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16_シンプルに再出発します。

 「結婚式から3日経ちました。今日は、異世界転移をして35日目の朝です。新婚ですのでゆったりと、甘い生活をしていました。というか巫女さまが離してくれません」

「別にいいではありませんか?そこまで切羽詰まった用事もありませんし、蓄えもそこそこあります。自堕落に行きませんか?私は楽しいですよ、勇者さま」

「いや、あなたが、堕落へと誘ってはダメでしょう、一応神様にも世界のことを頼まれていますし、巫女さま」

「あんなのほっときませんか?勇者さま」

「結婚したら遠慮がなくなりましたね、主に神様方向に。あの神様結構メンタルが弱いので、あまりいじめてあげないでください、巫女さま」

「ううう、あんな神様のどこかいいのですか?勇者さま」

「巫女さまと出会わせてくれましたから、それだけで尊い方だと思いますよ?」



 「さて、うまく巫女さまを鎮めてきましたね、結婚式からこっち新婚生活でも経験点が入る仕様になっているのは、さすが、テーブルトークRPGの神様というところでしょうか?


 累積経験点:2,215 点


 ですか、まず今日は、東の森で実験ですね。魔法で口封じ が、ゴーストメイジやら、ゴーストプリーストやらに、どういう振る舞いを見せるのか、調べなければなりません」




 「普通のゴーストと、一見 魔法で探索 で見分けがつかないのがネックでしたね。2匹ほど無駄に戦ってしまいました。幽霊の雫を一つ落としたので、完全に無駄ということもありませんでしたけれども。


  と、ゴーストメイジですね。先手はいつものように取れましたから、魔法で口封じ です。なるほど、向こうは、魔法を唱えようとして、声が出ないでまごまごしていますね。


 青銅の剣で叩きまして、命中すると一撃で消滅しますね。

 残念ですね、素材水晶は落ちませんでしたか。


 ちょっと、性質が見えてきましたかね?どちらかと言うと、ゴーストメイジ側の対応が気になるところでありますね。もう何回か戦ってみましょう」


 「……なるほど、魔法を主体として戦う怪物モンスターは、魔法を封じられると、それをなんとかしようと、無理に魔法を唱えようとして、無駄な動きが増えるようになるようですね、当然スキが多いですし、こちらの攻撃機会も増えると、さらに凶悪な魔法であることが判明しましたね、魔法で口封じ 。怪物モンスター側に、あっさりと魔法攻撃を諦めない修正があるので、効果が倍増です」


 「魔法の実験でMPを結構消費しましたね。あと、地味に出会っているゴーストへ、放っている魔法の矢の消費が効いています。


 現在MP:7


 帰還ようの、魔法の定期パス 消費MPギリギリですね。今日は帰りましょう」



 「ただいまです巫女さま」

「お帰りなさい、あ、な、た。ねえ、ご飯にする、お風呂にする、それとも……」

「いやまさか、本当に、そのような選択肢を唱える新妻がいるとは思いませんでした。

 あ、神の手帳が光ってますね。


 ・若妻の巫女あかねが襲ってきた


 なるほど、では


 ・勇者トムの選択 巫女のあかねさん

 ・巫女あかねは、ちょっと照れて、赤い顔をして小さく頷いた

 ・あたりは闇に包まれた

 」




 「こう言うパターンも新鮮ですね、今日の収穫などです。


 ・ゴーストメイジ 3匹

 ・ゴースト 5匹


 経験点 48 +35 = 83

 コイン +83枚

 幽霊の雫 2個


 ですね、国庫に半分入れて、手取りが42枚ですね

 

 所持コイン数 1,150枚になりました。


 そういえば、巫女さま、生活費とか入れたほうがよろしいですか?」

「いえ、そういうのは、国から出ますので。一応、巫女は公務員扱いですから」

「公務員な巫女ってまた新しいですね。あと、政教分離とかどこ吹く風ですね、巫女さま」

「政治には口出ししませんよ?理不尽なことに対しては腕力で対応するだけです勇者さま」

「武闘派巫女さまでした、そっちのほうが厄介な気がしますよ。巫女さま」

「まあ、王政と言っても限界集落の人口では、直接民主主義に近い、なあなあの話し合いとかで決定してしまいますけどね」

「相変わらず、王権弱いですね」

「農業を率先して行う、フレンドリーな王様ですから、頼りにはされていますよ?主に食糧事情を支える的な?あと、王妃様に完全に胃袋をつかまれてますから、不満も出にくいですよ?」

「相変わらずなロイヤルファミリーですね、あれ、そういえば、後継とかいるんですか?」

「影が薄いですけど、王子が一人いたはずですよ?よく見なければ、農業従事者とかに紛れて、存在が消えてしまいますけど、お名前なんて言いましたかね?」

「それはそれで、不憫ですね……」



 「取得経験点は先ほどのゴースト関連である83点に、新婚時のイチャラブで、2点手に入りましたから、合計+85点ですね。


 累積経験点:2,300点 になりました。


 さすがに、次のレベルアップが遠いですね、巫女さま」

「3年も経てば、引きこもっていても、レベルアップしますよ?勇者さま」

「それはそれで、不健康すぎませんか?巫女さま」

「運動は毎晩行えますよ?お腹周りの脂肪が気になるようでしたら、少しハードにしてみますか、勇者さま、私てきにはウエルカムですよ?」

「本当にあなたは、世界の危機をどうにかしようとして異世界の勇者を召喚した巫女さまなのでしょうか?」

「最近私も自己同一性的に、不安定になっているような気がしますけど、愛さえあれば大丈夫ですよね?勇者さま」

「半ば、そういう風に誘導した私が言うのもなんですが、ちょっとカウンセリングが必要なような気がしますね。こう専門的な?」



 「さて、怖い話はそこまでにして、次の目標です。今度こそ東の森を抜けて、次の村へ行ってみようと思います」

「何処が怖かったのでしょう?それはともかく、行ってしまわれるのですか?勇者さま」

「可能な限り 魔法の定期パス で帰ってくるようにしますよ。少なくとも次の村へ着いたら、移動可能な地点に設定されると思いますから、そうすれば、森を抜けるのが楽になります」

「なるほど」

「まず、東の森の塔へ、飛びます。そこから、街道沿い、いえ、街道跡を辿って森を抜けます。魔法で探索 を使用すれば、最低限の快適ですみますから、うまくいけば、出発した日に次の村へとつけます。このような段取りです、巫女さま」

「できそうですね、勇者さまの能力値は、すでに常人の3倍を越えつつありますから、行軍速度も3倍でしょう、時速12キロで、延々と進めるかもしれません」

「冗談みたいな体力を手に入れてしまいましたね、まあ、邪魔にはならないどころか、有益なので、助かりますが」



 「そういえば、次の村、東にある村の名前ってどんな名前でしたかね?」

「ダニッチとか言っていたような気がしますが?勇者さま、正確な名前は王様が知っていると思います」

「たぶん違う名前だと思いますよ?勘ですけど、巫女さま」



 「ニチの村だったと思うぞ、勇者よ」

「あ、かすってはいたのですか、ありがとうございます王様、後、これを、妻が山菜のオコワを作りましたので、お納め下さい」

「おお勇者よ、心遣いありがたい。山菜のオコワは好物じゃ」

「この辺りの食文化とか、どうなっているのかたまに疑問に思いますね、王様」

「異世界から来た勇者の文化圏にあらかじめ染まっているからのう、いや、食糧事情的には、王様大助かりなんじゃが」

「迷惑でなければいいですね」

「むしろ、醤油とか味噌とか美味で、いろいろもっと、ウエルカムじゃな、あの神様いい仕事をしておるぞ?」

「神様、良かったですね、少なくとも一人、信者が存在しましたよ……」

「勇者よ、何を感動しておるのであろうか?」


 「あ、本題がもう一つ、長く借りていた、噴霧器をお返しします」

「おお勇者よ、王様、すでに忘れておったよ。それはそのまま勇者が使うがよい」

「ははあぁありがたく?でも王様困りませんか?」

「需実した国庫から予算が潤沢に出ての、新型を手に入れたのじゃよ」

「それ、私が納めたコインですよね?」

「おお勇者よ、細かいことを気にするとは情けない」

「いやまあいいですけど……」



 「36日目の朝です、まずは、森の塔へと、魔法の定期パス で飛びます。

 問題なく移動を完了しましたね。


 そういえば、シャヨ国の、村の人々、最初から、あまり空を走る列車に驚いていなかったですね、この魔法には、何か心理的な迷彩とか、ごまかしとかを入れているのでしょうか?


 さて、魔法で探索 を使用して、行軍です。

 魔法を利用して、会敵をしないようにして、突き進みましょう」



 「?変な反応が? 魔法で探索 に引っかかりましたね。誰かが何かと争っているようです、というか、音も聞こえてきましたよ?」

「助けてー誰かー!」

「女性の叫び声ですね、

 神のメモ帳が光りました。


 『お仕事:怪物モンスターに襲われている、村娘たちを助けよう。

 (報酬:信用とか、ほのかな思慕の情とか? 取得経験点:36)』


 まあ、お仕事でなくても、助けるとは思いますけど、報酬があると、モチベーションが上がりますね」 



 「怪物モンスターはブドウ系ですか、蔦のと実の色が黒いですね。新種のクロオビブドウでしょうか?取り巻きのように、ピンク色のブドウが2体いますね、ピンクオビブドウとでも呼んでおきましょう、たぶんそれほど外れてはいないネーミングのはずです。


 ピンクブドウは、2体とも、それぞれ別の青年に巻きついて動きを封じているようですね、で、私が対峙するのは、クロオビブドウですね。地面いお尻をついて、あたふたと、後ずさろうとしている村娘、と、クロオビブドウの間に入って、さて、どうしましょうか?


 まずは、普通に攻撃ですね。と、結構素早いですね、クロオビ の はやさ は 20 ですか、

 基本の戦闘技能が、あれ、伸びてますね、55%になっています。どこで伸びたのでしょう?

 まあ、考察は後にして、計算です。

 55 + 29 - 20 = 64 % ですね。

 ダイスの目は、37です、命中ですね。

 攻撃点は、ちから 30+ ことの青銅の剣の攻撃点ですから、判定して、68ですか、8点ですね、足して38点です。


 ギリギリ耐えたようですね、なかなかしぶといです。


 クロオビブドウは、何か、雄叫びをあげましたね。体がさらに鈍く黒いろになりました、これは、体を硬くして、防御点とか、攻撃点とかをあげたのでしょうか?

 特殊能力持ちですね、とすると経験点は美味しいでしょうか。しかしそうくるならば、こうです。


 魔法の矢 で、30点のダメージを与えます。

 

 はい、これであっさりと、HPが0になったようですね。消滅していきます。

 お、資源水晶を落としました、貴く腐敗したブドウ、ですか。ワインの元でしょうかね?」



 「後のピンクブドウは、シロオビとかアカオビとかと強さ自体は変わりませんね、同じようにすっぱいブドウを落としましたね、ピンク色ですからロゼワインの元でしょうか?直接的な世界ですよね、ここは」


 「で、気絶した、おそらくニチの村の青年二人と、腰を抜かしていて、声もでない村娘が目の前にいるわけですけど、さて、どうしたものでしょうか?」

「ありがとうございます、できれば引き続き、助けてください、お願いします」

「あ、村娘さんが話せましたね、さて、事情次第ですけど、たぶん救助する結果になるとは思いますよ?お嬢さん」

「助かります、私は森を抜けたすぐそこにある村に住んでいる、住人で、スプリングと言います」

「はいスプリングさん、私はトムと言います」

「倒れている二人は、同じく村の住人で、アンドレさんと、ジェットさん、と言います」

「それでどうして、ブドウシリーズに絡まれていたんですか?」

「ええと、実は、シロオビブドウか、アカオビブドウを、狩りに来たのです。私たちは村の狩人でして」

「その割には、きっちり反撃を受けて、沈められていましたが?」

「お恥ずかしいです。まさか、こんな森の浅いと所に、ピンクオビブドウを引き連れた、クロオビブドウが出てくるとは思いませんでして、不意を突かれました。いつもは、はぐれている赤か白を一体ずつ狩っていたのですけど……」


 「なるほど、おそらく、森の中で強者が現れて、捕食バランスが崩れて、縄張りが移動したのでしょうね、まるっきりの予想ですけど、根拠も思い当たるところも、微塵もございませんたりゃ、ありゃしませんけど、ハッハッハ」

「なぜに乾いた笑いなのでしょう?クロオビは、硬化という特殊技能持ちで、ああなると、生半可な攻撃は通用しません。なので逃げようとしたのですけど、逃げ道をふさぐように伏せていた、ピンクブドウに不意打ちで、仲間二人があっという間に組み伏せられ、プレッシャーにやられた私は、なすすべもなく、一撃の元で天に召させるかと、思った瞬間に、あなた様が現れて救ってくださった訳でございます、本当にありがとうございます」

「まあ、お礼はそのくらいでいいです、(こちらにも原因がありそうですし)」

「何かおっしゃいましたか?」

「いえ別に、ところで、これからどうします?」

「とりあえず、この二人を引きずるなりして、村まで戻ろうかと。まだ息がありますので、見捨てるのも目覚めが悪いですし」

「あーそれはちょっと力仕事になりすぎですね、みたところ、骨折とかはしてないようですし、締め付けからの、締め上げで、HPが0になって、気絶したのでしょう。治癒して、自分の足で歩いてもらいましょう、と、ちょっとした治癒 と、さらに、ちょっとした治癒 と、やっぱりあまりレベル高くありませんね、低威力の治癒魔法、一回で全快していますね、あとは二人が眼が覚めるのを待つだけですね?て、スプリングさん?どうして土下座とかしているのです、あと、プルプルと震えてますよ?」

「ご無礼いたしましたー!すいません貴族様とは知らずに、どうぞ命ばかりはお助けください!」


 「はあ?」





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