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決戦激化

 Side 谷村 亮太郎


 =朝・ジャマル基地内、巨大ロボ格納庫=


 闇乃 影司が無人ロボットや警備システムにコンピューターウイルスを流し込み、激しい同士討ちを引き起こす。

 まさか地球人に、強引な手法だが電子セキリティやネットワークをハッキングされるとは思ってもいなかったのだろう。

 基地内は素人目から見ても大混乱に陥っていた。 


 巨大ロボは発進準備が迫っており、闇乃 影司の力でハッキングするのも手間だったので、弱体化魔法と強力な爆発魔法で強引に次々と破壊していく。

 周囲からは隠密系の魔法スキルを使っていたのが功を奏して攻撃は受けなかった。

 広大な空間の格納庫は現在火の海。


 ちょっと騒動から離れた廊下で亮太郎は影司と合流する。


「基地内の陸上メカや飛行メカもある程度破壊しておいたし、自衛隊も全滅は間逃れるだろう」


 ふぅと一息ついてジュースを飲む亮太郎。


「どうします? 一旦引き上げて自衛隊を助けに行きます?」


 自衛隊の救助に向かうべきか尋ねる闇乃 影司。

 自衛隊は嫌いと言う割には何だかんだで闇乃 影司は優しい。


「向こうにはガーディアンズとスター・アライアンスが救援に入っているし、助けに行く時間や手間を考えたらこのまま司令部に殴り込んで今の混乱状況を長引かせた方がいい」


 どんな戦も敵の指揮官や大将を倒せば勝ちになる。

 それに今変に後手に回れば余計に被害が拡大する恐れがあった。

 だからここは強気に攻める事を提案した。



 Side マスコミ関係者。

 

 =朝・決戦の地から少し離れた場所にて=


「ご覧ください!! これは決して特撮映像でも映画でも、作り者でもありません!!」


「現在、遠方では巨大ロボと巨大な特撮ヒーローらしき何かが戦っております!!」


「その周辺では国連軍の部隊が自衛隊を助けるように展開していまして—―激しい戦闘が展開されております!!」


 女性リポーターが必死に現場から中継を飛ばす。

 少し離れた場所からの望遠カメラでの映像で伝わり辛い部分もあるが、逆にそれがリアルさを演出していた。

 報道陣も腹を括ったように避難指示を無視して報道していた。

 

「てっ、きゃあ!?」

 

 流れ弾が飛んできた。

 報道用の車が一台爆発炎上して吹き飛ぶ。

 近くに居た報道関係者は爆発の衝撃などで即死した。

 女性リポーターは涙目になりながらも「出来うる限り中継を頑張ります!!」と言ってその場に踏み止まるつもりだった。



 Side 自衛隊 

 

 =作戦本部=


 天幕で覆われた作戦本部。

 上からの退避指示を無視して救助できた自衛隊の部隊の態勢の立て直し。

 志願制で国連軍の援護部隊を募っていた。

 相手が宇宙人だろうが何だろうが、今ここで戦わなければ自衛隊は存在意義を失う。

 司令官は後でどう言われようとも、辞職、自決をも覚悟で部隊を動かす。


『敵の隊列が目に見えて崩れています!!』


『敵が立て籠もっていると思われる場所近辺で爆発を確認!! デカい爆発だ!!』


『何処の部隊か!? 国連の部隊がやったのか!?』


『この際何処でも構わない!! 日本人の、地球人の意地を見せてやれ!!』


 戦況は好転しつつある。

 無線で飛び交う報告通り、敵が立て籠もっていると思われる、日本政府が指示した場所近辺で大きな大爆発を確認。

 誰かが一発かましてくれたようだ。

 

「この機を逃すな! 敵に対抗しうる何者かが今も戦っているんだ!」


「敵の機甲戦力も減りつつある!! 踏ん張りどころだぞ!!」


「この際、空や海の連中でも構わない! 戦える連中を寄こしてくれ!!」


 自衛隊の士気は一時は崩壊したが、形成は逆転するにつれて取り戻しつつあった。


「銀色の敵巨大ロボ3体は自衛隊の駐屯地を破壊したロボットの同型。赤い巨大ロボと赤い巨大ヒーローは共闘の姿勢を構えて敵の巨大ロボと交戦中! ガーディアンズはこれを援護するつもりのようです!」


「赤い巨大ロボの方は琴乃市でも確認されたタイプです! 銀色の巨大ロボと戦っており、何かしらの理由で敵対している物と思われます!」


 熱が入る部下の報告に司令官は「言いたい事は分かった」と返す。


「巨大戦力同士は現在白兵戦中だ。援護するにしても難しいだろう。此方の機甲戦力もほぼほぼ失っている。それでも援護すると言うのだな?」


 部下達に確認を取るように言った。



 =巨大ロボが戦っている周辺にて= 


 自衛隊の隊員は持ち直して再度戦場に持ち直した。

 宇宙人の機甲戦力はあらかた片付き、銀色の巨大ロボ3体を破壊すれば勝ちは確定する状況だった。

 生き残った機甲戦力、重火器を掻き集め、援護に来ていた。

  

「敵光線兵器の射撃体勢です!!」


「よし、撃て!!」


 三体の敵が距離を離して射撃体勢を取る。

 そこに持ちうる火力を撃ち込んだ。

 撃破できないが数秒怯ませればそれで十分。

 赤いロボットは剣で斬りかかり、巨大ヒロインは腕から光線を放つ。

 一気に二体が爆散した。

 敵は残すところ一体。

 自衛隊、ガーディアンズともに総力を挙げて一機と一人を援護する。


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