第十話 入学式
「わー、ここが入学式の会場…!おっと、いけないっ!この紙を受付に持ってかなくちゃ…あそこだよね」
すごく大きく受付って書いてあって分かりやすかった。というか今更?って感じだけど、この世界日本語なんだよね…よし、着いた。セリフは決めておいた通り…
「すみません。受付よろしくお願いします」
「はい、かしこまり…ました…はい、あちらへどうぞ」
なんか驚いてたけど…転生者って所にかな…あちらへって言うのは…あそこね、目立ってる。
でも何故かいまさっきまで見えなかった…このカードに付与魔法でもかけてあるのかな?
「これより、入学式を始めます」
あっ、いけない。早くいかなくっちゃ…あそこの席でいいかな?
「この度は入学式に来ていただきありがとうございます─────」
校長先生が色々話してるけど、長すぎて聞く気になれないよ…他の子達、お話しちゃってるし。
「両親の方々にお伝えしたい事があります。──────…」
あ、ここは聞かなくていいっぽい?というか、友達とか今のうちに作った方がいいよね。
「こんにちは!あたち、スピア!あなたは?」
「私はブルーレイ。よろしくね!」
「ブルーレイ…!レイちゃ、お友達なろ!」
「うん、いいよ!」
早速話しかけて貰えた!うれし〜!
「───さんと、ブルーレイさん。前へ出てきてください」
「あっ!レイちゃ、呼ばれてる!いってらっしゃなの!」
「うん、スピア、またね」
早く行かなきゃ…もう一人の子、もう言ってるっぽいし…
「はい、こちらがブルーレイさんです。そして、こちらはユーラさんです」
うーん、なんで呼ばれたのかな…
「この2人は転生者です!」
え…言っちゃうの?
「そして、とてもすごい能力者の方です」
「友達になっておきましょう」
なんだ、ただの宣伝ね…まあ別にいいけどさ。
「ということで入学式は終わりです。皆さんに寮の鍵を渡しておきましたので、寮に荷物を送ってくださいね。授業は明日からですので、今日は十分に睡眠を取りましょう」
え、いつの間に…ほんとだ、鍵もってる…東201号室か…スピアちゃん、どこかな…
「レイちゃ、転生者だったの!知らなかったの〜!あたち、東202ごーしつ!レイちゃ、なにごーしつ?」
「私は東201!やった、お隣だね!」
「うん!!そだ、寮一緒に行く!」
「うん、いいよ。行こっか!東寮あっちだって」
あー、やっぱ友達はいいなあ。それに、お隣。凄く嬉しい…
と、色々考えてたら着いた。この世界にもエレベーターはあるらしい…
「じゃね!あたち、お部屋整えるの」
「うんまたねー」
わ、結構広い!私の部屋と同じぐらい?
そういえば、アイテムボックスに色々入れてたっけ。これ、便利なんだよね。
よし、取り出し成功。壁紙、床、天井…シャンデリア、ベット、タンス、鏡!時計にキッチン、テレビ…などなど、色々置く…あ、なんかタブレットがある?メモが付いてるな…なになに?「学生用タブレット説明」か。えっと…すごいな。さっそくスピアと繋げてこよっかなー。
まずは初期設定がある…これをこーして。うん、出来た!
あー、でももう眠い…今日は寝るか。
「じゃ、誰もいないけど…おやすみー」