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プロローグ(俺はまだ死にません!)

オタクだって言われ出したのは何時からだろうか。

物心ついたときには普通に友達と公園で遊んだり。家の裏のせっまいスペースで探検ごっこしたり。寺の近くの山で秘密基地も作った。

今考えたらワンパクすぎる糞ガキだったろうな。


中二ん時に親が交通事故で死ぬまでは。


いつまでたっても父さんも母さんも帰ってこない、叔母さんが家に来ないかっていってくれたけど、頑なに拒んでたな。


「いつか帰ってくるから!それまで俺がこの家守るんだ!」


なーんていって意固地になってた。

言い訳臭くなるけど葬式のときに棺の扉は閉まっていて、頭蓋骨が二人とも無かった。


………はは、分かっても分かりたくない事って結構近くにあるもんだな。


家のなかには一人っ子だった俺一人。

台所から見える母さんの背中はなく、酒臭く絡んできた父さんもいない。


床には料理に失敗して散らかっているし、手も痛い。何もする気がなくなり、次第に痩せ細っていった。


そんな時、叔母さんが強行手段を出してきた。

叔母さん一家が家に引っ越してきたのである。


追い出そうとしたさ、でも痩せてた俺には力が出なかった。そんな俺を叔母さんは包み込むようにハグしてきた。


「大丈夫。もう…一人じゃないから」


本当…

狡いよ…

だって。


叔母さんは母さんに似てるんだもの。


胸のなかで大泣きしたのは………絶対、俺のせいじゃない。


それからというと、俺に新しい家族が出来た。

お義母さんとお義父さんと義兄さんと義妹だ。


お義母さんは漫画家、お義父さんは編集者だ。


だからか朝夜の二人はイチャイチャなのに、昼は喧嘩が絶えない。


最初はビビったよ、義兄さんに詳しく聞かなかったら、喧嘩してる二人に飛びかかり「喧嘩しないで」って言ってた。


義兄さんはオタクだ。よく部屋に連れてかれたと思ったら、ゲームをしたり、アニメを見たりと事あるごとに俺を引きずり回す。


ありがとう

今の俺がいるのは義兄さんのお陰だよ


気がついたときには、体が元の太さに戻り、義兄さんとよく[ドラゴンを狩りにいこうぜ!]のゲームをしてた。


やっぱかっこいいな………武器


最後に義妹。正直よくわからないんだよな。

基本喋らない、従姉妹の時から俺の事をつけ回す癖に、気になるものを見つけたら釘つけになりテコでも動かない。


そのためか、野犬に噛まれるわ、野良猫に引っ掛かれるわ、挙げ句の果てに蛇に噛まれるはめになった。


大変だった、主にそれら全てを庇った俺が!

………青大将で本当に良かった。


そんなこともあり、つけ回す事がなくなり、俺の背中に引っ付いてくるようになった………文字通りにな!


義妹になった後でも基本、俺の背中か膝の上が義妹の居場所だ。


まぁ悪い気がしなくもねぇよ、こいつ小五の癖にちっさいし、重くもねぇ。だけどさぁ、いきなり背中に飛び付いたりするのはあぶねぇよ!何度言ってもやめねぇし!


後、義兄さんとゲームしてるときにいきなり扉を開けて脅かしやがる、しかもだぞ!ちんちくりんなあいつが怪獣の着ぐるみパジャマを着て「ガオー」って言うんだぞ!


「「…か…かわいすぎる!」」


義兄さんと一緒にスマホでその姿を撮りまくったのは孔明(義妹)(悪ふざけ)だ!俺のせいじゃない!!


………な!訳わかんないだろ!あの後、猫なり犬なりやったあとプリティでキュアな格好等々してくる。

俺のスマホのフォルダの中は武器の画像とあいつのコスプレ写真でいっぱいだ!消したろうかこんにゃろ!


ってあれ?それは俺が好きな武器娘のコスプレじゃないか!撮らせろ下さい!後それ、スカートが短すぎ!


「サービス」


いらん!義妹のぱぱパンツ何て見たくねぇよ!


そんなこんなで時が過ぎ。

細く冷えきっていた糞ガキだった過去は霞んでいき、今じゃ大学生になっていた。


そろそろ彼女でも作ろうかってときに、また扉を強引に開ける音。やれやれ今度はどんな格好だ?お前も高校生なんだからそろそろ兄離れを…


ッハ!意識が飛んだ!


ってうおい!ベビードールじゃねーか!無駄に大人の下着を着やがって!お兄さん許しませんよ!


「好き」


ッハ!また意識が飛んだ!


すき?鋤?隙!


なるほど!ワンパク坊主でならした俺の隙をつくとはこの義妹さらに出来るような………

チュ………


キスをされました、私のファーストキッスを奪われてしまいました。


イヤ待て本当に頭の整理が追いつかねぇ!義兄さん!義兄さん!!help my please!


「男、決めろよ」


うをおい!一緒にドラゴンをハントしていた友は俺を置いて行きやがった!


しかも部屋の電気を消していく紳士的配慮!俺の部屋にはつきっぱなしのテレビの光だけが広がる素敵空間、こんなところで年頃の男女が二人っきりって間違いないnothing!


クールタイムを!クールタイムを所望します!


「却下」


アーーーー

エルフ 「あれ?童貞のまま死んだんじゃないの?」


拓夫  「あんな押されぎみでやったことを、果たして童貞卒業って言いきれねぇって。やるなら男がリードしないと」


エルフ 「口だけは立派であろうとするんだよねへたれ兄」


拓夫  「やかましいわい!」


ドワーフ「ただ単にプロットの時点で童貞でってなってただけじゃろ。高校生で逝く予定が大学生になってるしのう」


拓夫  「何でそんな裏事情知ってんだよ!」


ドワーフ「そんなに気にしなくてもええじゃろ、【始まりですらない】と予め言っとるしのう」


拓夫  「言っては無いけどさぁ」


エルフ 「さぁどんどん暴露してこー」


拓夫  「ヤメローーーーーー」

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