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令和・第3次世界大戦  作者: 高本五十六
3/6

第3話

「ウクライナ東部での戦闘は激しさを増していて、ロシア軍はクリミアに30万人規模の兵力を増強したという情報が入っています」

「こちらはハリコフの市街地です。先日ロシア軍との戦闘が行われ、街の至るところに銃弾や砲撃の後が残っています。ロシア側は『攻撃はウクライナ軍施設に限定した』と発表していますが、一部の情報では一般のウクライナ市民に犠牲者が出ているとのことです」

「新しく入った情報によると、ロシア軍はベラルーシ方面からも侵攻し、ロシア軍の空挺部隊と機甲部隊によってプリチャピのチェルノブイリが制圧されたようです」

「世界各地でロシアに対する反戦デモが起こっていて、モスクワとサンクトペテルブルクでの反戦デモではロシア当局の治安部隊によってデモグループの市民を1000名ほど拘束したとのことですが、一部のロシア市民からは政権への不満の声が高まっている模様です」

「今回のウクライナへの軍事侵攻について、欧米各国はロシアに対して経済制裁を実施するなど厳しい姿勢を示し、日本もアメリカと同調する構えをとっています。しかしロシアからの石油や天然ガスなどの利権の問題も絡み、極めて難しい政治的判断が求められています」

世界中のメディアがウクライナ情勢をそれぞれ報じていた。


ウクライナ東部。

世界中がウクライナ情勢を見守っている中、最前線では米陸軍グリーンベレー・デルタフォース、英陸軍SASの特殊部隊がウクライナ軍部隊と防御態勢に入っていた。

デイビット・プリスキン中尉が所属する部隊はグリーンベレーの中では「第1歩兵大隊D中隊」と呼ばれていたが、それは表向きの名称で米軍の中では「Gチーム」とも呼ばれている正式名称を持たない影の部隊だ。米陸軍特殊部隊の中でも最先端の兵器と戦闘スキルを持つ選りすぐりの精鋭達で、アメリカが表立って軍事介入できない高度で政治的な事態に出動するためにソ連崩壊・米ソ冷戦終結後に結成された。

「プリスキン中尉」

部下のミッチェル小尉に呼ばれる。

「ロシア軍が来たか」

「はい。機甲部隊と機械化歩兵からなる2個師団規模です。他にも親ロシア派武装勢力も加わっています」

「もっと他にも来るだろう」

「ウクライナ軍からの情報ですが、30万人規模のロシア軍部隊が増強されているとのことです」

「厄介だな」

プリスキンはこれまでもアフガニスタンとイラクでの特殊作戦に従事したことがあり、ミッチェルもコソボとボスニアでの特殊作戦を経験した歴戦の特殊部隊員だが、今回のウクライナでの戦いは厳しいものになるだろう。

だが、多くのウクライナ軍兵士達は祖国を侵略者達から守るために戦っている。中にはロシア軍戦車に爆弾を抱えて特攻したウクライナ兵士もいる。プリスキン達が今できることは、命をかけて戦っているウクライナ軍兵士達を支援することだ。


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