泣かない泣き声
私は泣いたことがない
塞ぎ切ったはずの心に
反響するあの声が 何度も
私は泣くことはない
寒くないはずの青空で
止まらないこの震えは どうして
私が泣くことなんてない
閉じているはずの瞳から
淡々と流れるその雫は いったい
私が泣くはずがない
瞑ったままであげる口角
とめどなく聞こえる泣き声 どこから
私は泣いてはいけない
いつもどおり笑って
あなたのことを見ている つもり
私は泣かない
貴方の背中が見える限り
貴方が笑顔でいる限り
貴方を好きでいる限り
あなたが
どこで
なにをして
誰を想っていようとも
私を覚えていなくとも
泣きながら詠うこの詩を
私は絶対に泣かないと