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第3話 アキと女性



追い剥ぎ達を倒したアキは一人魔力を込めすぎただの調節がどうとぶつぶつ呟いていた。


一方女性は先ほどまで襲われて白い顔をしていたのに助かった今は顔を青くしていた。



「もっ、申し訳ありません!!」



女性はそう言うと膝を折り顔を伏せ始めた

アキはなぜ女性がいきなりそんな行動をしだしたのか分からず首を傾けていた。



「何をそんなに焦っているんですか??」


そう聞かれた女性は逆に不思議に思いアキに顔を伏せたままで尋ねた。


「貴方様は魔法隊の方ではないのですか??」


魔法隊??

なんの事だろ…名前的に魔法使いの部隊なのは間違いないけどこんなに怯える様な事なのか??


「違いますよ、僕はただの旅人ですから」


それを聞いた女性は顔を上げ安心した顔をした。


「そうだったのですか

貴方の使われた魔法があまりに強かったので魔法隊の方ではと思いまして。」


そう言いながら女性は大きく息を吐き落ち着こうとしているようだ。


「なぜ魔法隊だとそんなに焦って膝を折ったりするんですか?」


女性の行動の意味が分からないアキは更に尋ねた。



「はい、魔法隊の方は王族や貴族の警護それに主要都市等の警備をされる為に、殆どの方々が貴族だったりそのご子息達なので私達平民、ましてや亜人では立場が違いすぎます」



それを聞いたアキは余計に分からなくなってしまった。



「警備なんかを仕事にしている人達なら民を守るのも仕事でしょう??

そんなに怯える必要はないと思うんですが?」


そう言われた女性は不思議そうに、だが少し言いにくそうに話し出した。



「…2級以上の民の方ならそうでしょうが。。

私は3級なので

爵位を持たれる方の中には声をかけるだけで不敬とされる時もありますから。

ですが、もしかして貴方はこの国の方ではないのですか?」


この国では当たり前の事を尋ねてくるアキに女性は疑問に思い聞く。


その質問にアキは何て答えるか少し考え


「そうなんですよ、この国には最近来たばかりで全く知らないですよ」


少し苦笑いを浮かべながらアキはそう言った。


「そうだったんですか。

それなら分かりませんよね、この国は制度が他の国と違い独特ですから」


女性がそう言った時にアキのお腹から、、


グウゥーとなかなか盛大な腹の虫が聞こえてきて

それを聞いた女性はクスクスと笑いながら



「ふふ、助けて頂きましたし良ければ食事でもどうですか??」


そう花の咲いたような笑顔で聞かれアキは照れながら頂きますと答えた。。




「では用意をしますね」


「あっ!待ってください

流石にここでは何ですから」


アキはまわりを見渡しながらそう言い右手に着けているブレスレットを触り腕を一ふりする。


そうするとアキの前の何も無い場所に突然扉が現れ女性は驚く。。



「この中で食事にしましょう

中なら食材もありますし落ち着ける部屋もありますから」



アキの発言に女性は先ほどから驚きの連続で頭が追い付いておらす、魔法使いはこういうものだと一人無理やり納得していた。。



「あっ、はい、、

馬車はどうしましょう、このままにしておくと魔物や盗賊に狙われるかも。。」


「そうですね。

なら『聖者の領域』」


アキが馬車に腕を向け魔法を唱えると馬車の周りが白く一瞬輝いた。


「これで魔物や盗賊なんかは馬車に近付けませんから安心してください」


そう言うとアキは扉を開け中に入っていってしまったので女性も慌てて中に入った。



扉の中を見て女性は更に顔を驚きに染めていた。

一歩中に入った瞬間に部屋が現れたのだ

外から見ていたときは扉の向こう側は草原だったのに今、目の前にはリビングがあり


更には室内は一般家庭には無い魔石を使った照明で明るく室温も外とは違い適温だった。



女性が驚いているとアキが奥からカップをもって歩いてきた。


「まずはお茶にしませんか?」


アキにそう言われると女性は小さな声で。。

「もぅ驚くのに逆につかれた…」




二人は向かい合いながらソファーに座りお茶を飲み始めアキが話し出した。


「そう言えば自己紹介がまだでしたね。

私はアキと言います、色々な場所に行きたくて世界を旅しています。」


そう言いながらアキは今まで被っていたフードを下ろしていった


そうすると女性は頬を染め固まってしまった


そう、アキは男の怨敵いわゆるイケメンなのだ…

髪は少し癖のある黒髪を後ろに流し目は切れ長の一重、顔の作りはアジア系なのに浅黒で少し彫りが深くそれでいて

瞳は右が金なのに対して左が赤いオッドアイなのだ


女性がアキに見惚れているとアキが

「どうされました??」


アキに声を掛けられ女性も慌てて答えた。


「助けて頂いたのに名乗りもせず失礼しました。

私はシオナです、東の砦街で小さな商店をしています。」


シオナの自己紹介を聞きアキはシオナをよく見てみた、歳は20半ば髪は赤の強いストレートの金髪を肩まで伸ばし顔は白く線も細いのに服の上からでも分かるほどメリハリのあるスタイルをしている。


10人中7~8人は振り返る容姿だ。


「シオナさんですね、でもなんであんな場所を一人で進んでいたんですか?」


「あの道は細いですが西の森の奥にある岩塩坑道からの最短ルートなんです。。

だから私みたいな小さな店の人間はあの道を通るんです、大きな店の馬車では幅的に通れませんから」



それを聞いてアキは納得した

小さな店や個人店は少しでも仕入れに掛かるお金は抑えたい筈だから


「それでも今まであんな盗賊紛いの追い剥ぎなんかは出たことがなかったんです

あの道は安全だからこそ通っていたんです」


シオナはそう言いながら顔を曇らせた


「何処かから流れて来たんでしょうね

考えてもお腹が空くだけですし先に食事にしましょう」


アキは笑いながらそう言った。


そしてシオナもつられて笑いながら


「そうですね、せっかくアキ様に助けていただいたんですから悩んでも仕方ありませんね。

食事は私が腕を振るいますね」



「はい、お願いします。

食材はキッチンにありますから好きに使ってくださいね。。

あと僕はアキと呼んでください。

様なんて柄じゃないんですしそんなに丁寧に喋るのもなしで」



「分かりました、ならアキさんと呼ばしてもらいますね、話し方はその内で。。」






シオナの料理はとても満足出来るものだった。


ベーコンとアサリのペペロンチーノ

ピザソースとソーセージをフランスパンにのせて焼いたものに、レタスやオニオンのサラダと色々出てきた。


食後のお茶を飲みながら二人は話を再開した。



「アキさんはこれからどこに向かうんですか??」


「先ずは東の街に行こうかと」

「でしたら私の護衛依頼を受けていただけませんか??砦街へつく明日の夕方迄お願いしたいんです」


「構いませんよ??

向かう先は同じなんですし依頼なんて言わずに僕からお願いしたいくらいですよ」


「いえ、そうはいきません。。

命を助けていただいた上に報酬も出さないなんて無理です」


「といっても僕はそんなにお金は必要ありませんから…ならシオナさんが街の案内をしてくださいそれで十分です」



本当はもっとシオナとの絡みを書きたかったんですが難しいですね。。


次はアキをあたふたさせてやりたいです( ̄ー ̄)


そしてイケメンなんて爆ぜてしまえ(/´△`\)

主人公ながらアキ爆ぜてしまえ(/´△`\)


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