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『大罪七将』ってなんでしょう?

今までもざっくり説明はしていたけれど、今回は初のがっつりとした解説回です。新章突入にあたって改めて説明しとかねばならぬと感じたので。

「今日は皆突然呼び出してすまない。早速だが、本題に入ってもよいだろうか?」


 今日は、本来ならラブの指導を受けることになる日⋯⋯だったはずなのだが、ボスからの招集があり組織の仲間全員が、普段食事をとる場所であるこのアジト内の大広間に集まっていた。


「「「「「「はい!」」」」」」


「⋯⋯あ、これ返事する感じだったんですか? ごめんなさい空気読めなくてごめんなさいでも死にたくないので罰とか勘弁してくださいぃぃ⋯⋯!」


 ボスからの問いかけに対し、頷いて返事をしたのはザキ以外のすべてのメンバーだ。ここには今、『リズ』に『ラビ』、そして『ラブ』、『ドク』、『ザキ』、『トム』⋯⋯そしてボクこと『ユウ』の、二文字の呼び名がある者はメイドの『メイ』を除いて全員いる。ここにこうやって皆が集まるのは、初めてボクがここに連れてこられた時以来だ。しかも、その時はトムは居なかったから、このメンバーが集まったのを見るのは実際これが初めてになる。


「よし、異論はなさそうなので早速話すことにする。東北に居る我らの別動隊⋯⋯通称『百鬼夜行』が、『大罪七将』その一角、『怠惰魔将』、アケディアのねぐらの居場所を突き止めた。また、同時並行で進めていた現地の妖怪たちの平定も無事終え、後は我々が来るのを待つだけの状況のようだ」


 『大罪七将』⋯⋯それは、日本各地を支配する、魔王直属の七人の配下のことだ。彼らはそれぞれ、キリスト教における『七つの大罪』をつかさどる名を持っている。


 『暴食魔将』、グラルートは、九州地方を支配下におく、大鬼(オーガ)族の長。


 『嫉妬魔将』、インウィディアは、中国地方を支配下におく、蛇人(ナーガ)族の長。


 『強欲魔将』、アワリティアは、四国地方を支配下におく、龍人(ドラゴニュート)族の長。


 『色欲魔将』、ルクスリアは、近畿地方を支配下におく、エルフ族の長。


 『憤怒魔将』、イライザは、中部地方を支配下におく、獣人(ビースト)族の長。


 『傲慢魔将』、スペルビアは、関東地方を支配下におく、悪魔族の長。ここに、魔王も居るらしいが、その正体はいまだ確認できていないという。


「『怠惰魔将』アケディア⋯⋯確か、夢魔(サキュバス)族の長でしたっけ?」


「あらユウ、よく覚えていましたね。ふふ、貴女はなんでも覚えるのが早いから、教えがいがありますわ」


 こういった魔族の情勢などをボクに教えてくれたのは、リズさんだったりする。魔術特訓の休憩時間に、色々と教わっていたのだ。


 今の日本は、その国土のほとんどを異世界からやって来た魔族に侵略されてしまっている状態だ。しかし、魔族は何かしらの目的があるのか、日本以外にはまだその魔の手を伸ばしていない。


 ちなみに、政府がまだ起動していた頃、日本は外国に助けを求めている。しかし、その時には既に日本を覆うようにして巨大な結界が貼られ、日本にはどの国も近づくことが出来なくなってしまった。


 一度とある大国家が核爆弾を落として日本ごと魔族をこっぱみじんにする計画をたて、さらに実行にまで移したようだが、結果的には結界に傷一つ付けることが出来なかったそうだ。


「まあ、現代の科学では、魔術を超えるのは不可能ということですわね」


 とはまあ、そのことを語ってくれたリズの弁である。それ以来、各国はすっかり怖気づいてしまい、ひたすら静観の日々を送っているそうだ。


 閑話休題。『大罪七将』は、この世界(正確に言えばまだ日本だけだが)を支配している魔王直属の配下たちだ。つまり、ボクたちにとっては倒すべき敵にあたる。その内の1人の寝床の場所がつかめたというのは、恐らくとてもいいニュースなのだろう。


 しかし、まだよく分からないところがある。別動隊の『百鬼夜行』とは、いったい何なのだろうか? それに、『妖怪』とかいう謎ワードも聞こえてきた気がする。


「ユウは感情が顔に出やすいな⋯⋯。大方、『百鬼夜行』のことについて聞きたいといったところか?」


「ねえボス~、ドクちゃんもその別動隊のこと知らないんだけれど。そんなのいつからあったの?」


「そういえば、ドクとザキもあいつらにはまだ会ったことが無かったか。あいつらは会ってみるのが一番わかりやすいんだが、そうだな⋯⋯簡単に言うなら、「陰陽師『アベ』ちゃんの愉快な仲間たち」といったところだな!」


「アベちゃん! 吾輩も久しぶりにあいつに会いたいのだ~!」


 ラビは名前を聞いてはしゃいでいるけれど、ボスのざっくりとした説明ではよく分からない。しかも、『陰陽師』とかいうまた聞き慣れないワード出てきたし⋯⋯。


 ボクが困惑していると、いつの間にかリズが、広間の隅の方に置いてあったホワイトボードを持ってきていた。その手には指示棒のようなものを握り、なぜか眼鏡も装着している。


「ふふっ。それでは雑なボスに代わりまして、わたくしがユウのために特別に『陰陽師』について教えることにいたしますわ」


「え、リズさんってボクの心読めるんですか?」


「愛の力は偉大ですのよ?」


 そう言ってウインクしてくるリズ。無駄に顔が整っている上に眼鏡効果まで乗せられたそのウインクは、破壊力抜群だった。思わず胸がどきんと高鳴る。


「まーたリズがユウに色目使っているのだ。ずるいのだ」


「あの下僕⋯⋯何ドクちゃん以外に見とれてんのよ」


「おいおいリズ、こんなところでいちゃついてんじゃねぇよ」


「わわわ、私には刺激が強すぎます⋯⋯! 死なないように目つぶっておきますね⋯⋯」


「うんうん、女の子同士仲いいのは良いことだ。おっさんにとっては目の保養だよ」


 ⋯⋯なんだか外野がうるさいが、気にしないようにしよう。気にしたら負けだ、うん。


「さあ、リズ先生の授業の開始ですわよ!」


随分とノリノリな様子のリズ。そして、そんなリズにすっかり立場を奪われたボスは、一人体操座りをしていじけているのであった。


次回、れっつごー陰陽師! 洋風と和風、ファンタジーごちゃまぜにしてもいいじゃない!

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