20 出演の夢~私は誰?
同好会の部屋
トン子が、一人でハムレットの劇の練習をしている。
オモチャの短剣をもって、 台本をよんでいる。
レアーティーズとの、決闘のシーン。
瑠菜
トン子、演鶴子から呼び出し。
クラスの劇リハーサルやるから見に来いって。
トン子?聞いてる?
トン子
(心の中)
私はトン子とよばれている…
トン子は瑠菜の方をみる
瑠菜
トン子もたまには気分転換したほうが
いいかもね。
*****
文化祭の劇のリハーサルを、
講堂の一番後ろから観させられるトン子と瑠菜。
声は聞こえなくて、なんだか滑稽。
トン子はうとうとして、椅子を並べて、
横になる。
気がつくと、トン子は、貴族のような、衣装をきている、
剣を突きつけられる。どうやら、決闘のシーンらしい
見渡すと、立派な観客席が並んでいるが、
誰もいないかにみえた。
ふと、真ん中らへんに誰かがすわっているのに気づく。
片手にドクロをもったあのマントを着た青年だった。
もう片方の手には、ワイングラス。
赤ワインを嗜みながら、笑顔でこっちをみている
前を見ると、
レアティーズではなくて、
王冠被ってる、初老の王様
そして初老の王様もう一人
透き通っている。
亡霊(ハムレット父王)
ハムレット、復讐しろ!!
剣でグローディアスを刺せ!!
ハムレット(トン子)
復讐?うーん、
復讐なんて、興味ないな
そうじゃなくて、もっと何か違うこと…。
*****
演技鶴子の声
トン子!!
はっとして、トン子は飛び起きる。
トン子(小さく呟く)
興味ないな…
(無意識にオモチャの短剣を演鶴子にむける )
演鶴子
なんなのよ!!感想を、聞いてるのよ!!
キャストのみんなも、後からくる。
瑠菜
うっ、うん、よかったよ。みんな、上手かった。
トン子は、キョトンとして中を見つめている。
演鶴子が、トン子をにらみつけながら、
さっていく。
瑠菜
トン子、ぐっすり寝てたよ。夢見てたの? 笑笑
トン子
ああっ、
グローディアスと、ハムレット王の亡霊が
笑笑
瑠奈
劇の練習しすぎかな。
笑笑
*****
洗面所の鏡の前
トン子
(心の中)
以前は、自分が消えそうな恐怖を、感じてた。
わからない。
何か怖い。
私は…誰?
ふと、鏡に髑髏をもった青年が映る。
トン子
あっ、
(手を鏡の方にもっていく)
青年が消える
トン子の全身が震え出す。
*****
翌日
ステージの上でハムレットの練習
トン子と、レアーティーズ役の
フェンシング部員の男子が、剣を交えている。
トン子が迫真の演技。
瑠菜
(心の中)
なんか、最近のトン子、やばくないか?
うーん、ハムレットの役は、重すぎたかな。
決闘シーンが、終わる。
レアーティーズ役男子
トン子さん、凄いな。
本当に殺されるかと思った。
笑笑笑笑。
善吉
うん、なんかハムレットが
取り憑いたみたい。
笑笑。
トン子
(心の中)
レアーティーズ、
ホレ-シオ。
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