表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

宿泊研修まであと少し

  □  


 宿泊研修が近づくにつれ、代表委員が呼ばれることが多くなった。当日の仕事の内容や班員への指示、施設へのお礼の言葉など……ぼくが本当に代表委員なんだなぁ、と自覚させられる連続だった。


「ねぇねぇスオー、ちゃんと話訊いてるの?」


 クラス委員長の相方、副委員長の笹神ささかみ沙紀さきだ。少し心配した顔つきでぼくのことを見ていた。

 今は放課後の教室で沙紀と二人、宿泊研修の名簿を作成している、と言っても名前を書くだけなので、すぐに終わる。この状況は照がすぐにでも飛んできそうなシチュエーションだ。「破廉恥だ!」とか言いながら。


「うん、大丈夫だ。ちょっぴり緊張してるだけ……やっぱりぼくが代表委員なんだなーって改めて思ったんだ」

「スオーも緊張とかするんだー、なんかちょっと安心したかも」

「え、どういうこと?」


 ゲームで難しい面をノーミスでクリアした時にでるようなため息を、沙紀はついていた。


「いやースオーってさ、なんかたまーに、大人びてカッコ良く見える時があってね、だけどやっぱり緊張とかもちゃんとするんだなーって」

「なに言ってるの、ぼくもまだまだ子どもだよ。人に誇れるようなことがなくて、ちょっぴり自己嫌悪したりするんだけどね……」


 人に自慢出来ることが、一つや二つ、あってもいいのになぁ。もしあったら、……もしあったらどうなのだろう?なにか、したいのだろうか?


「そんなことないよ!スオーはすっごくカッコいいよ!」

「お世辞でもそう言っていただけると、助かるよ」

 

やっぱり女子から言われると、なんか恥ずかしいな・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ