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最初に犠牲になった?ウサギさんをひっぱりだしてみました。
ぱくっとしてしまいたいばっかりに ウサギさんに成長を促すオオカミに
ぱくっとされてたまるかと 相変わらずの逃げっぷりのウサギさん
「クリスティ 黙って侯爵の屋敷を離れるとは どういうことかな。
式まで あと一か月と目前にしている婚約者に対して 居場所を明確にしないってどういうことかな。
ああ、じゃあ、質問を変えましょう。
私をを見つけた後 後ずさりして逃げようとしましたね。いま
最後にあったのは10日前でしたっけ。10日もあってない婚約者には 普通 会いたいとかおもわないものなんですかね。
私が外出するには 人を動かしてしまうしなかなか気が引けるんですが、クリスティは私に会いに来ることはまだ容易にできますよね」
「…抜け出してるじゃない。いま」
「なんか言いましたか。クリスティ」
「いえ、何も言ってません」
義兄となったにいさまがお仕事の関係で 子爵領にあるお屋敷に御用があるということで、3日前に継姉とともに移ってきた。
挙式を目の前にそんなに長い滞在になるわけではないだろうし いろいろめんどくさいし 義兄預かりになっているので どうせ義兄の仕事というからには殿下が絡んでいるわけだから まあいいか。の ノリで報告なしで移ってきてしまったのだが この様子からするに、気に入らなかったらしい。
継姉は悪阻に苦しんでいて療養中。
義兄は仕事中。
ひとりのんびり子爵領のお邸にある薔薇園を楽しんでいたのに。
薔薇園の奥にある東屋のお洒落なカウチで なぜか殿下はどうどうと寝そべってくつろいでいらした。
なぜだ。
見つかってしまったら最後 めんどくさいことになる。
そんなことは当然のごとく体に染みついた経験でわかってる。
だから気づかれる前に 回れ右をして立ち去ろうとした。
庭から。できることなら このお邸から。
こっちなんて見ていなかったのに、日傘だってしていたから 顔だって見えなかったはずなのに、なぜか速攻でばれた。
こっちの様子をうかがうこともしないで、
「婚約者の存在を確認しておきながら、見なかったことにして 引き返そうというのは どういう了見なのか説明してくださいますね」
っと、声をかけてきたのだ。
そして 今に至る。
私を自分の横に座らせ尋問中。
何かを言い返そうものなら 3倍返しで返ってくるであろう。
こういうときは 黙って聞いて流すに限るっと…思う。
「10日前に…お逢いしましたよね」
「ええ、10日前に父親に引きずられるようにして城にやってきた婚約者に会いましたねえ。
この私に見初められ 式を1か月後に控えた花嫁の行動にしては なんだか物足りないきがするんです。気のせいですかね」
遭遇したら最後 ひと時も離してもらえず 最終的にはヘロヘロになるからじゃないですかね
「それに 聞いてませんよ。あなたの口からご実家を離れることを。気のせいだったかな」
「だから 私はにいさまに預けられているのだから にいさまが移動されるのであれば、移動になります、にいさまからは報告されてますよね」
「なんであいつからの報告で知らされなきゃならないんですか…」
はい???
はあ、ため息が止まらない。
「だいたい殿下がどうして子爵領のマナーハウスにいらっしゃるんですか?抜け出しちゃったんですか!」
「相変わらず失礼な口をききますね。」
…。まずったのかな…。
「こうやって抱きしめるのもひさびさですね」
後ろから抱き締められミミモトで囁かれる。
手に力が入らなくなって持っていた日傘を手から離してしまい日傘が倒れる。
私がこれに弱いのを知っていてやってるからたちがわるい。
「大恋愛ののち、私のもとにやってくる花嫁にしてはなんだかおかしな行動をしますね、クリスティ」
大恋愛?なにそれ!いつそんなことがあったのか記憶にございません!
罠にはまって もがいてももがいても抜け出せないだけな気がしますが?
いつついたんですか!その設定!
「外から見れば充分そうに決まってますよ…。どれだけ早く展開しているとおもってるんですか」
それは私のせいではありません
そんなことより、追いやらなくちゃ!
「お城から抜け出してきちゃったんですね!スローンさんが探されてますよ!」
「城から?誰かと違って内緒で抜け出そうとしないから、どうどうと自由にでられますよ。私はね」
吐く息多めにして耳元で話すのやめて!ほんとやめて!
「まあ、でも自由に出られるけども、供のものが増えて面倒だから、抜け出してきたんですが…」
ほら!やっぱり正規の外出じゃないじゃないですか!
「にいさまはご存じなんですか?!なんでひとの邸内に潜り込んでるんですか!」
「…またにいさまか…相変わらずだな。
アルフレッドが私になにか言えると思うのですか?
誰がいつからここの領地を治めていると?何度も来たことがあるから警備ほか なにもかも完璧ですよ
いくつかの所用を済ませに来たんです。片付き次第帰りますよ。
…。でも…。婚約したことで、城に私に会いにくることが可能になったにも関わらず、なかなか城に会いにやってこないつれない婚約者にたまたま会えたんだ。婚約者とコミュニケーションを楽しむとしましょう。
クリスティ、部屋はどこです?」
なんですと?部屋???冗談じゃない。
やだよ。連れ込まれたら最後だよ。
「…外でがいいんですか」
やだよ!なんでどうしてそんな選択になるんですか!
首をブンブン横にふる。
とんでもないよ。
「なかなかずいぶんと積極的になったものですね」
「外でなんかやです!」
なんてことをいうんだ。しかも今や人の家で。
にいさまも姉さまもいて、使用人もいる。陰にはさすがに護衛がいるはずだ。
「何をするのがですかね」
は??????喧嘩うってるんかこの野郎
「外でしても恥ずかしくないコミュニケーションがいいです」
「私はどこで何をしようと恥ずかしくなどないけどね…。
まあ、それはそれで楽しそうではありますが、明日あたりにしましょう。
さ、部屋にいきましょう。ああ、教えてくれなくてもかまいませんよ。そのへんの使用人にたずねることにしましょう♪二人きりになってしたいことがあるからクリスティに与えられた部屋はどこかなってきけばいいからね。あ、私がいつもつかってる部屋がいいかな。さあ、行こう!」
やめて…。マジやめて。ホント誰か止めて。
私は ここのたくさんのきれいな薔薇を楽しむためにここに来たのよ!
邪魔しないでよ!!
「ああ、ひとつ、お土産がありました。ニーナ」
「はい」
思い出したようにそういうと どこに控えていたのか女のひとが現われる。隠密っ???
継姉とおなじくらいの とても清楚な頭の回転が速そうなひと。
「本当は城に入ってからついてもらうつもりでしたが エレーナがあのような状態ですから、少々早いが派遣させることになった。
ニーナという。
伯爵令嬢でいろいろ長けた人だ。主に社交をアドバイスしてくれることになるとおもうがそばにおいてくれ」
「よろしく…おねがいします?」
「なんで疑問文なんですか… ともあれ、行きますよ。
ニーナ。後片付けとその他諸々を頼むよ。あとクリスティの部屋に しばらく人を近づけないいようにしておいてくれ」
なんてことを頼むんだ
教育係なんでしょう、めて、殿下をまず 教育しなおしてください!!!
お願い!!!!
「ニナさん、出張にでるんでしょ(*`Д')」
「…フランツなんでしってるの(・_・?)」
「ヽ( `Д´)ノなんで教えてくれないのさ」
「なんで教えないといけないの。( ̄^ ̄)」
「…ま、いいか。ヤツから離れるし、気分転換になるしρ(・・、)」
「…(・_・?)?」
「戻ったら呑もうね(* ´ ▽ ` *)ノ逃がさないし!(*^▽^)/★*☆♪」
「(・_・?)?」
「なんでそんなに病人扱いするのよ!(っ`Д´)っ・:∴」
「初期はおとなしくしといた方が無難だよ、エレーナ(・・;)」
「じゃ、こんなとこ来なきゃよかったじゃない」
「…仕事だよ」
「せっかく来たんだから外に出させて!(っ`Д´)っ・:∴」
「もうちょい安静にしてなよ。気分悪くなっちゃうかもよ(・・;)(殿下に遭遇して)」
「…( - ゛-) 」
「…ナンノコト?( -ε-;)a゛」
「なにしてるの??」
「お仕事??( -ε-;)a゛ もうちょっと待ってて。おとなしくしてて。俺に当たらないで。当たるところは用意しとくから」
「ジィィ───(。¬д¬。)───ッ」