いつのまに
賑やかな商店街。
そこに三人の幼馴染が暮らしておりました。
喫茶店を営む両親のもとにうまれたのが秀。
そして、ケーキ屋さんの娘の美華。
八百屋の息子のオレ、ユウタだ。
オレには、秀と美華という幼馴染がいる。
そのケーキ屋さんの美華と、たぶんオレ八百屋の息子は両思いです‼︎
だって、毎年バレンタインにハートのチョコとかクッキーを手作りしてくれているし、なんならお祭りの帰りに、この夏…手を繋いだし。
そろそろ、オレからきちんと気持ちを伝えよう。
バレンタインのとき…ちゃんと伝えよう。
そう思っていたのに…
オレは、とあることを聞いてしまったのだ。
なんと、美華には…
両思いのやつがいて、さらには…結婚の約束までしたっていうんだけど⁉︎
なんで…
じゃあ、なんであのとき…ずっと手繋いだまんまだったんだよ?
なんでバレンタインにいっつもハートくれてだんだよ⁈
まさか、オレは…
ただのキープくんだった?
…
ありえなくもない。
で、よくよく話を聞いたところによると…
かなり前に、結婚の約束をしたっぽいんだよね。
もしかして…それって秀となんじゃね?
かなり前ってところが、大事だ。
オレは、聞き逃さなかった。
まぁ、これは本人から聞いたわけじゃないし、やっぱり直接聞くのが一番だよな。
…
「おは、ユウタ」
「美華…」
「どうした?元気ないね?」
「そりゃ、元気なわけねーって。」
「そ?なんだか知らないけどさ、なら夕方うちに来なよ。元気でるご馳走つくるから。じゃまたー」
…
なんでだよ…
もう結婚の約束したんだし、オレのことキープしなくてもいいんじゃんか。
なんでそんな…
…
なんでそんなに、いっっつも優しくしてくんだよ‼︎
今夜…
ちゃんと聞こう。
そして、諦める。
美華は、オレの大好物のカレーと唐揚げを用意してくれていた。
そして、食後に美華の部屋にお邪魔して、真相を確かめた。
「美華って、好きなやついるんだろ?」
「うん。」
「結婚の約束したんだよね?」
「うん。」
「オレは?なら、なんでオレにいつも優しくしてたわけ?」
「え、好きだから」
「は?でも結婚するんでしょ?」
「うん。」
「でも、オレのことも好きなんだ?」
「うん。」
「なら、選んでよ。」
「なにを?」
「オレかそいつか。」
「どいつ?てか、どうやって選ぶの?てか、ユウタを好きなんだよ?」
「なら…オレを選ぶならキスしてもいいよね?」
…
「それは…ムリじゃん」
「なんでだよ。じゃあ、やっぱりそいつのことが好きなんじゃんか」
「そりゃ、好きじゃん。」
やっぱり秀なんじゃね?美華の好きな人って…
秀って、最近彼女できたよな?
「でも、彼女…が」
「てかさ…お腹痛い。」
「えっ、大丈夫?」
「うん…困ったな。なんでこんな時にできちゃったんだろう。」
「え⁉︎どういうこと⁉︎」
「いまさらだよねー。ほんとタイミング悪いって。」
「え…なに?どういうこと⁇」
「まだ、待ってて。ごめん…ちょっとだけ時間ほしいの」
…
これは…口止めってやつか。
美華は、ちょっと下行ってくるっておりて行ってしまった。
戻ってきた美華は、お腹をさすりながらチョコケーキを持ってきてくれた。
「はい、どうぞ。食べて」
…
いや、チョコケーキ大好きだけどさ…
もしかして…美華って、秀の子どもみごもっておりませんか⁉︎
「あの…美華、大変な時にこんなこと聞くのどうかと思うけど…これからどうすんの?」
「あー、そうだなぁ。まだ時間あるし作戦ねる‼︎」
?
どういうことだ?
「さ、食べてみて」
…
こんな一大事に、オレにチョコケーキくれてる場合じゃなくね?
まだ時間あるってさ…
そんな呑気なこと言ってられなくね?
「おいしいけどさ…」
「ほんと⁉︎あ、てかこのチョコケーキ食べたのは、まだ秀には秘密にしておいて」
「なんで?」
「そりゃ、色々あるでしょ?ね?知佳子ちゃんのためでもあるの」
…
知ってんのかよ…
秀の彼女の名前…知ってんじゃんか…。
おいおい…
美華は、なにを企んで、これからどうするつもりなんだ⁉︎
どうすんだよ…
なにするつもりなんだよ?
続く。




