくていい というお話だったんですが 殿下があれだけ警戒して嫌がるというのは何かあるからではないのだろうかと思うのだが 本当に人畜無害なんだろうか。


「わたくしの話をきいていらっしゃいますか」


ああ、そうだった、今、ユーフランシス伯爵夫人から 嫌味のシャワーを浴びているところだった。

継母の嫌味に慣れきっていて 聞いているふりをしてよそ事を考えているのは得意だったんだけど …見抜かれたか


「ええ、ありがたいお話を参考にして 今後の糧にしたいとおもいます」


にこにこと言ったのが まずかったらしい。また 批評がはじまってしまった。

別にいいんだけど 伯爵夫人の評価が低かろうとなんだろうと。関係ないというかなんというか

いっそ、その意見を汲んで殿下が思いとどまってくれれば それでいいのに。


「未来の妃殿下に そこまでおっしゃるのならば、それなりにご覚悟がおありなんですね」


えええええ、ニーナさんが 噛みついちゃったよ。

「今日は姉上がご一緒じゃないから どなたかとおもってたら、あなたがいらしたのね。

 伯爵家の令嬢でありながら 社交にあまり出ようとせず、殿下のもとにいらして…

 更には妃殿下ともお友達というのは いったいどういうことなのです?

 殿下のお世話はあなたがなさっていたというのは 本当なのね」


え、ニーナさん殿下のお世話?側室??

いやいや そんなことより 攻撃対象が変わってしまったよ。


「伯爵夫人、わたくしの批判であれば受け止めましたが、ニーナさんは関係ありません。

 これ以上お続けになるのはおやめください」


「なんてなまいきなの!」


ああ、またキーキーが始まった。

まあ、対象が私になったから 成功といえば 成功だけど。

めんどくさい。聞いてられない。

「殿下の耳にはいるようなことがあれば、なんらかの制裁がありますよ」

ニーナさん!また余計なことを!

「おだまりなさい!挙式までにこんな話 破断になるからいいのよ!私のアリシアが殿下の横にたつことになるのよ」

って。まあ、…そうおもってるとはおもってはいたけどさ。

いや、私もお祈りしてますよ、それが実現するように。

私もこの愚行の生活が待っているのであれば 代わっていただきたい。


「いいこと。この1か月の間せいぜい身の回りに気を付けるのね!あなたもよ」


いや、…気を付けろって 何する気なの。

危険な手段にでも でちゃうってこと?

あ~…これは限りなくめんどくさいけど、殿下かにいさまに報告すべきなんだろうか。

城の中にはこんなのいっぱい???

これは なーなーに聞いてごまかすより 最初からばしっと叩いて遮断すべきだったのか!?


「ニナさん 終わったよ。」

フランツさん?いつのまに?

「妃殿下、このひと、犯罪者になりさがったらしいので、お相手なさらなくて結構です」


はあ?????

「だって、このひと 娘さんが殿下の愚行に付き合うの代わってくれるっていってたのに!」


「妃殿下、それ、殿下に言わないほうがいいです… 俺、ニナさんにそれ言われたら、閉じ込めちゃう」

へ?はい?今 おかしくなかった?

「それにニナさん 今日は黙ってるはずじゃないの?

さっき煽って楽しんでたよね。

ニナさんまで敵を作ってどうするの。俺、あんまり無茶するなら何するかわからないよ?」

ええ??

ニーナさんさらっと聞いてないことにしてるけど フランツさん ところどころ変なこといってない??

小さいころから一緒だから何も感じてない??



ところで 犯罪者ってなに。



「妃殿下、疑問は多々あるかと思いますが 説明は殿下とアルフレッドさんに聞いてくださいね、僕は妃殿下と長々とお話ができるような立場にないんですよ…いまは」

「めんどくさいだけでしょ」

「ニナさん!」

仲がいいんだなって、その時は思ってた。

ちょいちょいおかしなことが挟まれてるけれど 仲がいいからだと。

まあ、あとあと 殿下並みにとんでもないやつだったと思い知ることになるんだけれど…


「ニナさん!危険なことしないって 約束したじゃん!(*`Д´)ノ!!!」

「あんまりヒートアップしてるから つついたらどうなるかなっとおもって。(*´ω`*)

あと妃殿下に成長促す何かを期待されてたんだよね…( ̄~ ̄;)」

「あんまり無茶するとあぶないよ(#`皿´)」

「…なにいってんの?仕事でしょ(`へ´*)ノ」

(即刻辞めさせてやる。絶対辞めさせてやる)

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