星の導き亭
斬新的な建物が立ち並ぶ国、そして芸術の国。
シャロンは同じブルディナ地方にある、マジャルダ王国の首都プラデヤに来ていた。
ーーーすごい、本当に芸術の街だわ、全てがオシャレね
シャロンはプラデヤの中央にある噴水広場で待ち合わせをしていた。
しばらくすると、正装した中年男性がやって来て、シャロンに声をかける。
「シャロン・ミリーさん」
「ええ、私、シャロン・ミリーです」
「私、土地・建物の紹介屋のデントン・フォリマと申します、森の調べ亭のマスター、ベントさんからお手紙を頂いて、存じ上げております」
デントンは軽くお辞儀をする。
「では、早速参りましょうか」
シャロンはデントンに連れられて、物件の場所まで案内された。
「・・・すごい!」
シャロンは感極まって、声を上げる。
「いかがです?酒場、宿、ステージ、全てご要望通りです、オーナーが高齢で、お値段もお安く・・・」
「買います!」
シャロンは即買いした。
そこからが大変だった。
掃除。
掃除。
修繕。
買い物。
仕入れ。
手続き。
掃除。
仕入れ。
「目が回る〜」
シャロンは寝る間も惜しんで、開店に向けて頑張った。
「メニューも考えなきゃ・・・」
シャロンは意識を失った。
「シャロンは大きくなったら何になりたい?」
ロゼッタが、ベッドの中でシャロンに訊ねる。
「私、お星さまを見に行きたい!」
「へぇ~、お星さまってどうやったら行けるんだろうね、シャロンは賢いから、たくさん勉強して、行けるようになるといいね」
「うん、ママも連れて行ってあげる!」
「お星さまが、シャロンを導いてくれますように・・・」
「はっ!しまった!」
シャロンは丸一日眠っていた。
結局、業者の力を借りて、2ヶ月後、何とか酒場として開店までこぎつけた。
「よし!」
看板が取り付けられて、シャロンの気が引き締まる。
看板には「星の導き亭」と書かれている。
ーーー私の、夢! 私の、店!
しかし、客入りは良くなかった。
この辺りは酒場が多く、お互いがしのぎを削っている。
「フゥ~、今日も閑古鳥が鳴いてるわぁ〜」
シャロンはうなだれて、一人カウンターに座っていた。
「あら?お休みかしら?」
シャロンは人の声に慌てて立ち上がる。
店の入り口には、中年の女性が立っていた。
「あ!いらっしゃいませ!大丈夫ですよ!営業中です!」
シャロンは女性を席に案内し、メニューを見せようとした。
その時。
「あ、カウンターでいいわ」
女性はカウンターを指定した。
「あ、はい、かしこまりました」
「メニューはいいわ、オススメをお願い」
女性はシャロンに笑顔で言った。
「はい、少々お待ち下さい」
ちょっと変わった客だと思いながら、料理を始めた。
しばらくして、シャロンは女性に料理を出す。
「この店、出来たばかりよね?あなたのお店?」
「はい!昨日からなんです」
シャロンはワインをグラスに注いだ。
「うん!美味しい!あなたの想いが入ってるわね」
女性は料理を一口食べると、笑顔で言った。
女性は料理を美味しそうに平らげた。
「うん、美味しかったわ!私、ヴィルナ・ガートン、元料理人なの、あなたは?」
「まあ!それはすごい!私はシャロン・ミリーです」
「また来るわ、いい店だって宣伝しとくわ」
そう言って支払いを済ますと、笑顔で店を出ていった。
それからしばらくして、昼食、夕食時間は大忙しになった。




