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探偵?  作者: 仲間猫
2/7

迷子の子犬 〜兄の事件編〜

登場人物 横島一樹:探偵、香川紀子:草刈の妹、草刈正志:香川の兄

子犬探しから三日後、事務所はまだ閉鎖はしていない。というか閉鎖することを忘れていた。


何が何だか分からないのだ。依頼料をもらったのはいいが…。



ピンポ〜ン



横島

「は〜い。」


「すいません。」



40後半といったところか。


横島

「どういった用件でしょうか?」


「あの…、私こういうものでして。」



男は、名刺を差し出した。いろは建設?結構変わった名前だ。男の名前は、草刈正志。



「子犬を探し出してください。」


横島

「えっ!。」


「何か。」


横島

「…いや、なんでもありません。」


用件を聞くと、三日前に来た香川という女の犬と同じ写真を差し出した。


横島

「あれ?」


草刈

「どうしました?」


横島

「三日前に依頼してきた女性と同じ犬ですね。」


草刈

「紀子来てたんですか?」


まさか、旦那さんか?


横島

「旦那さんですか。」


草刈

「いえ、妹です。」


なんと!歳が離れ過ぎてる、ありえない。


草刈

「見えないですか。」


見透かされてる…。


草刈

「私、32の独身です。」


しかも、年をすぐ言う所が彼女に似てる。

でも、独身は余計でしょう。


すると急に草刈は、眉をひそめ語り出した。


草刈

「独身が余計だと!失敬する。」


横島

「あっ!ちょっと待ってください。」


そんなあ。声に出していないのに、なぜ分かるんだ?

すると。



ピンポ〜ン



横島

「はい。」


「警察ですが、この周辺でひき逃げ犯がこのマンションに逃げたらしいんです。気をつけてください。じゃあ。」


横島

「えっ!」


警官は、すぐにいなくなった。 特徴ぐらい言ってくれないと、どうすることも出来ないのに。


謎だらけだ。香川といい、草刈といい、警官といい。

あっ!そういえば、香川紀子は旧姓草刈というのか。ふと、そう思った。落ち着かない。


テレビでも見るか。


プチッ


ニュースが流れている。


キャスター

「事件です。ひき逃げ犯が、アルトマンション付近にいる模様です。」


嘘ではなかったみたいだ。


キャスター

「たった今、捕まりました。」


よかった、捕まった。

安心した俺は、テレビを消した。ピンポ〜ン



横島

「は〜い。」


「香川ですが、兄の件でちょっと聞きたいんですが。」


横島

「あい。どうぞ。」


香川

「兄に会ったんですか。」


横島

「ついさっきだけどね。」


香川

「あの〜。」


香川は、恐る恐る聞いた。


香川

「兄なんていないんです。」


横島

「ウソ!さっき会ったのに。」


香川

「あの人は、私の夫なんです。」


横島

「嘘付いていたのか。」


香川

「はい、気にしないでください。」


横島

「…。」


言葉も出なかった。


香川

「それじゃ。」


もう何が何だか分からない。寝よう。



何だか煙たい。

ん!焦げ臭い。

火事だ!


目が覚めた。早く逃げないと死んでしまう。


マンションは、燃えていた。ぼーっと立っていた。

どうしよう。行く当てないし…。



はっ!夢か。

俺はどうかしてる。

そう思った。


食事が喉を通らない。この状態が続いていた。



ピンポ〜ン



余力を振り絞り、ドアへと行った。


「警察ですが、草刈正志さんについてお話があるんですが。」


何かあったのか?


横島

「どうぞ。お入りください。」


刑事

「昨日、草刈正志さんが何者かに殺害されました。」


横島

「えーーーー!」


刑事

「静かにしてください!」


横島

「すいません。」


刑事

「最期に会った人物があなたなんですよ。」


横島

「そうなんですか。」


刑事

「詳しく話して頂けないでしょうか?」


刑事に前あった事を話した。ここまで来ると、正気でいられない。

いろいろな事がありすぎて整理つかない。


刑事

「何か思い出したら、署に連絡をしてください。」


横島

「はい。」


刑事はそそくさと帰った。


そういえば、香川さんはどうしてるのだろう?

旦那さんが亡くなっていては、悲しむに違いない。

待てよ。最期に会ったのは、彼女じゃないのか?

だって、

「夫に会ったんですか?」

と尋ねていたのに。何故なんだ?


謎は深まるばかりだ。



そうして俺は、調べてみる事にした。探偵として調べなければ、そう思った。




つづく

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