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ポンコツ乙女は今日も歌う。  作者: のん


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番犬、変装する?!


うちの神殿の乙女達がここへ来る!!

あまりのビッグニュースに私は目を丸くした。



「そ、そんなのルノさんに聞いてないんですが!!」

「あ、やっぱり?そんな気がした〜」

「えええ、じゃあニーナさんは知ってたの?」

「昨日の夕方に言われた」

「‥絶対ルノさん、飲み会で頭いっぱいで言い忘れてる」



そういうと、ニーナさんは「違いない!」とカラカラと笑ったけど、ど、どうしよう!!明日来る!?会えるのは嬉しいけど、乙女が来るということはし守護騎士も来るだろうし、神官の爺ちゃん達ももれなく来る。ラトさんがここにいるのを知っているのはごく少数だし‥、あまり知られない方がいいよね。


ラトさんを見上げて、


「明日は留守番してて下さい」

「!!!!」

「いや、そんなショックな顔をしてもダメです。それにもしラトさんと一緒に暮らしてると知られたら‥」


神官の爺ちゃん達に「なんたることだ!!」とか「異性と住まいを共にしている!??」とか‥絶対言われるじゃないか!!!思わず頭を抱えた私に、ニーナさんがニヤニヤ笑って、



「今回は守護騎士3名と世話役のおばちゃん、乙女は5名の参加だよ」

「‥何も言ってないのに情報ありがとうございます。でも乙女仲間5人!!世話役のおばちゃんも誰だろ!??ううう怖い!!村の人達は絶対ラトさんのことを言うだろうし、乙女は乙女で口の軽さは折り紙つきだし‥!!!絶対神官さん達にちくる〜〜〜〜!!!」



しかもラトさんもバレないようにしないとだし!!

どうしよう!!どうしたらいい!??焦っていると、ニーナさんがニヤニヤしながらラトさんを見て、



「番犬ちゃん〜、ここに変装メガネがあるんだけど貸してあげよっか?」

「!!?」

「変装メガネ??」

「エルフの実家に帰る時にさ〜、親族とか親類に会うのがかったるいからメガネをかけて変装するのよ。ほら、これ」



一見普通の金縁のメガネを出して、ニーナさんはメガネを掛けると、

金髪の髪が茶色に変わり、長い髪が短くなってしまった!!


「えええ!!!す、すごい!!!」


私とラトさんは目を丸くして、すっかりニーナさんには見えないその姿をまじまじと見つめた。流石はエルフ!賢者の知恵袋!!そんな道具があったなんて驚きである。


「ふふふ〜すごいでしょ〜。とりあえず番犬ちゃんは今日をもってどっかに帰った事にして、明日はこれを掛けて祭りに出たら?ご主人がいないと寂しくて死んじゃいそうだし」

「ニーナさん死なない、死なない。ていうか、なんでそこまで‥」


「だって!!!面白そうなんだもん!!!!」

「そうだった〜〜!!!ニーナさんはそういう人だった〜〜!!!」


ちょっと感動したけど、ニーナさんは面白そうな方に振り切っている人だった。

カラカラと笑いつつ、メガネを外してケースにしまうとラトさんに渡してくれた。



「さっき荷物を持ってくれたしね。ひとまず貸してあげるよ。あと、帰ったって噂を振りまいておくから、これを掛けて別々に帰りな〜」

「ニーナさん‥」

「明日楽しみだねぇ!!!」

「ブレない‥、本当にブレない」



金髪美女のニーナさんは、美女がしてはまずいのではないかというくらい面白い顔をしているけれど、そこはあえて言うまい。ラトさんは感動したようにメガネケースからメガネを早速出して、いそいそと付けた。


瞬間、こげ茶の髪は灰色に。

瞳の色も灰色になった。

髪の長さも普通のショートヘアになって、一気にラトさんには見えなくなった。



「一応、顔もちょっと認識しずらいようにしておいてあるけどね、間近で見られるとバレる可能性があるから気をつけてね」

「ありがとうございます!!今度お礼にお菓子でも作ります!」

「あ、じゃあパイ生地にチョコを包んだのをお願い。あれ、美味しかった」

「了解です!!えーと、あとラトさんに魔物の買取金額を‥」

「ちっ!そっちも忘れてなかったか‥」

「何サラッと横領しようとしてるんですか、ちゃんとくださいよ‥」



私がそう言うとラトさんがそういえば!とばかりに気が付いた。

ラトさん、ここの住人はね結構図太いから気をつけてね?




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