和真に拘束のち突然の玲王
やあ、美夜だよ。
この前こっそり外出したのがバレて只今絶賛屋敷に監禁中でっす☆
あの時の榊さんは怖かったな〜初めて笑顔で躊躇なく人を殴打するのを間近で見ちゃった☆
榊さんは私の中で怒らせてはいけないNO1になったよ☆
という訳でヒマすぎて1日の大半をスリープモードで過ごしてるよ。ダメすぎじゃない?でも何もする事がないんだよね。
だから私がヒマ潰しに和真の部屋にエロ本探しをしに入っても仕方ないと思う。だってヒマなんだもん。そうしたら部屋の持ち主にソッコー見つかり捕獲されました。何で⁉学校じゃないの⁉え?今日土曜日?あちゃー、長期間の監禁で曜日の感覚なかったわ。
そして罰としてリビングで座っている和真の股の間に座らされ身動き出来ない状態になってます。ナンダコレ。
頭に頬を押し付けられすりすり……なんというシスコンぷり。お姉ちゃん和真の将来が心配だよ。
「何やってんだ?」
あっ、玲王さんお久しぶりです。相変わらず目つきが怖い……けど今は呆れて目が据わってらっしゃる。私も何やってんのって思ってますよ。
「見たら分かるだろ。美夜を堪能してんだよ」
「あっそ」
あっそ、じゃなくて助けてくれませんかね⁉かれこれ1時間こんな感じなんですけど。
「つーか、何でいんの?」
「榊に呼ばれたんだよ」
「へぇ〜」
へぇ〜じゃなくてそろそろ解放してくれませんかね和真サン?
「坊ちゃんそろそろお嬢を放してあげてください」
おお、マイ榊さん!やっと解放されたよ。
こら、和真舌打ちしない!
いやー、1時間あの体勢はキツかった。めっちゃ体が強張ってるよ。ストレッチしとこ。
和真にホールドされてガチガチになった筋肉をほぐす様にうんしょうんしょ柔軟したり体をひねっていたら和真にガン見されていたよ。コワイ、瞳孔開いてますよ和真サン。
「………お嬢、聞いてます?」
「んえ?」
今すっごいアホっぽい声を出しちゃったよ。アホっぽい顔もしていると思われ。あっ、榊さんが笑いをこらえてるっ。
肩を震わせこらえるくらいなら思いっきり笑うがいいさ!
「……その感じでは聞いてなかったですね」
「スミマセン」
「2週間後に会社の創立パーティーがあるので周さんと一緒に参加してください」
「ニシュウカンゴ……アマネサントイッショ…」
「はい、一応婚約者ですから」
「コンヤクシャ……ワタシヨクワカラナイ」
「何でカタコトなんですか。記憶が無いのは承知してます。なので今から周さんに当日のスケジュールと対応をみっちりと叩きこまれてください」
えっ、やだ。怖いしこの前目の前で盛大にコケてお姫様抱っこされた黒歴史があるんだよ。コワ恥ずかしいんですけど⁉
そんな私の気持ち丸無視でダイニングテーブルの席に着かされ玲王さんと向かい合う。
……うぅ……気まずい。




