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未来世界の小説シリーズ

新生物ライムは現代人にぴったりのペットです

作者: 仲仁へび



 数十年前に、深海の底から見つかった不思議な生物ライム。

 それは、よくあるファンタジーストーリーに出てくる、スライムのような見た目をしていた。


 最初、人々はそれの扱いにおっかなびっくりだったけれど、相手が人畜無害な生物だったため、その存在にすぐ慣れた。


 どんなによく分からないものでも、案外人というものは単純だ。親しんでしまえば早いもの。


 遺伝子うんぬん、生体うんぬんの研究が進んでいくなか、動物園で展示される事になった。


 そして、それからさらに数年たった頃には手軽に飼えるペットとして有名になっていた。


 すぐに人々にとって、スライムのような見た目をした、ライムは癒し的な存在になった。


 食事のお世話は、水をかけて指定の栄養剤を与えるだけ。

 大きな声で鳴く事もないため、近所迷惑になる事はない。

 散歩は必要だが、短時間でOK。

 外でついた汚れは自然に体表から分離して落ちるため、外出後に部屋が汚れる心配はない。


 乾燥に弱いため湿度が低い日は要注意だが、それさえ気を付けていれば、誰でも飼える人気のペットになった。


 特に子供やお年寄り、一人暮らしの社会人や学生でも飼育できるというのは大きい。


 多くの人が、ライムを飼育しはじめたため、またたくまに人気のペットとなった。


「お父さん、お母さん。私ライムちゃんが飼いたい。ね、いいでしょ?」


「娘も孫も大きくなったし、寂しくなりましたね。おじいさん。ペットでも飼いましょうか? ライムとかいうのが人気だそうですよ」


「よーし、俺も社会人として生活が安定したきたからペットでも飼うか。やっぱり飼うならライムかな」


 しかし、彼らは知らない。


 なぜ、何千年・何万年もの間、深海で眠っていた生物が発見されたのか。


「こちら深海探査チームからの報告です。深海で眠っていた大型の古代生物を発見。時折、起床しそうな様子を見せていますが。いかがいたしましょうか」


 弱い動物の行動は強い動物の行動に影響される。


 ライムという弱い生き物は、どんな強い生き物の影響を受けて、長い年月から目を覚ましたのだろうか。



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