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08_シンプルな武器防具屋。

 「ということがありまして、無事に武器防具屋のジョン・スミスさんを村まで連れて帰ったのでありました。行動の記録を確認しましょう、洞窟の探索という仕事はクリアしたことになっていますね。洞窟のお宝というのは、人命救助ということだったんでしょうかね?


 ・勇者トムは仕事:洞窟探索を成功させた。経験点16点を手に入れた。

 ・累積経験点が 141+16=157 となった。

(累積経験点が256で、レベル9になります)


 以上ですね

 とりあえず、怪我は回復魔法で治しましたけど、疲労が抜けていないので、スミスさんは、家へ送り届けて、休ませましたね」



 「さて、道具屋のビルさんに会いに行きましょう。

 はい、洞窟スライムの核を2個手に入れましたよ?これで、回復薬を作ってください」

「お、待ってましたよ勇者様、HP回復薬はいくつ必要で?」

「あと7つかな?」

「余った1つの回復薬を頂くので、今回は追加のコインはいらないつーことで、ほい、では7つ確かに渡しました~よ」

「これで、目標のHP回復薬9個になりましたね。そうそう、洞窟スライムを倒すと、こんな素材水晶が落ちたのですけど?」

「スライムエキスだーな、これからはぬるぬるローションというもんが作れるだーよ」

「それはどのように使うのですか?」

「いろいろなものの滑りを良くするだーよ、人体に悪影響もない、自然に優しいローションだーよ」

「……なるほど、一つください」

「原料持ち込みなので1コインだーよ、まいどあり~」


 「今回の収支は、

 

 ・怪物モンスターのコイン +27枚。

 ・オオガラスの風切り羽根 売却 コイン +3枚


 合計30コインで半分を国庫に入れて、+15コイン。

 各種洞窟探索アイテム購入ー50コイン。

 ぬるぬるローション購入でー1コイン。


 所持金 54コイン

 ですか、手持ちのコインは減りましたが、皮の兜と、HP回復薬が9つ手に入ったので、問題ありませんね。


 しかし、やはり、売却してうかつにコインかにするよりは、素材として持ち込んだ方が、国庫に入れるコインを少なくすることができますね……この辺り、調整が必要でしょうかね?」



 「ということが、西の洞窟でありまして、結構大変でした、巫女さま」

「そうだったのですか、スミスのおじさん何をしに行っていたのでしょうね?勇者さま」

「さあ?でも、3日も亀裂のそこにいたそうで、少ししか持っていなかった保存食と、チロチロと出る湧き水を頼りに、生き延びていたそうです。もう少しいくのが遅かったら、危なかったかもしれませんね」

「神のお導きでしょうか?勇者様」

「もう少し、わかりやすく導いてくれても良かったかもしれません。まあ、十分間に合いそうだったので、神様からの仕事がセッパつまらないような形できたのかもしれませんけど」

「あの神様でございますからね、勇者様」

「ええ、あの神様ですから、巫女さん」

「……ところで、この収支決済書の『ぬるぬるローション』とはなんなのでしょうか?勇者様?」

「すぐにわかりますよ、あかね さん」




 「なんというか新しい扉が毎晩開いていく様な感じでございますね、勇者様」

「昨晩もしっかり経験点が増加しましたね。ビルの道具屋のラインナップをもう少し調べておきましょう」

「それは楽しみです勇者さま。ところで今日はどうするのですか?」

「まずは、この国随一(笑)の武器防具屋へ行ってきます。スミスさんにお話を聞こうかなと」

「なるほど、では行ってらっしゃいませ」

「はい、行ってきます。このやりとり、仕事に行く旦那と、家でまつ新妻みたいですね、巫女様」

「気分はそれに近いものがありますね、勇者さま」


 ・勇者の累積経験点は159点になりました。



 「お、勇者さま、昨日は助かったぜ、ガハハ」

「元気そうですね、スミスさん」

「おうよ、怪我は治してもらったしな。しっかり食って、一晩寝たら、この通りよ!ガハハ」

「この世界の住人は、一晩休んだら、HPが満タンになるのでしょうかね?まあ、良かったですね、でもどうしてあんなところであんなことになっていたんですか?」

「ガハハ、いや何、西の洞窟な、あそこな、ここだけの話だけど実は結構奥があってな」

「はあ」

「その奥に、武器の材料になる素材水晶を落とす怪物モンスターが湧くんだよ、で、それをな、狩りに行ってたら、いつの間にか覚えのない、地割れができててな、足をな、滑らせてやらかしたんだよ。ガハハ」

「なるほどですね、おや、神様の手帳が光りましたね。お仕事のようです。


 『お仕事:西の洞窟に行って、銅塊の素材水晶を手に入れよう。

(報酬:青銅の剣 取得経験点:32)』


 と、書かれていますね」

「おう、今俺の頭にも神託があったぜ、ガハハ。頼めるか?」

「条件次第ですかね?報酬の青銅の剣というのはスミスさんが作ってくれるんですか?」

「おうよ、銅塊素材水晶が2つあればできるな、多めに持って帰ってくれたら、余分に一つごとに、50コインで買い取るぞ、ガハハ」

「あと、素材水晶を落とす怪物モンスターの情報が欲しいです」

「おうよ、落とすのは、彷徨う銅人形というぞ、レベルは10だ、ガハハ」

「格上ですね」

「まあ、硬いだけが取り柄ののろまではあるから、十分な打撃を与えらればそれほど怖くはないぞ、ガハハ。実際、わしの持つハンマーで殴れば、結構凹むしな、ガハハ」

「推測するに、 がんじょう 特化ですかね? 20くらいはありそうです。で、HPは30から、35ですかね? はやさ は逆に1とかありえそうです」

「そのくらかな?おうそうそう、魔法が通じないぞ、そいつらには、ガハハ」

「最重要事項じゃないですか。とすると、壊れるまで殴り続けるしかないわけですが」

「その根じゃあ、時間がかかりすぎるわな、ガハハ、よし、この棍棒を貸してやろう、ガハハ」

「くださるんですか?ありがとうございます」

「いい耳をしているな勇者さま、ガハハ、あくまで貸してやるだけだぞ、きちんと返しに来るのだぞ、ガハハ」

「ちっ、まあありがたくお貸ししてもらいますね、ええと性能は、


 攻撃点の決定% 攻撃点

 1~20%  7点

 21~80% 6点

 81~100% 5点

 

 ですか、コンスタントなダメージが売りの武器ですね」

「硬い木を使ってるからな、そこそこの重さで、威力だぞ、ガハハ」

「まあ、これなら、7回前後殴れば、倒せそうですね」

「ではお貸しするのだぞ、ガハハ」

「それはともかく、どうして、しょっちゅう『ガハハ』というのですか?」

「豪快な武器防具屋にして鍛冶屋の主人、という演出だぞ、ガハハ、神様から演技指導が入っているのだぞガハハ、そろそろ勇者に関わってくる人が増えてきたので、キャラ立て?だそうだぞガハハ」

「やっぱりあの神様、ロクでもない者のような気がしてきました。別に無理をする必要はありませんよ?スミスさん」

「結構楽しくなってきたので、構わないのだな、ガハハ」

「左様ですか」



 「ということで、もう一回西の洞窟に行くことになりました巫女さま」

「なるほどでは、昼食のお弁当と、他に、飲み水と保存食を包みますね、勇者さま」

「まあ、遅くとも夜までには帰る予定ですが、朝になる可能性もありますから、遅くなったら先に休んでいてください、巫女さま」

「できるだけ起きて待ってますよ、勇者さま」

「無理はしないでくださいね?本当に新婚さんみたいですね」

「まったくです、式でもあげますか?すぐですよ?私たち、神殿に住んでいますし」

「結婚すると、有利になることがあるのですかね?」

「……私が安心します?」

「それは大きなメリットですね」

「あと、税制上優遇されますよ」

「それはさらに大きなメリットですね、というか税金とかあるのですね?」

「まあ、限界集落とはいえ国ですからね、勇者様」

「では、せっかくですから、十分に用意をして式をあげましょうかね?」

「本気ですか?いえ嬉しいですけど?」

「指輪とかもビルさんの道具屋で手に入るのですかね?巫女様」

「街からの取り寄せですかね?調べておきますね、トムさん」

「楽しみですね、あかね さん」

「行ってきます」

「行ってらっしゃい」



 「松明を6本補充しました。5コイン消費の残り、49コインですね。なんやかんやで2本ほど使用していましたからね。今合計10本です、少し多いですかね?

 念のために、魔法の探知 の魔法も使用して、これで自然由来の罠っぽいものや、怪物モンスターの不意打ちも、ある程度防げる、といいですね。慎重に行きましょう。



 先日壊滅したからでしょかね?洞窟スライムには出会いませんね。ええと、この方向でしたかね?はい間違いありませんね、スミスさんから聞いた通りです。この隙間を抜けると、洞窟をさらに奥に行けるわけですね。


 自然由来のものから、石畳とか人工物のものに、洞窟が変化していますね。魔法で探査、によると、直線を組み合わせた、明らかに人工物な、地下建造物のようですね。誰がなぜ、こんな所に作ったんでしょうか?不思議ですね、


 ええとまっすぐ行って、右に間がって、行き止まりを左に、ちょっとした広間に出て、で次の部屋ですか。その部屋に踏み込むと……。


 なるほど、小部屋の中央にあるなんだか光っていて中に浮かんでいる渦みたいなものから、彷徨う銅人形が出現すると。そのまま、自分は後退して、広間へ下がると、ふらふらと追いかけてくるので、これを殴るわけですね。……小部屋の上に何か書いてありますね

 

 『強欲は身を滅ぼす』 ですか。

 意味深ですね、覚えておきましょう」



 「ガンガンがんと、棍棒で殴ると、音が響いてうるさいですね。他の場所から音に惹かれて怪物モンスターがやってくるということはないようですね。


 攻撃を何度かくらいましたが、確かに硬いだけで力もそれほど強くないですね。がんじょう が19ある上に、防具点が3点ありますから、22点までは防げますし、だいたい、彷徨う銅人形の攻撃は、15点前後くらいでしょうか?

 対してこちらの攻撃は、一回につき5点から6点与えている感じですね。


 はい、7回で倒せました。向こうのはやさも低いですが、それでも2、3回は外しましたね。ちょっと疲れましたので、水を飲みまして、休みましょう」



 「2体目はちょっと危なかったですね。100を一回、回避で振ってしまいました。HPが19まで減りましたよ、痛かったですね。すぐに ちょっとした治癒 で治しましたが。でも無事に2体目も撃破です。どうやら、銅塊の素材水晶は必ず落ちるみたいですね、2個手に入れました。コインも合計20枚手に入りました。


 ・勇者トムは彷徨う銅人形を倒した。経験点を合計20点手に入れた。

 ・コインを20枚手に入れた。

 ・銅塊素材水晶を2個てにいれた。

 ・勇者トムの累積経験点は、179点になりました。


 どうしましょうかね?余分に狩っていこうかと思いましたけど、意外と疲れましたから、今日はここまでにしましょうか。帰りもありますしね。


 あかね さんにも早く会いたいですし、帰るとしましょう」


 「早めに帰ることにして正解でしたね、もう洞窟スライムが復活していたとは。3体の連続出現で、狭い洞窟なので回避が難しいとか、困ったものでした。しっかり倒しましたが。


 ・勇者トムは、洞窟スライムを倒した。経験点を合計12点手にいれた。

 ・洞窟スライムの核の素材水晶をを1個てにいれた。

 ・スライムエキスの素材水晶を1個てにいれた。

 ・勇者トムの累積経験点は、191点になりました。


 順調ですね、もう少しでレベル9ですか」



 「帰ってきましたね、そろそろ日が暮れますか?まずは、武器防具屋のスミスさんところですね」

「ガハハ、無事帰ってきたようだなガハハ」

「『ガハハ』は定着させるのですね。はい、これが銅塊の素材水晶です」

「2個ちょうどだな、では、青銅の剣を作ってやろう、銅塊の素材水晶をこう並べて、錬成用のコインを10枚並べて、とイヤー!と。できたぞガハハ」

「へえ、そうやって作るんですか?なんだか不思議な作成方法ですね。科学の常識とか物理法則とかに真っ向から喧嘩を売っているみたいで、面白いですね」

「うちの方ではこれが普通だけどなガハハ、まあ、普通に炉で作るやり方もあるぞ、ガハハ。すべての製作物の材料を、素材水晶のみでまかなえるわけではないからな、ガハハ」

「なるほどそうなのですか」

「そうだな、ガハハ。ではこの青銅の剣は報酬として渡すのだな。店で買えば200コインはする一品だ、大事に使うといいのだな、ガハハ」

「あれ、結構高かった?100ではなかったですか?」

「あれは中古だな、ガハハ」

「ああなるほど」

「また、彷徨う銅人形を倒して銅塊が手に入ったら持ってくるのだな、一つ50コインで買い取るのだな、ガハハ」

「腰を据えて狩りたくなりますね」

「だが、1日狩るのは3匹くらいにするのだな、4匹目以降からは、ランダムで格上の銀人形とか、さらに稀に金人形とか、わしも見たことはないが、伝説では、白金人形まで出ることがあるそうだからな、ガハハ」

「ええと、もし出てきたらどうすればいいのですかね?」

「銀人形なら逃げろ、金人形なら、荷物を捨てて逃げろ、だな、ガハハ」

「白金人形でしたらどうしましょうか?」

「苦しまないように一思いにヤられることを祈れ、そして神殿で復活しろだな、ガハハ」

「先に聞いておきたかったですね、スミスさん」

「忘れておりましたわ、ガハハ。まあ神さまからの演出要請でしたわけですが」

「お互いあれには振り回されますね……」

「……ガハハ」


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