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第九話

ここは…転生したのか。凄い広い部屋。すごく薄い空色の壁紙で、所々に宝石が埋められた壁。水色っぽいけど透明な感じの、透き通った床。月と星が描かれた夜空の絵柄のカーテン。天井にはシャンデレラ。空色がかった、ほとんど透明な感じ。

私が乗ってるのは…赤ちゃんのベット…では無い……屋根付きの、アニメとかでよくあるお姫様が寝てるような、屋根付きの空色のベット。タンスは横向きで二段ある。取っ手が白色。時計は鳩時計みたい。

私はどうやら、王家に生まれてきたお姫様みたい。そこら辺の一般の家庭にはシャンデリアもない、屋根付きベットもない、宝石が埋め込められた壁もない。ましてや、赤ちゃんにここまで立派な部屋をあげることも無い。


コンコン


誰か、入ってきたみたい。お母さんかな?それにしても若すぎるな。


「レイちゃん、お姉ちゃんのミルアだよ!レイちゃんは、三女っていうんだって!私、まだ四歳だから、わかんない!」


へえ、私は三女なんだ…返事したら、喜ぶよね?


「あう〜」


ああ、やっぱ赤ちゃんだからこんな声しか出せないのか…


「わあ、お返事してくれた!あっ、でももう三時だあ!おやつ食べるから、またね!」


私はブルーレイだから…レイは愛称だな…あ、眠た…く、なってきた。やっぱ、赤ちゃんだから…





色々あって、もう五歳になった。この世界では、五歳に入学するんだって。

まず、五才の誕生日に教会へ行って能力を測りに行くんだって。そこでステータスオープンっていう魔法を学ぶと、自分で能力が見られるようになるの。実は今日、誕生日だから向かっている最中。

私、自分で能力選んだから、知ってるんだけど、やっぱりワクワクする。そのワクワクは子供だからだろうけど…教会に行くのが半分、能力を測るのが半分って感じな気がする。


「レイ、着いたぞ。ここが教会だ!」


「わああっ、楽しみーっ!」


子供っぽい喋り方をしているけど、これももう終わりかな。能力を見て、家に帰ってから、転生者だって両親に言うつもり。もしかしたら、ここ(教会)でバレるかもしれないけどね。


「この象の前に立って、おじさんの真似をしてね」


「神様、ステータスオープンの魔法をください」


「「「「はーい」」」」


元気に子供たちが返事をする。私も並んだけれど、他の子達の親が、「王族のブルーレイ様が居るから、前を譲りなさい。良い子なのを見せるんだよ」などと言って、結局1番に見ることになった。


「神様。ステータスオープンの魔法をください」


これでいいのかな?わかんないけど…


「じゃあ、ステータスオープンって言ってみてね」


「ステータスオープン」


わあ、こんな感じで目の前に出てくるのか…あれ?自分で追加したのじゃないのが出てきてる?

あ、転生者って書いてあるな。もう子供な喋り方しなくていいのか…


「こんなに珍しいスキルを…この子の適性は魔法だな」


「じゃあ、この紙をお母さんたちに渡すんだよ」


「はい」


えっと、お母さんたちは…いたいた。こっち来てるな…


「お母様、この紙を…」


「レイちゃん!転生者だったの?隠さなくてよかったのよ…しかも、こんなにいいのを持っているのね…それと、九月に入学式があるわよ。魔法学園の…それまで、いっぱい楽しいことするのよ。寮生活になるからね」


それじゃ、あんな部屋くれなくてよかったよね?と言おうと思ったけどやめた。楽しいことする必要あるのかな…


そして、私は九月まで、お母さん…お母様の言う『楽しい事』をたくさんして、魔法学園入学の準備を整えた。

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