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東沢田 絵麻さんは一度死んでいる。

書き足しました。宜しく御願い申し上げます!

 東沢田さんは今はすでにこの世には生きていなくて、幽霊になっている。             それが、今回取り上げることになるえわさ話の全文であると、言っても決して過言ではなかった。   ひと口にうわさと言っても、高校の同じクラス内の、ごく一部の人間の間にだけひろまっているという程度の他愛たあいのないちょっとした悪戯いたずら程度の与太話よたばなしみたいなものであったと思われる。         きっと流された本人ですらさして気にもしていないだろうと思われたもの。           真相はといえば、それだけと言えばそれだけ。         それ以上でも以下でもなかった。              それらの噂が現実のお話を反映はんえいした信憑性しんぴょうせいのあるものであるのを裏付けるような現場を俺は直接目にした訳ではなかった。     そう。ソレは俺にとってもすべてあくまでも各ラスの中に蔓延はびこる根も゙葉もない噂に過ぎないのかもしれなかったのだ。       根も葉もない、そう。出鱈目でたらめ同然のそれ。その噂によれば・・・。           東沢田さんの髪の毛は、一日で十センチ以上伸びる。だから彼女は毎日のように放課後になると行きつけの美容室に向かい、一日にして肩の位置より長くなる髪をカッティングしている。東沢田さんは、決してトイレに入って用を足す事がない。彼女には便意や尿意というものを感じる器官がなく、永遠に排泄という行為をしないで生きられる、というもの。   さらには、彼女には自宅というものがないらしく、クラスの中に彼女が自分の家の中に入っていくのを見たことのある者はいなかったし、それよりも考えてみれば誰ひとりとして、東沢田さんの自宅の場所を知っている者はいなかったし、インターネットのSNSサイトや地図アプリ経由けいゆで検索をかけようとしたって、その住処すみかを特定する事は不可能なようであるとのこと。              そして、さらに東沢田さんは、身體からだにどのような光源による光を受けても、決してその影を地に落とすことがないということ。など、以上、が東沢田さんがこの世のものではない幽霊であるのだという証拠なのであるらしい。   はっきり言って、俺には半信半疑である。現実の世界にそのような怪奇現象じみた出来事が起き得るものなのか、俺には知ったこっちゃない。ただ、その東沢田さんとの関わりの中での物語なのである。

御読み頂きまして、誠に有難う御座いました!

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