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僕らの日常を取り戻せ!~元転生者たちは世界を救う~  作者: 赤葉忍
第三章:『忍』の心、ここにあり
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到着、甲賀の地

今回はちょっと短いかもです。忍者の登場は次回にお預け。


「お、ユウ。お前も行くのだ? 吾輩も同行するのだ」


「ラビ!」


 リズ達の元へと出発するべくラビを探していると、その本人から同行すると伝えられた。しかし、ラビにはこのアジトを管理する重要な役目があるはず。外に出て大丈夫なのだろうか。


「吾輩が外に出てもこのアジトが消えることはないから心配しなくていいのだ。それに、吾輩じゃないと出来ないことがあるから、行かないわけにはいかないのだ」


「そうなんだ。それなら安心だね」


 ラビがそう言うのならば、問題はないのだろう。ラビにしか出来ないことというのが少し気になるが⋯⋯それはまあその時になれば分かるだろう。


「ところで、伊賀と甲賀のどっちに飛ぶのだ? 確か、リズが伊賀、ドクが甲賀の忍者の里に行って説得を試みているはずなのだ」


「あ、そうなんだね。てっきり2人一緒に行動しているかと⋯⋯。うーん、悩むなぁ」


 これはかなり迷う2択である。話しやすいのはリズの方だが、ドクの場合はもし後回しにしたと知られたら怒られそうだ。


「よし、ここはサイコロで決めよう!」


「え、ユウちょっと待つのだ。それ今胸から出したのだ!?」


「これくらいのサイズのものを収納するにはちょうど良いスペースなんだよ、ここ。さあ、偶数が出たらリズ。奇数が出たらドクにしよう!」


 えいやと勢いよく振ったサイコロは、ころころと転がって1の目を出して止まった。つまり、最初の行き先はドクの居る場所、甲賀である。


「よし、行き先も決まったことだし、早速出発するのだ。ユウ、吾輩と手を繋ぐのだ」


 差し出された手をぎゅっと力強く握ると、ラビはにへへっと嬉しそうに笑う。


「ユウの手、ちょっとひんやりしてて気持ちいいのだ~」


「ラビの手は温かいね」


 こうして誰かと手を繋ぐと、心が安らぐ。それはきっと、心も繋がっているような気分になるからだ。


 手を繋いだ直後、視界が切り替わる。土が剥き出しのアジト内から、一瞬で建物の中へと変化した。


 そして、そこに居たのは、今まさに着替える途中といった様子で、スカートを下ろしているドクだった。幸い、後ろ姿だったせいで股間は見えていない。しかし、シマシマ柄のパンツがしっかりと見えてしまった。


 咄嗟にラビの目は手で覆い隠したが、勿論急に気配が増えたことをドクには気付かれ、ばっと振り返ったドクと思いっきり目が合ってしまった。


「え、えっと⋯⋯可愛いパンツですね」


 とりあえず何か言わなければいけないと思い、正直な感想を述べたが、どうやらボクの回答はドクの癇に障ったらしい。額に青筋をぴきぴきと浮かべ、笑顔で中指を立ててきた。


「⋯⋯1度ならまだしも、2度までも。アンタ、マジでぶっ殺すわよ?」


「あ、あはは⋯⋯。お、お手柔らかにお願いします⋯⋯」


 流石に、ラブも居ないこの状況だとドクもその言葉を実行に移すことはなかったが、太股を思いっきりつねられてしまった。かなり痛い。


「う、うう。痛いです⋯⋯」


「わ、吾輩はなんでつねられたのだ? 全く分からないのだ⋯⋯」


 しかも、ボクが目を塞いだことでパンツを見てないラビまでも巻き添えである。これは酷い。


「何が酷いよ。酷いのはアンタたちじゃない。そもそも、来るなら事前に連絡くらいよこしなさいよ。特にラビ! アンタ見た目だけは魔族なんだから、変装もなしで来たら警戒されちゃうじゃないの。ちょっとは頭使いなさい!」


「あ、そっかなのだ。えへへ、自分が魔族ってことを時々忘れちゃいそうになるのだ」


「それ、大事なことでしょうに⋯⋯。忘れるんじゃないわよ」


 はあ⋯⋯とため息をつきながらも、すぐにラビにメイクを施してあげるドクは、なんだかんだで優しいと思う。本人に言ったら怒られるだろうから言わないけれど。


「ところで、ドク。忍者との交渉は上手くいってるのですか?」


「はあ、上手くいってたらいいんだけれどね。忍者って奴らなかなか頑固で、なかなか首を縦に振らないのよ。⋯⋯あ、でも、ユウが来たなら何とかなるかも。アンタってちょっと人たらしなところあるし」


「確かに! なんかザキもメロメロになっていたし、ユウが居れば何とかなりそうなのだ!」


「皆、ボクにどんなイメージ抱いているんですか⋯⋯?」


 別に悪口ではないので嫌な気持ちはしないが、人たらしと言われてもイマイチ納得が出来ない。ボクは別に他人とコミュニケーションを取るのが上手な訳でもないんだけれど。


 ただ、期待されているならばそれに応えたいとは思う。それに、元々忍者とは話をしたいと思っていたのだ。サインを貰うついでに、協力も得ることにしよう。


「あの顔、ユウの奴たぶんまた変なこと考えてるわよ。自分で言っといてアレだけれど、ドクちゃん不安になってきちゃった」


「まあ、それでこそユウなのだ! 吾輩はユウなら何とかしてくれると信じているのだ!」


 ぐっとガッツポーズをとり、気合いを入れる。さあやるぞ! 頑張って忍者からサインを貰うんだ!!


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