見上げながら
月明かりだけを
見ながら
毎日を歩いている
満月から
下弦の月まで
ぐるぐると回り
知らぬ間に満月となる
夜
見上げて
早朝にも
見上げて
暗い時間を
明るく照らしては
くれない弱さがある
星さえ見えない空
スモッグなんかで
燻っているんだなぁ
大気中は
山へ行けば
それはそれは
星空のパレードが有る
ここは田舎なはずだが
ヨゴレテいるんだよな
空気が
小さな水路を見ても
どぶのように黒い感じ
清流などは
過去の話しであろうな
あちらこちらに
荒れ放題の放置された畑
荒れ放題の放置された田
側面が欠けている
道のアスファルトが有る
さすがに泥道じゃ
歩けないなぁ
仕方なくアスファルト
側溝のコンクリート製の
蓋さえも欠けている
ガタガタと音を鳴らす始末
いったい
これは自然なのか
人工かなと悩む心
便利さと引き換えに
欠けて行く部分が
多すぎるなぁ
人の心も同じだ
欠けて欠けてばかりいる
疲れきった疲れきった
心には
残り物は有るのか
ひょっとして
空っぽには
なっていないかい
もう少し優しい世界
もう少し優しい空間へとは
作り出せないものだろうか
今日も
また月明かりを
探して歩いている
私であるなぁ