消えた女 〜パニック編〜
登場人物 横島一樹:探偵、警察官
ここかあ…。
いかにも怪しい倉庫だなあ。
俺は、地図にマークされた場所にやって来た。
どこに行けばいいのか分からず立ち往生していると、怪しい男がこっちを見ていた。
気付かれるとどうなるのか分からないので、別のルートを探す事にした。
暗い道を注意しながら、少しでも手掛かりはないかと探っていた。
暗い所は正直苦手である。いつ襲われるか分からない。俺は男だと言い聞かせ、勇気を持って探す事にした。
「横島。」
ひえーーーーー。
なんなんだ!?誰だよ!
そう思いながら逃げた。
どれぐらい逃げただろうか?さっき声をかけてきた奴は誰なんだ?
ふと気付いた。ここはどこだ?辺りを見渡しても工場だらけだ。
迷子になった。
地図を見ても、はっきりした事は分からない。
最悪だ。朝が明けるまで待たないといけないのか?
「そこに居るのは誰だ!」
ひえーーーーー。
逃げようとしたその時、すごい力で引っ張られた。
「不審者め!家宅侵入で逮捕する!」
横島
「誰なんですか?」
「警察だ。」
横島
「私は何もしてません!」
「なんだ、取引をしている奴かと思った。」
横島
「それはどういうことですか!?」
「教えられん。」
横島
「教えてくださいよ。」
「帰る。」
横島
「待って!」
「近寄るな!」
横島
「そこのところなんとか。」
「知らない!」
横島
「誰にも教えませんから。」
「事務所開いてもちっとも依頼が来ない奴に教えるものか!」
横島
「なぜそれを知ってるんですか!?」
「帰る!帰る!帰る!」
横島
「駄目だ!駄目だ!駄目だ!」
そうこうしているうちに、夜が明けてしまった。
約束を破った。
そう気付いたのは、昼過ぎだった。
つづく