感想をもらう「面白い」と一次選考通過の「面白い」は、どれくらい重なるのか?
前々回の『感想サービス始まりましたね(11月11日の活動報告より転載)』において、私は「面白くない作品は、感想サービスの対象にならないのではないか」と書きました。
その際も述べたように、私が昨年、感想サービスで感想をいただいた作品は一次選考を通過しているので、それが根拠の一つだったわけですが……。
この説、はたして本当なのでしょうか? 私の思い込みに過ぎないのではないでしょうか? 一例しかないものでは「偶然」ということも考えられますから。
そこで。
感想サービスの対象になるような「面白い」と、一次選考通過レベルになるような「面白い」が、本当に一致するのか。一致までは無理としても、かなり重なるのか。その点、もう一度検討してみることにしました。
これ、昨年のデータで調べようと思えば、簡単に調べられるのですよね。昨年の感想サービスの作品一覧と、一次選考通過作品リスト。それを見比べれば良いわけですから。
なお、私の勝手な事前の予想では「6割か7割くらいは重なるのかな?」と思ったのですが……。
さて。
具体的には、感想サービスの作品一覧にある作品名が、一次選考通過リストにあるかどうか、記載された作品No.1から(去年の感想サービス一覧では作品名の横に番号が振ってあるので)チェックしていけば良い、と考えました。
でも実際にやってみると「感想サービス一覧に掲載された時点と、コンテストの審査時点とでは作品名が変わっている」という場合もあるのですね。そうした作品は、当然両者のリストでは別々の名前で記載されています。ですから感想サービスのリストから作品ページにジャンプして、改題されている作品を見つけたら、旧タイトルと現タイトルの両方でチェックする、という手順が必要でした。
最初に思ったよりは、少し面倒でしたが……。とりあえず、作品No.1から作品No.100まで、チェックしてみました。
その結果。
一次選考通過のリストに記載されていたのは、18作品でした。
「えっ、これだけ?」
驚きました。「6割か7割くらいは重なるのかな?」という予想は、大外れでした。
「自分の予想は置いておくとしても……。18%という数字は、高いのか、低いのか?」
一瞬、悩んでしまいましたが。
すぐに、気が付きました。この段階で比較できる数字は、アレですね。ほら、昨年の応募総数は9376作品、そのうち一次選考通過は1547作品。つまり、1547/9376=16.5%、これが「何の条件も付けない場合の、一次選考通過の割合」です。
18%ということは、それとほぼ同じ! この数字で判断すると、感想をもらおうがもらうまいが一次選考通過とは関係ない、つまり『感想サービスの対象になるような「面白い」と、一次選考通過レベルになるような「面白い」は、特に一致するわけではない』ということになります。
まだ1186作品中の100作品を調べただけでしたが……。かなりやる気を削がれました。『100作品』って、サンプル数としては十分な母集団に思えたのです。
でも。
「せっかく始めてみたのだから、もうちょっとだけ続けてみるか」
そう思って、続いて作品No.101から作品No.200までをチェック。
すると。
「あれ? この感じ、とても『18%』とは思えないぞ……」
調べていく途中の手応えは、もっと高い感じ。あくまでも感覚的なものですが。
でも実際に「5作品連続で、一次選考に通過していた」なんて部分もありましたし、また「感想もらった作品は削除済み、ただし、その作品に基づいて書き直した別作品が一次通過」なんてケースもありました(これは作者様自身が「別作品」とあらすじ内で述べていたので、今回のカウントには含めませんでした)。
一方、最後の15作品(つまり作品No.186から作品No.200まで)は全て一次落選だったので、終盤ではペースがかなり落ちましたが……。
それでも。
作品No.101から作品No.200までの100作品のうち、28作品が一次選考に通過していました。つまり、28%です。
これ、16.5%と比べても、それどころか18%と比べても、明らかに「高い」と言って構わないですよね?
もしかしたら、感想サービスの初期では、まだ応募作品数が少なくて、それほど面白くない作品でも感想サービスの対象に入ってしまっていたのかもしれません。それが時間が経つにつれて、応募作品の中に『面白い』作品が増えてきて、『それほど面白くない』作品を選ばずに済むようになる。あるいは、同じ作品でも時間が経つにつれて(改稿を繰り返されることで)作品の質が上がる。結果的に、これも『面白い』の割合が増えて『それほど面白くない』を選ばずに済むことに繋がる……。
あくまでも、私の勝手な想像です。でも、これが正しいとしたら、残り986作品の一次通過割合は28%レベルを保つ、あるいはもっと上がると考えられます。
期待して、やる気も戻って。
今度は作品No.201から作品No.300までをチェック。結果、21作品。……あれ? 思ったより少ないですね。私の予想、大外れ?
続いて、作品No.301から作品No.400では、ちょうど20作品。……わずかですが、さらに減りました。27連続で一次落選、なんて部分もあった割には、健闘したとも思えますが。
そして、作品No.401から作品No.500、15作品。ついに基準である16.5%を下回りました。
以下、作品No.501から作品No.600では9作品(1割にも満たない!)、作品No.601から作品No.700では18作品(少し持ち直した?)、作品No.701から作品No.800では21作品(かろうじて20%超え!)、作品No.801から作品No.900では26作品(かなり良い感じ!)、作品No.901から作品No.1000では20作品、作品No.1001から作品No.1100では22作品、作品No.1101からラストの作品No.1186まででは16作品。
数え間違いもありえるので、正確な数字ではないかもしれませんが、とりあえず以上を合計すると。
18+28+21+20+15+9+18+21+26+20+22+16=234、全部で234作品。感想サービスで感想をもらえた1186作品のうち、234/1186=19.7%が一選考を通過している、ということになりました。
逆に言うと、一次選考通過の1547作品のうち234作品は「感想サービスの対象にもなっている」わけですから、「感想サービスでは感想をもらっていないが、一次選考は通過した」という作品は、1547-234=1313作品。応募総数9376作品のうち「感想サービスで感想をもらえなかった」作品は、9376-1186=8190作品なわけですから……。
感想サービスで感想をもらえなかった作品の一次選考通過率は、1313/8190=16.0%ということになります。
感想をもらえた作品の一次選考通過率と、もらえなかった作品の通過率。それぞれ、19.7%と16.0%。
さて、感想をもらう「面白い」と一次選考通過の「面白い」が重なるのであれば、それぞれの通過率には大きく差がつくはずですし、逆に全く重ならないのであれば、「感想云々は関係ない」ということで、通過率は同じになるはずです。
その意味で。
19.7%と16.0%。
差があるのかないのか、私には、微妙な数字に思えました……。
素人考えでは、サンプル数が大きければ大きいほど、わずかな差であっても「差がある」と言えるようになると感じますし、その『サンプル数』として、100も数えれば十分かと思っていました。
でも途中経過を示したように、100作品単位でも結構なブレはあったので……。
結論は、皆様それぞれの判断に任せます。




