ハンドレッド編その15・反撃
Side 谷村 亮太郎
=夜・異次元内・I市の廃墟=
まさかのI市の廃墟。
闇乃 影司とははぐれた。
どうやらこの世界は異次元空間らしい。
悪党の戦闘能力がパワーアップするオマケ付きだ。
一応ライドセイバー2号に変身して戦い続けている。
相手はヒロイックな正義のスーパーロボットっぽいデビルズカードの怪人だ。
日本橋で森住 龍一もろとも亮太郎を吹き飛ばそうとした奴だ。
獅子の顔がある胴体。右手に剣、左手には楯。背中にはキャノン砲を2門に空を飛ぶための飛行用バインダー。
この空間の影響か、戦闘能力が大幅に上昇している。
『どうしたどうした!? 逃げてばかりか!?』
相手を煽りながら叫ぶハンドレッドの構成員。
空中から相手を甚振る様に両肩のキャノン砲を乱射する。
亮太郎は戦いながらもある場所を探していた。
この空間を作っている主の位置。
それを探り当てるために、やられているフリをしながら探っていた。
大体の位置は分かっていたので、この空間の影響下では完全にとはいかないが姿を消す。
『どうした? 逃げたのか?』
と、キョロキョロと探して回る。
『なっ!?』
瞬間背中から切り裂かれた。
激しい火花が散りながら地面に落下。
『なっ!? なんだ!?』
先程まで逃げ回っていた人物とは思えない。
まるで別人のように四方八方から切り裂かれる。
『ヒッ、ヒッィ!?』
まるで戦闘と言う物が成立しない一方的な状況。
『クッソガァアアアアアアアアアアアア!?』
瞬間、巨大化。
本物の巨大ロボと化す。
そこへ現れたのは正義の巨大ヒロイン、アルティアスレオナだった。
楯を持っている左腕をとり、動きを制限する。
『ここは私に任せろ!!』
と念話で訴えかけるアルティアスレオナ。
亮太郎は肯定してその場から去った。
『上等だ!! お前から倒してやるよ!!』
アルティアスレオナは距離を取り、構えて迎え撃とうとする。
☆
Side 藤崎 シノブ
=同時刻・異次元空間にて=
『グェ!?』
変身した赤霧 キョウマの腹部にシノブの拳が突き刺さる。
『テッ、テメェ!?』
お返しに殴りかかるが、何時の間にか背後に回られ、何発も背中を蹴られる。
目に見えない、恐ろしく速い蹴り。
キョウマは何が起きてるのか分からないまま、ただひたすらに攻撃をする。
体各部に付いた武器から機銃や砲撃にミサイルなどを乱射するがまるで当たらない。
容易に懐に潜り込まれて信じられない程の重いパンチを浴びせられる。
『ふざけんな!? 何でそんな強いんだよ!? 反則だろテメェ!?』
癇癪を起こした子供のようになるキョウマ。
圧倒的。
出鱈目すぎると言っていい実力差だった。
こんなのはおかしい。
何もかも犠牲にしたのに、どうしてここまで差がある?
赤霧 キョウマはその現実に耐え切れなかった。
「おっ? 大丈夫か?」
『ああうん——僕は平気だけど——』
とっ、ここでファイターレッド、桜井 あきらと合流する。
戦っている内にこの場へ飛ばされてきたようだ。
「あっ二人とも無事だったんだ!?」
ここでスターセイバー、キャロル・アイビーリブとも合流した。
敵方の幹部、メカデスとカオスは舌打ちする。
『分かっていたが、役に立たん奴め』
とメカデスはキョウマに第一声を浴びせた。
『所詮はただのガキか』
カオスも似たような言葉を投げた。
「あんたらここでぶっ倒して元の世界へと戻って野望を食い止める!! それだけの事っしょ!!」
と、スターセイバーは強気に言い放つ。
『我々を倒し、計画を阻止したところで寿命が多少伸びるだけの話だ。この世界はゼツパライア帝国が必ず頂く』
『我達異次元帝国が居るのも忘れる出ないぞ? カオス?』
それぞれの組織の二大幹部も自信たっぷりに返した。
『御託はいい。さっさとかかって来い』
と、シノブは二人纏めて相手する腹積もりだった。。
☆
Side 前嶋刑事
=異次元空間内・夜の廃墟と化した日本橋=
「影司、来てくれていたのか!?」
皆の危機を救ってくれたのはライドセイバー3号。
闇乃 影司だった。
皆の前でバリアを張って皆を守り、すかさずケルベロス型の怪人に殴りかかって戦闘に突入したのだ。
『色々と異次元空間内を2号と彷徨っていたらここに辿り着いたんです!!』
「いや、それでも助かった」
『今は2号が頑張っています!! もう少し持ち応えてください!!』
と、影司は皆に呼び掛けながらケルベロスの怪人の光線を新体操選手のように体をしなやかに柔らかくしつつ空中で避け、的確に相手へダメージを与えていく。
その光景に元気づけられたかのように皆が反撃を開始。
盛り返していく。
『やはり巨大化したか!?』
ケルベロス型の怪人が巨大化。
3つ首で4つ足の獣、ケルベロスその物な姿。
だが異空間内に突如として現れたのは赤青白のトリコロールカラーの巨大ロボット。
宇宙刑事リリナが使うヴィクトリオンが魔犬を思い切り蹴り飛ばした。
背後の廃墟となっている建造物を薙ぎ倒しながら転がり込んでいく。
『大丈夫ですか地球の皆様!!』
『リリナさん!? どうしてここに!?』
影司は巨大ロボの操縦者に呼び掛ける。
宇宙刑事リリナ。
宇宙犯罪組織ジャマルと戦う宇宙刑事だ。
『偶然もありましたが、ここへ救助に駆け付けました!! 遅れて申し訳ありません!!』
『それよりも今、元の世界ではどうなってるの!?』
『自衛隊の基地内に巨大怪獣が次々と出現していて——相棒がそれを食い止めようとしているところです!!』
宇宙刑事リリナの相棒、宇宙刑事レッカ。
彼女も巨大戦力マーズタイタンを所有している。
それで孤軍奮闘していると聞かされてまずい事になったと思った。
恐らく計画の開始を早めたのだろう。
だが今はこの場も手が離せない。
リリナも巨大化したケルベロス怪人に皆を守るため格闘戦を挑んでいる状況。
☆
Side 谷村 亮太郎
=空間の中心部=
空間の中心部。
そこにこの空間を生み出していると思われる巨大生物がいた。
デカいクラゲのようである。
様々な物体、物がその場に巻き散らかされていて、それを足場に亮太郎はその生物へと近づいていく。
その最中だった。
「ほぉ!! ここに辿り着いたかライドセイバーめ!!」
ここでライオンの頭部に漆黒の刺々しいアーマーを身に着けた獣人が現れた。
宇宙犯罪組織の大幹部、キングライオスだ。
「我こそはキングライオス!! 宇宙犯罪組織の大幹部よ!!」
「計画は既に動き出した!! この国は100体の魔獣によって蹂躙され!! 恐怖の大王とやらも復活するだろう!!」
と、自信満々に計画を披露しながらハルバートを振るい、襲い掛かるキングライオス。亮太郎は「ご丁寧にどうも」と返す。
もう勝った気でいるのだろう。
『ゼツパライア帝国や異次元帝国ディメルも同じ思惑かい?』
亮太郎は相手の攻撃を躱しながら探りを入れる。
「そいつらが何を考えていようが知ったことではない!! 邪魔なら後で滅ぼすまでよ!!」
互いに互いを利用し合っているだけの関係なのだろう。
悪党らしいと言えば悪党らしい。
『そろそろこの空間から脱出させてもらうよ』
「させると思ったか!?」
キングライオスは口から火炎光弾を吐く。
それを避けて亮太郎は周囲の眩い閃光を撒き散らした。
その光を直視してしまい、両目が使えなくなるキングシーザー。
「め、目晦ましか!? 小癪な真似を!?」
同時に何かが切り裂かれる音。
甲高い悲鳴が鳴り響いた。
縦一直線。
真っ二つに巨大なクラゲの様な生物が切り裂かれたのだ。
同時に異次元空間に異変が生じていく。
「しまった!? 空間が!!」
空間が、まるでガラスが割れていくように崩壊していく。
徐々にだが風景が変わっていき、怪獣だらけの陸上自衛隊の駐屯地に変わっていった。
☆
=夜・陸上自衛隊敷地内駐屯地=
宇宙刑事リリナが乗る巨大ロボットヴィクトリオンに相棒の宇宙刑事レッカが操縦するマーズタイタンやヒロイックな巨大ロボ然とした怪人と格闘している巨大ヒロイン、アルティアスレオナの姿もある。
あの空間に飲み込まれた人間は皆帰還できていると見て間違いないだろうと亮太郎は思った。
「何だアレは?」
同時に巨大リングが目に入る。
そのリングの向こう側の風景は一瞬何か分からなかったが、探知スキルを使用して大阪日本橋である事が判明した。




